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- 歴代最高の平均323.7ヤード!それでもデシャンボーの飛距離がもっと伸びるワケ
松山英樹のマスターズ制覇など、例年以上に注目度の高かった米男子ツアー。そんな中でもひときわ注目を集めたのが、ブライソン・デシャンボーのシーズンドライビングディスタンスだろう。そのすごさを数字とともに分析した。
自身の持つ歴代最高記録を1.6ヤード更新
米ツアー2020-21シーズンは、パトリック・カントレーが年間王者の座に就いて幕を閉じた。松山英樹がマスターズで日本男子初のメジャーチャンピオンに輝き、50歳のフィル・ミケルソンが全米プロで最年長メジャー優勝を果たすなど多くの話題があったが、やはりシーズン通して注目を集めたのは、破壊的な飛距離を誇るブライソン・デシャンボーだろう。

3月のアーノルド・パーマー招待では、円形の池に沿ってレイアウトされたパー5で池越えの1オンを狙うなど、既存の攻略ルートをまさに“破壊”して新たな道を切り開いてきた。
デシャンボーのシーズンドライビングディスタンスは323.7ヤードだった。これは文句なしに部門1位の数字。2位のロリー・マキロイが319.3ヤードだから、その差は4.4ヤード。ここ10シーズンでは2018-19シーズンに並ぶ2位との最大差である。それくらい他を圧倒していたのだ。
さらに強調したいのは、デシャンボーがマークした323.7ヤードは米ツアードライビングディスタンス歴代1位の記録だということ。従来の記録は2019-20シーズンに自らが打ち立てていた322.1ヤード。つまり、デシャンボーは2シーズン続けて歴代最高記録を塗り替えたということなのである。

若いゴルフファンにはなじみが薄いかもしれないが、米ツアーにはかつてジョン・デーリーという希代の飛ばし屋がいた。彼が彗星のように現れた1991年、従来の記録を大幅に塗り替えてドライビングディスタンス1位に輝いた。その時の数字は288.1ヤード。デシャンボーとの差は35.6ヤードもある。30年でこれだけ飛距離が伸びているのである。
デーリーは1997年に初めて平均300ヤード超えを果たすなど、長く飛距離王に君臨していたが、プレー以外の言動でお騒がせすることも多かった。デシャンボーも何やら似通った雰囲気があるのが気になるが。
デシャンボーの平均ヘッドスピードは秒速59.1メートル!
さて、これだけぶっ飛ばすデシャンボーのヘッドスピードも気になるところだ。米ツアーには平均ヘッドスピードのデータもある。それによると、時速132.25マイルだった。これももちろん部門1位。さらには計測が始まった2007年以降歴代最高の数字なのだ。
ただ、時速何マイルといわれても我々日本人はピンとこない。日本流に変換すると秒速59.1メートル。漠然とかもしれないが、すごい数字だと分かっていただけるのではないだろうか。
実際にこの数字がどれくらいすごいか、松山英樹を比較対象にして表現してみたい。松山の2020-21シーズン平均ヘッドスピードは秒速51.7メートル。松山もそれなりの飛ばし屋であるが、これだけの差があるわけだ。ちなみにツアーの平均値は秒速51.1メートルである。

ひとシーズン前、デシャンボーの平均ヘッドスピードは秒速55.9mで部門4位だった。この1年でグッとスピードを増していることが分かる。
これだけヘッドスピードが増したなら、ドライビングディスタンスも一気に伸びておかしくないのだが、実際は1.6ヤード増(322.1ヤード→323.7ヤード)にとどまっている。これは少々もったいない。
ミート率が上がれば飛距離はさらに伸びる!
その理由は、スマッシュファクターという、ボールスピードをヘッドスピードで割った数値から読み解ける。これは、いかに効率よくボールに力を伝えられているかを表す数値で、かみ砕いて表現するとミート率ということになる。
1.5を超えれば上々というこのスマッシュファクター、2020-21シーズンの米ツアー平均値は1.491だったのに対して、デシャンボーは1.442とかなり低かった。部門順位は196人中195位。つまりはブービーだったのである。
逆の見方をすれば、まだまだ伸びシロがあるということ。現在のヘッドスピードを維持したままミート率が向上すれば、さらにすさまじい飛距離を生むはず。1週間の休みを挟んで9月16日から始まる新シーズンでデシャンボーが3シーズン連続ドライビングディスタンス歴代最高記録を叩き出すのか、注目だ。
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