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- 左足下がりでもピタリ! プロ3年目・21歳が魅せた“神アプローチ” そのスゴさと真似できる打ち方
グリーンまわりからのアプローチショットで、左足下がりかつピンが近い状況は、プロでも簡単ではありません。この局面ではどのようなショットを選ぶべきなのか。リスクと成功率の観点から解説します。
上げるべきか転がすべきか
グリーンを狙ったショットがショートサイドに外れてしまった場合、次のアプローチショットは難しい状況になりやすいです。さらにそれが左足下がりとなると、難度は一層高まります。

たとえば、ピンがグリーン右端の近くに切ってある場合、グリーン右に外すとアプローチショットが難しくなり、寄せワンが取りにくくなります。グリーン上を転がせる距離が短いため、オーソドックスなショットではグリーン入口ギリギリにキャリーさせてもピンをオーバーしてしまうからです。左足下がりでは打ち出しが低くなるため、さらにオーバーしやすくなります。

ではどうするべきか。選択肢は2つあります。1つ目は球を高く上げる方法、2つ目はグリーン手前から転がす方法です。
左足下がりの度合いやグリーンの状況によって最適解は変わりますが、基本的にはグリーン手前から転がすショットを選択したいところです。球を高く上げればピンに寄るイメージが湧くかもしれませんが、球を上げるにはフェースを開く必要があり、これは平地でもリスクがあります。まして左足下がりでは、ダフってショート、あるいはトップしてグリーンオーバーのリスクがさらに高まります。
一方で転がすショットは、グリーンに乗るまでにどの程度球の勢いが消えるかの読みが難しい部分はありますが、大ショートやオーバーのリスクを避けやすいというメリットがあります。
使用する番手と打ち方

左足下がりの度合いが大きいほど、通常よりも低い打ち出しになります。そのため、必要な最低限の高さを確保する目的でロフト角の大きいクラブを選ぶ場面があります。逆に、キャリー地点が上っている場合や、転がるエリアの芝が長く球の勢いが必要な場合は、ロフト角が小さいクラブを選ぶこともあります。
それらの条件を総合的に判断してクラブを決めます。グリーンまわりでサンドウェッジ一択という人は、球の勢いが必要な場合、ボール位置を右足寄りにしてインパクトでロフト角を立たせやすい形を作ると良いでしょう。
打ち方は、インパクトでヘッド軌道が傾斜に沿うようにスイングすることがポイントです。左足下がりの傾斜に沿うということは、平地よりもヘッドが上から下に向かっていく軌道になります。
そのためにはアドレスが重要です。傾斜が強いほどスタンス幅を広くし、左足体重で構えます。体が左に倒れないよう、左足をストッパーのように使って体重を預けます。鉛直方向に対してまっすぐでも、地面に対してまっすぐでもなく、その中間ぐらいのイメージで立つのが理想です。
このアドレスでスイングすることで、自然と地面(傾斜)に沿ったヘッド軌道になります。注意点として、スイング自体を変えて軌道を作ろうとしないことです。スイングを変えるとミスを誘発しやすくなります。あくまで平地と同じスイングで、アドレスの工夫によって“結果的に”軌道が傾斜に沿う形にしたいところです。
ダイヤモンド世代・ウー・チャイェンがお手本

11月に開催された「エリエールレディス」では、ダイヤモンド世代(竹田麗央、神谷そら、櫻井心那らと同じ2003年度生まれ)のウー・チャイェン(台湾)が初優勝を飾りました。
優勝を引き寄せたのは、最終日の16番と17番のグリーンまわりからのアプローチショットです。2ホール連続でショートサイド、しかも左足下がりという難しい状況から、いずれも寄せワンで上がってみせました。
選択したのは、どちらのホールもグリーン手前からの転がし。低い打ち出しでグリーンエッジにキャリーさせ、球の勢いをしっかり消して寄せていきました。
ウーのスタッツを見ると、グリーンまわりからのアプローチの水準が非常に高いことがわかります。パーオンしないホールでパーかそれ以上のスコアを拾うリカバリー率は今季9位。パットの安定性を示す各スタッツを見ると、パットが特別得意というわけではないにもかかわらず高いリカバリー率を記録しており、アプローチ単体の精度は“9位以上”と推測されます。
そんな選手が、左足下がりで迷わず転がしを選択したことは、アマチュアにとっても1つの大きな指針になるのではないでしょうか。
アプローチ練習場の活用
グリーン手前から転がすショットを確実に成功させるには、グリーン手前にキャリーした時にどの程度球の勢いが消えるか、そのイメージを持つことが大切です。
その感覚を養うには、アプローチ練習場があるコースに行った際の練習が有効です。ピンに寄せることを目的にするのではなく、まずはグリーン手前にキャリーさせ、バウンドの仕方や転がり方を確認します。
左足下がりがない平地でも構いません。9番アイアンやピッチングウェッジでアプローチすれば、左足下がりからサンドウェッジで打つ時と同じぐらいの勢いでボールが飛ぶため参考になります。
解説:野洲明(やす・あきら)
ゴルフ活動家/各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。
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