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- ティーショットで使ってもミスばかり…アマチュアに3番ウッドはやっぱり不要!?
アマチュアに「3Wが得意」という人はどれぐらいいるでしょうか。ロフトは立っていて球が上がりにくく、43インチ前後と長くて扱いづらい。それでいてヘッドはドライバーの半分以下の体積。ある意味、いちばん難しい1本と言っても過言ではありません。アマチュアに3Wは本当に必要なのでしょうか。
5番ウッドとキャリーの差が出せないなら必要なし!?
この問いを、代官山で「プレミアムゴルフスタジオ」を主宰するクラブフィッターの吉田智さんにぶつけてみたところ「ほとんどのアマチュアには必要ないクラブだと思います」とストレートな答えをもらいました。
「もちろんアマチュアにも3番ウッド(3W)をうまく活用している方がいるので一般論ですが、ほとんどのアマチュアには、ロフト15度のフェアウェイウッド(FW)はオーバースペックなんです」と吉田さん。
吉田さんが多くのアマチュア見てきた経験から、ロフト15度のFWで(ティーアップせずに)芝の上から十分な高さを出すには、ヘッドスピード43メートル/秒前後は必要だと言います。
「それ以下のヘッドスピードの人がロフト15度のクラブを芝の上から打っても、適正な球の高さが出せません。キャリーが不足し、下の番手、たとえばロフト18度の5Wと飛距離の逆転現象が起こりがちです。そういう人には3Wをバッグに入れておくメリットはあまりないと思います」
あくまで一例ですが、5Wでキャリー160Y、ラン20Yのトータル180Yくらいという人であれば、3Wではキャリー150Yくらいしか出せていないことが多いはず。
その結果、打ち下ろしや地面が硬い場合、強いアゲンストなど特定の条件ではランが出る3Wのほうが飛ぶことがあっても、総合的に見て3Wが有効な状況が極めて限られるというわけです。
「これは持ち球が低い人に顕著ですので、ドライバーがロフト10.5度以上でないと距離が出ないという人や、シャットフェースでしかも入射角がシャローなタイプのスイングの人などは、もっとヘッドスピードが速くても同じような現象が起きます。いずれにしても、3Wをバッグに入れるメリットがあるのは、適正な球の高さを出せて、5Wと比べたときにキャリーの距離差がキッチリ出せるという人に限られると思います」
なおこれは、もっとヘッドスピードが遅い35~36メートル/秒以下の人にとっては、5Wやロフト20度前後のUTなどに関しても当てはまるので注意が必要です。
使う場面をハッキリとイメージできることが大事
一方で吉田さんは、使う状況がハッキリしていれば、ヘッドスピードが遅い人でも3Wが有効なケースもあると言います。
「たとえばティーアップして使うことを前提に、ティーショット専用のクラブとして考えるなら、もう少しヘッドスピードが遅い人でも活躍の場面はあります。ドライバーが苦手でティーショットでFWを多用する人などは、大型ヘッドで少しディープフェースのモデルなどを選んで使えば有効だと思います」
また、平坦で地面が硬く、グリーンにしっかり花道が作られているコースをホームコースとするシニア層などにも3Wを上手に使っている人がいると言います。
「いわゆる名門コースに所属している高齢ゴルファーの方に時々いらっしゃるんですが、もはやキャリーを捨てて『転がして運ぶクラブ』と割り切ってお使いなんです。球を上げようとせず、長い距離をゴロゴロ~と転がし、花道を使って上手にグリーンを狙うのを見て、『こんな使い方もあるんだ』と私もびっくりしました」
これはあくまで一例だが、このように活用する場面が明確であれば、必ずしもヘッドスピードが速くなくても使えることは覚えておきたい。
その一方、ヘッドスピードが速く3Wを「打てる」人であっても、自分がラウンド中のどんな場面で「ここは3Wを使いたい」と思うか、ロケーションを想像してモデルを選ぶことが重要だと吉田さんは言います。
「3Wも大きく分けると、飛距離を売りにした強い弾道の出るモデル。そして、コントロール性が高く、ある程度スピンの入った球を打ちやすいモデルがあります」
「前者は、長いパー5の2打目などで飛距離を稼ぐには有効ですが、グリーンに球を止めるのは難しい。反対に後者は、前者のタイプと比べて飛距離性能は劣りますが球は止めやすいので、バンカーや池越えでグリーンを狙う場面でも3Wを使いやすいはずです。いずれにしても、どんな場面で使うかを想定してモデルを選ぶことがとても大事です」
まずは適正な高さが出せること。そしてどんな場面で使うかの具体的なイメージがあること。3Wは、この2点をクリアして初めてバッグに入れる意味があるクラブだということが言えそうです。
もしこれを満たしていない、不安があるという人は、思い切ってバッグから抜いてしまうのが賢明かもしれません。
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