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松井稼頭央、吉田沙保里らが参戦した「ゴルフ万博」って? ゴルフイベントは“都市型”に未来を見いだせるか
東京・羽田空港近くのZepp Hanedaで新しいスタイルのゴルフトーナメント「Sky株式会社Presentsゴルフ万博2026」が開催されました。
「ゴルフの真剣勝負と音楽・演出が重なり合う、観て・聴いて・体感するフェス型イベント」
これは2025年問題を克服するイベントへの第一歩になるかもしれません。最強寒波が日本列島を覆った1月25日、羽田空港近く(東京都大田区)のZepp Hanedaで新しいスタイルのゴルフトーナメントが開催されました。
「Sky株式会社Presentsゴルフ万博2026」。開始時間の14時になっても気温が6.7度と伸び悩み、9.1メートルの寒風が吹きすさぶ海の近くでありながら、コンサート会場である場内はポッカポカ。「ゴルフの真剣勝負と音楽・演出が重なり合う、観て・聴いて・体感するフェス型イベント」のコンセプト通り、オープニングステージにはレゲエアーティストのLu-LARさんが登場しました。
オープニングステージが終わると、注目は中央の大画面とその下に設置されたゴルフシミュレーターに集まります。大音響のBGMが流れる中、ここで日頃磨いた技を競い合う女子プロゴルファーや五輪メダリスト、元メジャーリーガー、人気芸人、インフルエンサーらが次々に登場。通常のトーナメントの「お静かに」のボードは出番がありません。観衆は騒ぎ放題、応援し放題のお墨付きがあるため、冒頭から歓声が飛び交いました。

3人でチームを組み、太平洋クラブ御殿場コース、静ヒルズカントリークラブ、川奈ホテルゴルフコース富士コースなどに加え、ゴルフの聖地セントアンドリュース・オールドコースなどを舞台に、初代優勝チームの座を目指し、ガチの勝負を展開することになりました。
選手たちはフルバックから難コースを回るセッティングに悪戦苦闘。グリーンの速さなどが体感しにくいシミュレーションゴルフらしく、御殿場の高速グリーンやセントアンドリュースのアンジュレーションに悩まされる場面が続出しました。アプローチがグリーンをオーバーするわ、ファーストパットがグリーンから出るわで、「うわー!!」「ギャー!!」と、まさに悲鳴の連続となりました。
名門コースならメンバーからお叱りを受けるようなこうした大声も、ゴルフ万博では問題なし。大盛り上がりの中、元メジャーリーガーでベストスコア80の松井稼頭央さんの属するアスリートチームや、“霊長類最強女子”でベストスコア81の吉田沙保里さんらのメダリストチームらが初戦で次々に敗退していきます。
熱戦の末、優勝を飾ったのはYouTubeチャンネルのインフルエンサー姜秀一さん、ドラコンプロのエンター豊田さんに岸部華子プロを加えた「Sho-Time」チーム。順当に決勝へと駒を進めてきたココリコの遠藤章造さん、トータルテンボス大村朋宏さん擁する芸人チームを、圧倒的なパワーでねじ伏せた形でした。
随所に飛び出す人気芸人のトークも冴えわたり、エンディングまでの4時間はあっという間。通常チケットは3500円、混雑を避けてスムーズに入場できる優先レーン利用と限定デザインのオリジナルタオルがもらえる特典付きチケットは6500円で販売されましたが、多くの観客は出演者とのやりとりもできる一体感を、それなりに楽しんでいる様子でした。
「入場料収入でやっていけるようにしないとダメだ」
ゴルフタレントのなみきさんとともにMCを務めた三觜喜一プロは「今回は12月半ばに話が来たので、実質1カ月と準備期間が少なかった。YouTubeを使うなどウチのチームが、協力することができなかったのは残念ですが、今回の経験によりいろいろと改善できることも見つかりました」
「2回目はもっといいモノができると思います。アメリカのTGLみたいに。ツアーに関しても僕は以前からスポンサーだけに頼るのではなく入場料収入でやっていけるようにしないとダメだと言ってきているのですが、これに関してもそうならないと」と前向きにコメントしつつ、改善の余地も指摘しました。

タイガー・ウッズ(米国)とローリー・マキロイ(北アイルランド)が発案したとされるインドアゴルフの「TGL」。その女子リーグとなる「WTGL」が今年になって設立されたことはご存じの方も多いはず。
都心の屋外型練習場が固定資産税と相続税の問題で次々に消えていくなか、健闘しているのが都市部のインドアゴルフ施設。夏場の猛暑と冬場の寒さがゴルファーたちに敬遠されていることは、ゴルフ場の入場者数にも表れています。ゴルフシミュレーターの発達や生成AIのレッスン市場への導入も追い風となり、暑さにも寒さにも強いインドアゴルフ施設が、今後も定着していくことは間違いなさそうです。
日本版TGLに、ゴルフ万博はなれるのか。「ゴルフと音楽がシームレスにつながる、フェス型ゴルフエンターテインメント」が、アクセスのいい都会でも成立することを、第1回の「ゴルフ万博」は証明して見せてくれました。
まだまだ伸びしろはあるだけに、次の開催までにどこまでこのイベントをブラッシュアップできるかが、成功のカギを握っています。
取材・文/小川朗
日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
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