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- 同時に打った2球がグリーン上で激突! PGAツアーで起きたまさかの事態に裁定は?
PGAツアー「バルスパー選手権」の初日、まさしくグリーン上を転がっていた2つのボールが衝突する“事故”が発生しました。この場合、それぞれどんな処置をすればいいのでしょうか? また、罰打は付くのでしょうか?
グリーン上からパッティングを行ったプレーヤーはストロークのやり直し
R&Aが3カ月ごとに発表する「ゴルフ規則の追加の詳説」には、「詳説」つまり詳細な事例の説明というだけあり、そこまで想定しなくてもいいだろうとすら思える、レアすぎる事例が示されています。
例えば、2024年1月に追加された「規則11.1b(2)/1」では、「パッティンググリーンからプレーされた球がそのパッティンググリーン上で動いている別の球に当たる」というケースが取り上げられ、解説されています。グリーン上からパットしたボールがグリーン上を転がっている他のボールと衝突したとき、どのように処置すべきかが示されているのです。
レジャーゴルフならいざ知らず、競技ゴルフ、わけても1打1打に神経をとがらすプロのツアー競技では起こるはずがない、と思っていたのですが……。先週開催のPGAツアー「バルスパー選手権」の初日、まさしくグリーン上を転がっていた2つのボールが衝突する“事故”が発生しました。

その“事故”は16番パー4で起こりました。ラスムス・ニールガード・ピーターセンがグリーン奥のセミラフから放ったランニングアプローチのボールは、カップをわずかに通り過ぎたところで、右手から転がってきたボールがヒットします。それは同じ組のアイザイア・サリンダがピン手前から放ったロングパットのボールでした。
両選手は互いの動きを認識せずに、ほぼ同時にストロークを行ったようです。
余りにレアな事態とあって、2人はどうすればいいのか分からず、ルールオフィシャルを呼びました。その結果下された裁定は、ともに無罰で、アプローチしたピーターセンのボールはあるがまま。衝突後に止まった箇所からのプレーになります。
規則11.1b「球をプレーしなければならない場所」の規定に「パッティンググリーン以外の場所からプレーされて動いているプレーヤーの球が偶然に人や外的影響(“動いている別の球”は外的影響と定義されている)に当たった場合、その球を通常あるがままにプレーしなければならない」とあるからです。
一方のサリンダは、そのパッティングはノーカウントで、ストロークのやり直しになります。先に紹介した「規則11.1b(2)/1」で「パッティンググリーンからプレーされて動いているプレーヤーの球がそのパッティンググリーン上で動いている別の球に偶然に当たった場合、そのストロークが行われた箇所からそのストロークを再プレーしなければならない」と規定されているからです。
アプローチしたボールが止まってから当たった場合は処置が変わる
ちなみに、もしピーターセンのアプローチのボールが完全に止まったあとにサリンダのボールがヒットした場合ですが、やはり両者に罰はなく、ピーターセンは規則9.6に「外的影響(別の球を含む)がプレーヤーの止まっている球を動かした場合、その球を元の箇所にリプレースしなければならない」とあるのでリプレース。
一方のサリンダは、規則11.1b(2)に「パッティンググリーンからプレーされて動いているプレーヤーの球が偶然に外的影響に当たった場合、その球は通常はあるがままにプレーしなければならない」と規定されているので、あるがままとなります。誤って打ち直すことのないように。
なお、規則11.1aの(例外)に、グリーン上からストロークされたボールが止まっているボールに当たった場合は2罰打とありますが、それは「ストロークの前に両方のボールがグリーンにあった場合」で、サリンダのケースには当たりません。
文・小関洋一
出版社、編集プロダクションを経て83年からフリーランスライターに。テレビ誌・トレンド誌などで主にスポーツに関する記事を執筆。テレビ、ラジオのスポーツ番組の構成も手掛ける。その後はゴルフ誌やネットメディアで内外の最新情報やゴルフ場レポート、ルール解説を執筆。JGAやKGA競技のオフィシャルライターも務める。東京ゴルフ倶楽部や日本ゴルフ協会の年史制作に携わっており、ゴルフ史に関する執筆機会も多い。
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