- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- レッスン
- アマチュアの“ミスの原因70%”は頭が右に動くこと! 自宅で“正しい動きを脳に刻み込む”シンプル練習法とは?
寒い冬の日、練習場に行くのも億劫になりがちですが、自宅でもスイングの基礎をしっかりと身につける方法があります。JLPGAティーチングプロの岡本恵氏が解説します。
ハンデ20以上のアマチュアの約70%は頭が右に動く
日々、練習場でアマチュアゴルファーを指導しているJLPGAティーチングプロの岡本恵氏によると、多くのアマチュアゴルファーはバックスイング時に頭が右へ動いてしまうといいます。さまざまなミスの原因となるこの動きを矯正するための、自宅でできるドリルを紹介します。

※ ※ ※
アマチュアゴルファーを指導していると、自分の頭が右へ動いていることに自覚していないゴルファーが非常に多いです。バックスイング時に右へスライドしてしまうことは、ミート率を下げる大きな原因になります。しかし、この動きを確認するには正面からのカメラ撮影が必要で、打席の中で自分でチェックするのは難しいのが現実です。
頭の位置が横に移動することで、さまざまなエラー(ミスにつながる動き)を引き起こしてしまいます。逆に言えば、頭の位置が安定していれば、それらのエラーを大幅に削減することが可能になります。頭が動かないほうがスイングの再現性が高くなり、ミスを減らせるのです。
日々、アマチュアゴルファーの指導をしていますが、ハンディキャップ20以上のアマチュアゴルファーの約70%がバックスイング時に右にスライドしてしまっています。ローハンデの上手な人でも調子が悪いときには同様の問題が発生していることが多いです。
頭が動く原因はいろいろ
なぜ頭が動いてしまうのでしょうか。その原因は以下のとおりです。
・前傾角を保った回転運動ができていない。
・いわゆる側屈伸展の動きが足りず、適切な回転運動が行えていない。
・右股関節の使い方が悪い。
・バックスイングで右足に体重を乗せる際に右足の小指側に乗せてしまう(右足に体重を乗せる際、重心は親指側がよい)。
・足裏の踏ん張る力が足りない。
・拇指球、土踏まず、カカトのバランスが取れていないため、安定感を欠く。
これらの要素が絡み合い、結果としてバックスイング時に頭が右へ動いてしまいます。
寒い時期は体が動きづらくなるため、右に動きやすくなるのではないかと思う方もいるかもしれません。しかし、寒さと頭の移動は直接の関係はなく、暑い時期でも同じように動いてしまう人は多いのです。したがって、季節に関係なくスイングの基礎を固めるための練習に日々取り組むことが重要です。
壁に頭をつけてエアスイング
頭が右に動かないようにするためには、自宅でできるエアスイング練習が非常に効果的です。頭を壁につけてスイングをするだけですが、実際にボールを打っていると意識しづらい大きなパーツを動かす意識を高めることで、スイング時の再現性が向上します。
具体的には、下記のような意識を持ってエアスイングをしてください。
・頭の位置を固定し、スムーズな体重移動を意識する。
・胸骨を回転させる意識を持つ。
・足裏は回転運動に対して踏ん張り、安定させる。
・トップからの切り返しでは、左足側から動作を始める。
これらを意識して壁に頭をつけて繰り返しエアスイングすることで、余計な手の動きを抑え、大きなパーツを動かす意識を脳に植えつけることができます。実際に米国のあるコーチは生徒にボールを打たせず、30分間柱に頭をつけさせてこのエアスイング練習をさせています。それほど重要なトレーニングなのです。
寒い日は外に出るのが億劫かもしれませんが、自宅でやれることもあります。まずはこのエアスイングを実践してみてください。
【解説】岡本恵

JLPGAティーチングプロ。ステップ・アップ・ツアー、アジアンツアーに参戦後、2009年よりティーチングプロとしてゴルフ練習場にて一般ゴルファーを指導。約15年の間に指導したアマチュアゴルファーは1000人以上。マナーやエチケットを守りつつも、楽しくゴルフしていただくのがモットー。現在は名古屋市の竜泉寺ゴルフ場にて指導を行なっている。
最新の記事
pick up
ranking