池や谷を目の前にするとなぜかミス連発…レッスンプロが明かすビギナーでも実践できる対策法とは? | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

池や谷を目の前にするとなぜかミス連発…レッスンプロが明かすビギナーでも実践できる対策法とは?

池や谷を目の前にするとなぜかいつも通りのショットが打てず、結果的にボールをロストしてしまった経験があるゴルファーも多くいるでしょう。このようなミスを回避できる方法はあるのでしょうか。

取り入れるべきは「肯定形の発想」

 コース上には池や谷、クリークやバンカーなどが配置され、簡単に攻略できないよう、さまざまな障害物がプレーヤーの行く手を阻んでいます。特にアマチュアの中には、それらを目の前にすると「なぜかいつもミスショットが出る…」と頭を抱えている人も多くいるかもしれません。

手前の池を気にしすぎてミスショットに…なんてことは避けたい 写真:AC
手前の池を気にしすぎてミスショットに…なんてことは避けたい 写真:AC

 現役シニアツアープロでゴルフスクールも経営している梶川武志プロは、その理由について「メンタルの影響が大きい」と話します。

「ゴルフは“メンタルのスポーツ”と言われるほど、精神面に影響される部分が大きいのです。『やってはいけない』と考えるほど、無意識に体は悪い方向に動いてしまいます。まずは否定形の発想ではなく、肯定形の発想にすることが大切です」

「例えば、池があった場合に『池に入れない』という『~ない』の言葉を意識しないようにします。その代わりに『あのエリアに打つ』、『~する』という言葉で考えるといいでしょう。すると、『池』の意識が自分の中から次第に消えていくので、怖さが少なくなります」

 これについては科学的な論文もあり、「ピンクの象を想像しないでください」という「~するな」と指示を出すと、脳は存在すらしない「ピンクの象」を想像してしまうというものです。脳科学の分野では「脳は否定形を理解できない」と表現していて、梶川プロは数多くの試合経験からこの感覚を身につけたそうです。

「それと、プレッシャーがかかる場面ではどうしてもリキんでしまって、ミスの確率が高まります。そんな場面では、打つ前に力を抜いて素振りを何回か繰り返すといいですね。ソールが芝に軽く触れる位が適切です」

重要なのは「ミスの確率」を把握しておくこと

ミスショットをして泣きたくなる気持ちも分かりますが… 写真:AC
ミスショットをして泣きたくなる気持ちも分かりますが… 写真:AC

 次に梶川プロは「自分のミスの確率を把握しておくこと」が重要であると話します。

「例えば、ピンまで140ヤードのパー3で125ヤード以上打たないと、ボールが池に入ってしまうホールだったとします。つまり、最低でも125ヤード以上のキャリーが絶対に必要なシチュエーションです」

「140ヤードは8番アイアンで届くと想定したとき、アマチュアの場合はナイスショットをしたときの飛距離が自分の飛距離だと考えている場合が多いですね。ところが、ナイスショットが出る確率が5割だったとすると、残りの5割は140ヤードも飛ばずに池に入ってしまう可能性が高くなります」

「あらかじめ自分のミスの確率を把握しておけば、より大きいクラブを選択することでリスクを減らすことができます。たとえ、それでオーバーしても池に入れてペナルティーになるよりはよっぽどいいはずです」

 続けて梶川プロは「自分のミスの確率を把握する方法」を以下のように話します。

「まず、8番アイアンで10球打ち、それぞれの飛距離(キャリー)を計測します。140ヤード飛んだショットが5球であれば、残りの5球はミスです。ミスしたときの飛距離が120~130ヤードであれば、ラウンドでも120ヤードしか飛ばない確率が5割あるということです」

「同じように7番アイアンで10球打つと、番手が上がるのでナイスショットが減る可能性があります。7番の飛距離が150ヤードの場合、6球がミスショットで130~140ヤード程度になるのであれば、ラウンドでも7番アイアンの飛距離は130~140ヤードと思っておいたほうが良いということになります」

「すると先ほどの池越えの場合、8番よりも7番で打つことがベストな選択と言えるでしょう。自分のミスの確率を知っておけば、より安全なクラブ選択ができるようになります」

 ゴルフは「ミスが多いスポーツ」でもあります。プロであっても、試合中に納得のいくショットはほとんど打てないとも言われているので、アマチュアゴルファーであればなおさら、メンタルコントロールやミスをしてもダメージが少ないクラブやマネジメントを考えることが、重要であると言えそうです。

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