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- 「打ち込み」の定義って曖昧? “前の組に届かない距離”って具体的にどのくらい余裕を持つべき??
ゴルファーの間でトラブルになる原因の一つに「打ち込み」が挙げられます。回避するためには、そして万が一起きてしまったらどのようにすればいいのでしょうか。
自分の飛距離+20ヤードでは危険?
ゴルフをプレーするうえで大切なのは、ルールを勉強することやショットを上達させることだけではありません。ゴルフは「紳士淑女のスポーツ」とも言われていて、その場の状況に応じた適切な行動や態度を、周りのプレーヤーにも示す必要があります。
特に「打ち込み」は前の組を不快にするだけでなく、大きな事故にもつながる危険な行為です。
中には「ドライバーは200ヤードしか飛ばないから前の組のカートが210ヤードを過ぎたら打とう」と考えるゴルファーもいるようですが、どこからを「打ち込み」と定義するかは曖昧なところでもあります。
たとえ、20ヤード手前に落ちた場合でも、前の組から注意を受けたり白い目で見られてしまうケースがありますが、そのような事態を防ぐためにも、ショットを打つ際にはどのくらいの距離を確保すべきなのでしょうか?
レッスンプロの三浦辰施氏は、以下のように話します。
「一般的には20ヤード手前にボールが落下したからといって、打ち込みと断定することはできません。しかし、グリーン上でプレーしているときは『もう少し待ってほしいな』と感じます。なぜなら、ボールの落下音が響く可能性があったり、何かに当たって跳ね返ることもあるかもしれません」
「また、ビギナーにはコースボールでのショットの飛距離を把握しきれていない人も少なくないです。打ち下ろしのホールだったり、フォロー(追い風)が吹いている際は、いつもよりプラス20ヤード程度飛んでしまうことも珍しくありません」
「そのため、万が一のことを考えるのであれば、20ヤードを目安にするのは少し危険ではないかと思います」
目安の一つは「30ヤード」
では、打ち込みにならないためには、どのくらいの距離を目安として考えておくべきなのでしょうか。三浦氏は以下のように話します。
「研修会などでもよく言われるのが、『30ヤード』を一つの基準とすることです。決して競技の規則や、それぞれのゴルフ場のローカルルールに明記されているものではありませんが、あくまでもゴルファーの間で共有されている『暗黙の了解』として存在しているものです」
それでも飛距離を誤って打ち込みをしてしまった際には、どのような対処をすればよいのでしょうか。
まず、前の組に届く危険が少しでもあると判断したら、ためらわずに「フォア―!」と叫びましょう。前の組は前方しか見ていないことが多く、後ろからボールが飛んでくるとは思っていないからです。
そして、「後でいいや」と謝罪を先送りにしているとラウンド終了時に一層強く指摘されかねないので、すぐに謝ることが重要です。「申し訳ございませんでした」「すみません」と声をかけ、可能なら前の組の近くまで歩み寄り、かぶっているキャップやサンバイザーを脱いで深く礼をすることで、より誠実な気持ちを伝えられます。
打ち込みの基準はルールで決められたものではありませんが、事故やトラブルを防ぐためにも、前の組との距離をしっかりと確認することはもちろん、自身の飛距離を把握することが重要です。
打ち込みは相手をケガさせてしまう可能性もある重大なマナー違反。ラウンド中は自分のプレーだけに集中するのではなく、周囲の状況を把握しながら進めていくことが何より大切だと言えるでしょう。
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