目標タイムはハーフ2時間!初心者でも「プレーファスト」を実践するための5カ条

ゴルフ場では常に「プレーファスト」が求められます。プレーファストを学ばずにコースデビューをしてしまうと、後続の方に迷惑をかけてしまうだけでなく、自身も落ち着いてゴルフを楽しむことはできないでしょう。では、プレーファストを実践するために必要なこととは何でしょうか?

日没が早い時期は18ホールを終えられないことも

 ゴルフを始めてコースデビューをしたときに経験者から口を酸っぱくして言われることの一つに「プレーファスト」があります。プレーファストとは、プレーを円滑に行い、後続や同伴者を待たせることのないようにするゴルフマナーのひとつです。

「プレーファスト」を推奨するポスターはどこのゴルフ場でも掲示されている

 特に初心者ゴルファーは自身のプレーに手一杯になってしまい、知らず知らずに遅れてしまうことも少なくありません。

 栃木県のゴルフ場、きぬがわ高原カントリークラブの担当者は「当ゴルフ場では7分毎に次の組がスタートしていきます。最近では日没が早まっているので、より厳格に(プレーファストを呼びかける)アナウンスを行っています」

 日が短くなると、スロープレーによって日没までにラウンドを終えられないことさえありますから、冬場はなおさら注意が必要です。

 では、プレーファーストは、具体的にどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?

1.打つ前のルーティンを短く

まず、打つ前のルーティンを意識して短くすることです。ボールを打つ前に素振りをしたり、アドレスを確認したりと、何らかのルーティン動作を行っている人が多いのではないでしょうか。しかし、この一連の動作が長すぎたり多すぎるとスロープレーにつながってしまう危険性があります。そのため、素振りを何度も行ったり確認動作が多すぎるなど、自分のルーティンが長くなっていないか、常に気を付けましょう。

 アドレスの確認は打つ直前に行う必要がありますが、攻略ルートのイメージやクラブ選択は、他のプレーヤーが打っている間に行うことができるので、事前にできることは先に済ませておくことが重要です。

2.打球の行方は全員で見る

 次に、打球の行方は打ったプレーヤーだけでなく全員で見ることです。打ったプレーヤーだけが打球の行方を見ていると、ボールがどこへ行ったのか見当がつきづらくなってしまいます。

 ゴルフは順番にボールを打つスポーツです。順番待ちや打ち終わったプレーヤー全員で打球の行方を確認しておくことで、ボール探しの手間が省け、プレーファストにつながります。

3.クラブを数本持ち歩く

 また、使うかもしれないクラブは、事前に数本持ち歩いておくことも大切です。ラウンド中は予期せぬ事態が起こります。例えば、フェアウェイウッドで打つつもりがライが悪く、ウッドが使いづらい場合もあるでしょう。その際、ウッド以外のクラブを持ち合わせていなければ、またカートにクラブを取りにいかなければなりません。

 さまざまなシチュエーションを想定して、数本のクラブを持ってショット地点へ向かうようにしましょう。特にグリーンが近くなった際は、パターとウェッジの両方を持ち歩くことを習慣づけましょう。グリーンにボールが乗ってからスムーズにパターへ移行できるのはもちろん、オンしたつもりで実際にはグリーンからこぼれていたなどという場合にも、慌ててウェッジを取りに戻らずに済みます。次のショットで必要なクラブを常にイメージしておくと、スムーズな進行につながります。

4.「暫定球」を意識して宣言

「暫定球」を意識して宣言することも大切です。暫定球とは、ボールをロスト(紛失球)したりOBになった可能性がある場合に、打ち直しの時間ロスをなくすため、その場からもう一度ボールを打つ行為を指します。

 ボールがすぐに見つからなかった場合、3分以上ボールを探す行為はルール上禁止されています。ロストやOBの可能性があるのに、そのまま前進してしまうと、見つからなかった場合に元の位置に戻り打ち直さなければなりません。そのため、ロストした可能性が少しでもある場合には、暫定球を宣言し打つようにしましょう。

 ただし、日本のゴルフ場の場合、「前進4打」の特設ティーを設置しているケースも多いので、初心者の場合は打ち直さずにそこから4打目で再開したほうが進行的には早いことのほうが多いでしょう。

 特にゴルフを始めたばかりの人は、ショットが不安定になりがちなため、上級者と比較すると、ボールをロストする機会が多くなります。そのため、ボールをロストする可能性を考慮して、に2〜3個のボールを持ち歩いておくのが無難です。

5.パットの順番が来る前にラインを確認

 最後は、パットの順番が来る前に傾斜や芝目の確認を済ませておくことです。ゴルフを始めたばかりの方はグリーンの傾斜や芝目の確認に時間がかかってしまいがちです。そのため、自分の順番が回ってきてから、傾斜やラインを確認にしていると時間がかかり過ぎてしまいます。事前に傾斜や芝目、ラインの確認を行っておくと、スムーズなプレーにつながります。

 ただし、他のプレーヤーが打つときに気が散らないよう、同伴者がルーティンに入ったら動き回ったりしないようにしましょう。
 
※ ※ ※

 ハーフラウンドの目安時間はおよそ2時間、遅くても2時間半以内と言われています。ただ、ゴルフを始めたばかりの人は、ゴルフのマナーやルール、プレー自体にも十分に慣れていないため、スロープレーになりがちです。ラウンドを重ねて少しずつ経験を積み上げつつ、ルーティンのスムーズさや効率的な移動を意識し、プレーファストを実践して気持ちよくプレーしましょう。

この記事の画像一覧へ(3枚)

画像ギャラリー

「スコアカウンター」たくさん打った後にグリーン上で数を数えたりしなくて済む
「サブバッグ」グリーン周りで必要なクラブをひとまとめにして持ち運べ、初心者にありがちなグリーン周りでのウェッジ置き忘れを防止できる。グリーン上に置かないようくれぐれも注意
「腕時計型GPS」レーザー距離計やスマホ型GPSよりも残り距離を確認する際の動作が少なくて済む

最新記事