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- フェアウェイでもラフでもない中途半端な芝の長さが特徴の「セミラフ」 一体何のために作られたエリアなの?
フェアウェイとラフの間に、両者の中間くらいの長さの芝地が設けられていることがあります。「セミラフ」と呼ばれますが、どのような役割を果たしているのでしょうか。
ファーストカットとも呼ばれる
コースには、フェアウェイとラフの間に、短めのラフのような芝地が設けられている場合があります。

「セミラフ」と呼ばれていますが、どのような役割があるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「セミラフとは、フェアウェイとラフの境界部分のことを指し『ファーストカット』とも呼ばれます。幅はだいたい1~2ヤードで、芝はフェアウェイの2倍程度の長さに刈り込まれています。主な目的としてはフェアウェイに着弾したボールが傾斜や障害物など何らかの影響でイレギュラーなバウンドをした時、ラフに入ってしまうのを防止するためです。コースは、ナイスショットをした際は、できるだけ次のショットが有利になるような設計にしています」
「しかし、全てのゴルフ場にセミラフが設けられているわけではなく、なかにはフェアウェイとラフが隣り合わせになっているところも多いです。セミラフを作ろうとすると芝の刈り込む高さを3通りにしなければならないので、手間がかかるのも事実です」
ラフは「フェアウェイよりも草丈が長くて打ちづらい」ことが前提ですが、あまりにも長いと一般のゴルファーではなかなか脱出できなかったり、ロストボールになりやすかったりします。セミラフのないコースでは、アベレージゴルファーでも容易に脱出できるように、ラフを短めに設定している場合が多いようです。
グリーン周りにあるカラーも同じ役割
また、セミラフと同じく2つの芝地の間を取り持つようなエリアとして「カラー」と呼ばれる場所もあります。
「カラーは、グリーンを縁取るように幅30~50センチに設けられているのが一般的で、草丈が10ミリ前後に刈り込まれた区域を指します。こちらにも『グリーンエッジ』や『フリンジ』という別名があります。役割はセミラフと同じで、ナイスオンしたボールが外へとこぼれ落ちていくのを防ぐためです」
「最近ではカラーを設けないゴルフ場もちらほらと出てきていますが、カラーがあることによってグリーンの形が遠くからでもはっきりと見えるので、どの方面に向かって打ったら攻略しやすいなどの作戦を立てる判断材料にもなります。ですので、個人的にはカラーは必ず設置したほうが良いと思っています」
セミラフやカラーは、フェアウェイやラフなどと比べると範囲も狭く、少し地味なイメージがあるかもしれません。ナイスショットをしたにも関わらずボールがラフに転がってしまうのを防いでくれる場所なので、見えない場所で何度も助けてもらっている人もいるかもしれません。
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