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- 上級者の証しは「調子が悪くてもスコアがまとまる」? 不調時でも大叩きしないマネジメントとは
アベレージでスコア100を切るようなゴルファーであっても、日によっては大叩きをしてしまうこともあるでしょう。一方、上級者はたとえ調子が悪くてもある程度スコアをまとめることができますが、ラウンド中はどんなことに意識を向けているのでしょうか?
調子が悪い原因をいち早く見つける
ラウンドにおいては、上級者になるほどスコアのブレ幅が小さくなる傾向にあります。一方、ビギナーの場合はラウンドごとに10打以上の差が出てしまうのも珍しいことではありません。
一体なぜ、上級者は調子が悪い日でもスコアをある程度まとめることができるのでしょうか。現役のシニアツアープロでゴルフスクールも経営している梶川武志プロは、次のように語ります。
「スコアのブレが小さいゴルファーは、その日の自分の調子を把握して対応ができているのです。いつでも調子がいいなんて人は存在しません。プロゴルファーでも調子の浮き沈みは当然ありますが、彼らは『我慢のゴルフ』を続けてスコアが極端に悪くならないように努力をしています」
「そして一番大切なのは、調子の悪い原因がどこにあるのかを突き止めることです。主な例は『ドライバーがブレる』『アイアンの距離感が合わない』『アプローチの感覚が悪くてピンに寄らない』『ショートパットが入らない』などでしょう」
「また、多くのアマチュアゴルファーはラウンド中になんとかして調子を取り戻そうとしてしまいます。しかし、調子はその日の体調や感覚によって影響を受けるものなので、ラウンド中に取り戻すのはかなり難しいと言っていいでしょう」
では、調子が悪い中でも安定したスコアを保つためにはどのようなことが必要なのでしょうか。
「調子が悪いことを受け入れて、それに合わせたプレーをすることが我慢のゴルフです。例えばドライバーショットがブレて安定しない日は、ブレることを前提に『フルショットをしない』などと対策をしてください。フルショットをしなければ曲がり幅も小さくなるはずなので、フェアウェイを大きく外したりOBになるリスクを軽減することができます」
「アイアンの調子がいまいちで距離感が合わない場合は、あえてグリーンを狙わず手前の安全なエリアに落とす考え方も大切です。次のアプローチも比較的やりやすくなるので、大叩きするリスクも避けることができます」
一方で梶川プロは「調子が悪い」かどうかを正確に判断することができないゴルファーも多いと話します。
「調子がいいかどうかの判断は本人しかできません。なぜなら『調子はそれほどなのにスコアは良かった』ということはたくさんありますし、その逆のケースも往々にしてあるからです」
「ゴルフは自然を相手にしている側面もあるので、たとえボールを芯で捉えたナイスショットだったとしても、運が悪く難しい場所にいってしまうことはよくありますし、その逆もしかりです。つまり、調子の判断基準は自分の思っているショットやパッティングができているかどうかなのです」
「ビギナーは自分のショットがどんなものなのかを把握できていない場合も多いですが、ある程度の経験者になれば自分の普段のショットがどういったものなのかを理解しているはずです。つまり、普段のショットがなかなか出ない状態のときが『調子が悪い』と思っていいでしょう」
ラウンド中に調子が復調することも
さらに梶川プロは「ラウンド中に調子が変化することもある」と言い、次のように話を続けます。
「注意すべき点は、前半は調子が良くても後半になると悪くなるケースがよくあるということです。理由として考えられるのは、疲労がたまって無意識のうちにスイングが変わったり、体の粘りがなくなってきていることでしょう。午後のラウンドで大叩きしてしまった経験のあるゴルファーは多くいるはずです」
「逆に午前中はいまいちだったにもかかわらず、体が慣れてきて徐々に調子が上がってくることもあります。『今日は調子が悪い日だ…』と思い込むのではなく、ラウンド中に自分をよく見つめることも大切でしょう」
調子がいいからといって必ず好スコアが出るとも限らないのがゴルフ。どんな時でもある程度スコアをまとめられるゴルファーの多くは、このようにラウンド中に自分の調子を見極めることができ、悪いときは悪いなりのマネジメントができているからであると言えそうです。
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