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- ワイワイ回るのもいいけど遠吠え並みの「あーッ」はどうなの!? ミスショット時の叫びはどこまで許される?
ミスショットをすると、どうしても大声で叫んでしまうことがあります。どれくらいの音量ならば許されるものなのでしょうか。
打球事故を防ぐための緊急時以外は控えめを意識しよう
ゴルフは天気など周囲の環境の影響だけでなく、ちょっとした気持ちの揺らぎでさえもボールの動きに反映されやすいので、非常に繊細なスポーツといえます。

そのため、ほんの少しの迷いや雑念がきっかけでミスショットを招き、本能的につい「あーッ!」と声を上げてしまうこともあるかもしれません。特に元気のいい若者ゴルファーなどは、仲間とワイワイ楽しく回っている流れで、ついつい声のボリュームも上がってしまいがちでしょう。
ゴルフ場は紳士淑女としての振る舞いが求められる場所でもあるため、無駄な大声は避けるべきではありますが、どの程度のボリュームならマナー的にも許されるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「人間である以上、どうしても失敗してしまったら『あっ!』と叫ぶことは仕方がないですが、あくまでも『常識の範囲内で』としかいいようがないと思います。まるで悲鳴のようなものすごく大きな声で叫んだら、隣のホールにいた人がびっくりして次のショットが乱れてしまいかねません。特にグリーンはコースレイアウト上ネクストティーとの距離が近くなっているので、グリーン上で交わされる普通の音量の会話であっても想像以上に聞こえやすいです」
「そのため、たとえば絶対入れたかったパッティングを外して『あーっ!』と叫ぶと、次のホールでティーショットを打とうとしていた人を驚かせてしまい、迷惑をかける可能性があるでしょう。予想外の結果になると誰でも声を上げたくなるので、『何が何でも一言も口にしてはいけない』とコントロールすることは難しいです。ただ、ゴルフ場は公共の場ですから、非常識なほどの大声は避けるべきだといえます。そして、もし自分が『そのような癖がついているのでは』と思っているのなら、今後はより自覚をもってプレーに臨んでほしいです」
安全上の観点から例外の場合も
しかし、むしろ周囲に響き渡るくらいの大声で叫ぶべきシチュエーションもあります。
「隣のホールに打ち込んでしまいそうになった時の『フォアー!』のかけ声だけは大きすぎて困ることはありません。やはり、ゴルフで最も怖いのは見えないところから自分めがけてボールが飛んできて体に当たることですし、最悪の場合は命にかかわる重大なアクシデントです。一瞬だけ叫ぶ人も中にはいるかもしれませんが、ボールが放たれてから着弾するまでは少なくとも10秒近くはかかるので、それまでの間はずっと叫び続けることが大切です」
ゴルフ場で大声を出して叫んでもいいのは、打球事故が起きる可能性を周りのプレーヤーに知らせる「緊急事態」の際に限定したほうが無難なようです。
打ち込みの危険性を周囲のプレーヤーに伝える「フォアー!」の由来は、軍隊で後方にいる砲撃手(ほうげきしゅ)が前方の兵員に対して被弾するのを防止するために叫んだ「beware before(ビーウェアービフォー)」(前方注意)を省略したとする説と、ボールの落下地点を特定するためプレーヤーの前で待機している人を指す「forecaddie(フォアキャディー)」とする説の2つが有力視されています。
また、日本では左右のどちらにボールが向かっても同じく「フォアー!」と叫びますが、アメリカでは左に行ったら「フォアー!レフト!」右に行ったら「フォアー!ライト!」と、方向も合わせて知らせるのが一般的なようです。
ゴルフ場は、静かで非日常的な空間を提供することも大切であるため、会話のボリュームも控えめを心がけることが求められます。しかし、もしもの時が起こった場合はためらわず、目いっぱいの声で危険を伝えましょう。
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