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- 「大岩を排除→パーセーブ」の珍動画が話題 小石と同じ!? “ルースインペディメント”の意外すぎる真実
ネイティブエリアでショットを阻む巨大な岩。それを動かしてピンチを脱出したプレー動画が話題を集めています。実はゴルフ規則では、条件を満たせば大きさに関係なく石は取り除ける可能性があります。判断基準を分かりやすく解説します。
「1999年フェニックスオープンのタイガー・ウッズを再現」
松山英樹が惜しくもプレーオフで敗退した先週のフェニックスオープン。タイガー・ウッズはこの人気トーナメントに過去4回しか出場していませんが(2015年が最後)、この大会での勇姿がメディアでは毎年必ず大きく取り上げられます。
一つは、初出場の1997年大会、16番パー3におけるファン騒然のホールインワン。取り囲むギャラリーからビールの入ったカップや缶が雨あられと投げ込まれた“伝説のエース”です。
もう一つが99年大会の13番ホール、フェアウェイ左のネイティブエリアで、ストロークの障害になる大きな岩を近くで観戦する10人ほどのファンの力を借りて動かした前代未聞の出来事です。地面に固く食い込んでいない石は、他の人の力を借りたとしても動かすことができれば、基本的に「ルースインペディメント」にあたるため、タイガーの処置は規則に合致しています。

先週、パトリック・リードがシーズン2勝目を挙げたDPワールドツアーの「カタールマスターズ」で、前述のタイガーと同様のシーンが見られました。
2日目、一時トップに立ったヨアキム・ラガーグレン(スウェーデン)は2番パー4でティーショットを大きく左に曲げてしまいます。ボールはネイティブエリアに転がる岩の間に止まっていました。そこで彼は、スイングの邪魔になる大きな岩をキャディーと一人のオフィシャルの手を借りて横に転がし、スペースを確保。そして、パーセーブに結びつけたのでした。
すると、このエピソードはアメリカのメディアに「DPワールドツアーのプロとキャディーが1999年フェニックスオープンのタイガー・ウッズを再現(ただし、ファンの助けは借りずに)」という見出しで報じられたのです。
タイガーの“大岩動かし”はゴルフ界で永遠に生き続ける逸話になるのでしょう。
「土に固くくい込んでいなければ、大きさに関係なくすべて石はルースインペディメント」
実は、このエピソードに関してネットの人気プロ=マイケル・キムが先日、Xに興味深い内輪話を投稿しました。
「タイガーにこの裁定を下したルールオフィシャルは他の選手たちからひどく批判された。そのため、その後彼はツアーで最も厳しいオフィシャルになった」
しかし、当時のR&AとUSGA(全米ゴルフ協会)の「ゴルフ規則裁定集」には「土に固くくい込んでいなければ、大きさに関係なくすべて石はルースインペディメントであり、取り除くためにプレーを不当に遅延しない限り、それを取り除くことができる」という裁定(事実上の規則)が記載されており、ルールオフィシャルの判断に間違いはないでしょう。
現在の「ゴルフ規則書」でも「ルースインペディメント」に関して、「大きさに関係なく」という記述はありませんが、「石」について大きさを規定、制限する記述もありません。
そして、「プレーヤーは罰なしにルースインペディメントを取り除くことができ、その方法は問わない(例えば、手、足、クラブ、その他の用具を使用する、他の人からの援助を受ける、ルースインペディメントの一部を折って取り除く)」(規則15.1a)とありますから、取り除きにギャラリーらの援助を受けることにも問題はありません。
文・小関洋一
出版社、編集プロダクションを経て83年からフリーランスライターに。テレビ誌・トレンド誌などで主にスポーツに関する記事を執筆。テレビ、ラジオのスポーツ番組の構成も手掛ける。その後はゴルフ誌やネットメディアで内外の最新情報やゴルフ場レポート、ルール解説を執筆。JGAやKGA競技のオフィシャルライターも務める。東京ゴルフ倶楽部や日本ゴルフ協会の年史制作に携わっており、ゴルフ史に関する執筆機会も多い。
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