完全なるスライサー向け! キャロウェイの新モデル「ビッグバーサ」
7月14日にキャロウェイゴルフから「ビッグバーサ」シリーズの新モデルが発売されます。ビッグバーサといえば1990年代に大ヒットしたキャロウェイのレガシーでもあり、アイコン的なブランドですが、その新モデルはどんな性能になっているのでしょうか。発売前に“最速”で打たせてもらいました。

今年は2月に発売した「パラダイムシリーズ」が大ヒットしているキャロウェイですが、パラダイム発売から間もない7月になぜ、「ビッグバーサ」の新モデルを発売するのでしょうか。その答えはドライバーを打ってみて、わかりました。
「パラダイムシリーズ」で最もつかまりが良いのが「パラダイム X」ですが、「ビッグバーサ」はさらにドローバイアスになっているので、つかまりは最高レベル。このドライバーは完全なるスライサー向けです。「パラダイムシリーズ」を打ってストレートボールを打てる人には「ビッグバーサ」は必要ありませんが、スライスが出てしまった人にこそ「ビッグバーサ」がハマるはずで、待望の新モデル登場といえるでしょう。
ちなみに筆者(ゴルフライター野中真一)はゴルフ歴15年の万年スライサーです。マイドライバーだと打ち出しはストレートでも途中から右に曲がってしまうのですが、「ビッグバーサ」だと1球目からストレートボールが打てて、2球目はストレートからやや左に行くくらいつかまったボールが打てました。3球目はミスヒットしてトップしましたが、4球目ではトータル240ヤードで今日イチのナイスショットが打てました。普段の飛距離は230ヤード前後なので、明らかに飛距離も伸びています。その要因はスピン量です。
無駄なスピン量が減少して飛距離アップも実現
スライサーはインパクトでフェースが開くのでスピン量が多くなりがち。筆者も普段は2500〜3500回転のスピン量ですが、「ビッグバーサ」だと2000回転〜2500回転におさまってくれました。それが飛距離アップにつながったようです。

もう一つ、スライサーにとってうれしいのが「ビッグバーサ」の“顔“です。
一般的にスライサー向けのドライバーはフックフェースのモデルが多いのですが、「ビッグバーサ」はストレートに近いので構えやすかったです。顔の雰囲気は1995年発売の同社の「グレートビッグバーサ」シリーズに近い印象です。
驚くほど簡単にボールを上げることができるFWとUT
続いて打ったのが3番ウッドと5番ウッド。フェアウェイウッドもつかまりは良いのですが、それよりも強烈だったのが打球の上がりやすさでした。スライサーはカット軌道になってしまって、3番ウッドだとライナー系の打球になってしまうタイプが多いのですが、カット軌道で打っても「ビッグバーサ」の3番なら十分に打球は上がってくれました。ヘッドサイズも大きめなので、3番ウッドでも不安感がありません。5番ウッドだとスライサーでも超高弾道ボールが打てました。フェースカップ構造になっていて反発エリアが広いため、芯を外したときの飛距離ロスも小さかったです。
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そしてユーティリティーは形状が大きく変わりました。前作の「ビッグバーサ(2021)」はオフセットをつけたグースネックでしたが、今作ではストレートに近い顔になっていてシャープな形状になっています。打ってみると、打球の上がりやすさ、つかまり、ミスヒットへの強さは前作以上。さらに飛距離性能も高くなっているので残り200ヤード前後から一直線にグリーンを狙う打球がイメージできます。
憧れのハイドローボールが打てるアイアン
最後はアイアン。アイアンは同社の名器「X-14」を彷彿(ほうふつ)とさせるグースネックになっていて、いかにもつかまりが良さそうな顔をしています。実際に打ってみると、スライサーでもストレートボールからややドロー系のボールが打てるくらい、つかまりは抜群でした。しかもヘッド内部の2カ所にタングステンウエートを内蔵した低重心設計になっているので打球が上がりやすい。スライサーにとっては憧れのハイドローボールが打てるアイアンです。
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1990年代にプロ、アマ問わず爆発的な人気を得た同社の「グレートビッグバーサ」は、当時としては異例のヘッド体積250ccを誇り、世界中で大ヒット。その後の大型ヘッドドライバーの先駆けとなったモデルであり、「ドライバーが友達になった」と称賛されました。
今回の「ビッグバーサ」新モデルも、スライスに悩んでいて、“長年やっているのにゴルフが難しい”と感じる人には、「初めて友達になれる」クラブになっています。特にドライバーは、重度のスライス病を一瞬で解消させるポテンシャルを秘めています。スライサーの皆さんはぜひ試してみてはいかがでしょうか。