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- 第1回大会は「桜田門外の変」が起こった年! 150回目を迎える全英オープンってどんな大会なの?
7月14~17日に聖地・セントアンドリュースで開催される第150回全英オープン。世界最古のゴルフトーナメント「全英オープン」に関する、知っているとちょっと得する基礎知識をまとめてみました。
参加者8人で始まった世界最古のゴルフトーナメント
14日に開幕する全英オープンは今年で150回目の節目を迎える。この数字を見れば、すごく歴史がありそうだと分かるが、ライトなゴルフファンはどんな大会なのかピンと来ないかもしれない。そもそも全英オープンはどのように始まって、どんな歴史を積み重ねてきたのだろうか。
初めての全英オープンが行われたのは1860年のことだ。全英オープンはメジャー4大会の中で最も古く、現存する世界最古のゴルフトーナメントでもある。
1860年といえば日本はまだ江戸時代。桜田門外の変が起こった年である。
この前年、歴史上最初のプロゴルファーといわれるアラン・ロバートソンが亡くなった。当時のプロゴルファーはクラブ、ボールづくりやグリーンキーパーなどが主な仕事。プレーヤーとしては賞金をかけたマッチ(多数が参加するトーナメントではなく、1対1や2対2などのマッチプレー)が勝負の舞台で、ロバートソンは生涯無敗の伝説があるほどの名手だった。
頂点にいたロバートソンが亡くなった後、「誰がナンバーワンなのかを決めようぜ」と考えたのがスコットランド西海岸にあるプレストウィックゴルフクラブのメンバーたち。各クラブに招待状を送って参加者を募った。
結果、プレストウィックゴルフクラブのグリーンキーパーを務めていたトム・モリス・シニア(全英オープン通算4勝で後に近代ゴルフの父と呼ばれるようになった偉大な人物)ら8人が出場してナンバーワン決定戦が行われた。これが全英オープンの始まりである。
当時のプレストウィックゴルフクラブは12ホールのコース。これを1日に3回プレーする形式で行われ、55、59、60で回ったウィリー・パーク・シニアがトム・モリス・シニアを2打抑えて初代チャンピオンに輝いている。
ちなみに、初期の全英オープンは優勝者にボクシングのチャンピオンベルトのようなベルトが贈られていた。
第2回大会以降もプレストウィックGCで開催され、1868年の第9回大会ではトム・モリス・シニアの息子のトム・モリス・ジュニアが父親を2位に従えて初優勝。この時、ジュニアはまだ17歳だった。これは今なお残るメジャーの最年少優勝記録である。
当初はプレストウィックGCが単独で開催していたが、やがて財政難などの問題に直面し、セントアンドリュースに本拠地を置くロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ(R&A)などとの共同開催へと移行。
1873年には初めてセントアンドリュースでの全英オープンが行われた。このR&Aが現在、全英オープンを開催している組織だ。
ゴルフの世界的な普及とともに、全英オープンにも英国から見た海外の選手も参加するようになる。1907年にはフランスのアルノー・マッシーが英国人以外では初めての優勝者となった。
第一次世界大戦による5年間の中断をはさみ、1920年代になると米国選手の活躍が目立つようになる。マスターズの創設者で球聖とも称されるアマチュア選手、ボビー・ジョーンズが全英オープンを席巻したのもこの頃だ。
初の日本選手出場は1932年の宮本留吉
1932年には宮本留吉が日本選手として初めて全英オープンの舞台に立った。これが日本選手初のメジャー出場。今から90年も前の出来事である。
第二次世界大戦後、全英オープンが米国選手から敬遠されていた時期があった。当時は賞金があまり高くなく、わざわざ時間と費用をかけて英国まで行くほどのものではないという風潮だった。
そこに風穴を開けたのが米国ゴルフ界のヒーロー、アーノルド・パーマーだ。パーマーは全英オープンに率先して出場し、自らが優勝することで米国での注目度を高めた。結果、歴史と伝統を誇る全英オープンは再び世界規模のビッグトーナメントとして蘇ったのだ。
以降、「真昼の決闘」とも呼ばれる1977年のジャック・ニクラウスとトム・ワトソンの死闘など、数々の名勝負が生まれた。2000年にはセントアンドリュースでタイガー・ウッズが8打差の圧勝を飾り、24歳の若さでメジャー4大会すべてを制するグランドスラムを達成している。
今年、150回大会の会場は、ウッズが快挙を成し遂げたセントアンドリュースである。R&Aのおひざ元だけに、節目の大会となるとやはりセントアンドリュースが舞台に選ばれる。今年はどんなドラマが生まれるのだろうか。
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