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- 「賭けゴルフ=危ないもの」ではないって本当!? 「にぎり」や「チョコレート」って一体なに?
ベテランゴルファーの間では、勝敗を決めるときの専門用語として「にぎり」や「チョコレート」といった言葉を使う人がいるそうです。では、どのような意味があるのでしょうか。
賭けゴルフそのものは禁止行為ではない
ゴルフの勝敗の決め方派には大きく2種類があり、1つは18ホール全体の打数が最も少ない人を勝ちとする「ストローク方式」、もう1つはストロークに関係なく各ホールでより打数が少なかった方が勝ちとなる古典的な「マッチプレー方式」です。
しかし、上級者のゴルフを見てみると「今日はにぎりでゴルフしない?」や「勝ったらチョコレート何枚分貰うね」といった言葉を耳にする機会が稀ながらあるかもしれません。
「にぎり」や「チョコレート」と聞くと真っ先に食べ物を思い浮かべる人も少なくないはずですが、ゴルフにおける「握り」や「チョコレート」とはどのような意味なのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。

「ゴルフにおいての『にぎり』や『チョコレート』というのは、ギャンブルの一環として行われるいわゆる『賭けゴルフ』の時に使われる言葉を指します。もしも、相手から『にぎりませんか?』と声を掛けられたら『一緒に賭けをして遊びませんか?』という意味になり、かつてはお互いに握手をすることで成立していたため、このように呼ばれています」
「また『チョコレート』は、賭ける金額をあえて伏せた言い方であり、基本的に100円単位で『1枚、2枚』と数えられていました。そのため『チョコレート3枚ね』と言われたら『負けた方は300円払ってね』という意味で使われていました。現在は、金額を周りに明かさないための隠語的な要素が強いですが、かつてはコース売店でチョコレートが売られていたケースがよくあったため、こう呼ばれていると言われています」
賭けゴルフそのものは禁止行為とされていませんが、お金やそれに相当するものを賭けた場合は刑法第185条の「賭博罪」に該当し、犯罪として処罰の対象(50万円以下の罰金または科料)となります。ここでいう「賭博」とは「2人以上の人間が偶然の事象にかかる勝敗により、金品や財産の受け渡しを行うこと」とされています。
一方で「負けた方が食べ物や飲み物の代金をおごる」といった行為は直接的な金銭の受け渡しにはなっておらず、また商品の購入でお金はすぐに消えてしまうため、賭博罪には該当しないそうです。そのため、お金やそれ相応のもの以外を対象としたり、単純に勝ち負けを決める「ゲーム」の範囲内に収めたりする方が無難です。
「お友達」「オリンピック」「ナッソー」「タテ」とは?
では、賭けゴルフの種類にはほかにどのようなものが存在するのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「『お友達』は、4人がティーショットを打った後のボールの位置が、グリーンから見て右側の2人と左側の2人の2チームに分かれ、そのホールを合計何打で入れられるかで勝ち負けを決める方法です。ホールごとにチームの組み合わせが変わったり、ストローク数次第で形勢が二転三転したりするので、ゲーム性はかなり高いといえるでしょう。次に『オリンピック』は全員がグリーンオンしてから始まるパッティングを使った賭け方で、カップから遠いボールから順に『金・銀・銅・鉄』とポイントを設定し、1打でカップインできたらその場所に応じた点数をゲットできるというものです」
「ほかにも『ナッソー』は、にぎりの中でも古くから行われているとされ、前半の9ホールと後半の9ホール、そして18ホール全体の3つの項目でストローク対決をし、各項目ごとに勝ったら1ポイントが与えられて最終的にどちらが多く点を取ったかで勝敗を決めます。さらに、通常のストロークプレーをベースとした『タテ』は、1回のストロークを1点と見なして18ホールが終了した段階で合計が少ないほうが勝ちとなります。一方で、1ホールごとに勝敗を決める『タテ』はマッチプレーとやり方がよく似ています」
「なかには、普通にプレーをしているだけではつまらないからと時折賭けゴルフをして、勝った時の高揚感を味わおうとする人もいます。ただ、個人的には『なぜそこまでしてお金や物品をかけて戦わなければならないのか』、『ギャンブルに負けたくない一心で、ミスする確率の低い安全な打ち方ばかりを選びがちになり、むしろゴルフの攻略性が失われてしまう』といったことを考えてしまうので、賭けゴルフは好きではありませんし、周りの人にもオススメはしていません」
刺激を求めたいのなら「ステーブルフォード」がおすすめ
また、飯島氏はゲーム性を高められるとともに危険なギャンブルにもなりにくい、健全なゴルフの遊び方があると話します。
「通常のプレーに少し飽きてきて刺激を求めたいのなら『ステーブルフォード』という方法で遊んでみると、面白いかもしれません。これは、18ホールのストローク数を合計していくのではなく、各ホールごとの打数をもとに決められた点数を記録するもので『イーグルは4点、バーディーは3点、パーは2点、ボギーは1点』とスコアに準拠したポイントを重ねていき、勝敗を決めます」
「ダブルボギー以上の場合は、一律で0点のままで減点されることはないため、大叩きしやすいビギナーでも楽しめる点がステーブルフォードの最大のメリットではないかなと思います。プロのトーナメントでも、PGAツアーの『バラクーダ選手権』はこの方式を採用して順位を付けているので、たまにはひと味違ったゴルフをしてみるのもよいでしょう」
なかには「賭けゴルフ=危ないもの」といったイメージを持つ人も多いかもしれません。確かに、お金を目的とした賭けゴルフはリスクが高すぎるうえにそもそも違法行為であるため、やらない方が賢明です。しかし、その部分を排除すればゴルフの楽しみ方がぐっと広がるので、仲間内と遊んでみると面白いといえそうです。
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