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- ゴルフ場の“使い捨てカミソリ”は1日1人しか使っていない!? “浴室のビニール袋”に続き廃止されそうな備品とは?
ゴルフ場の浴場にはかなり高い確率で置いてある「使い捨てカミソリ」。しかし、最近は使用しているゴルファーをほとんど見ることがありません。廃止するゴルフ場は出てくるのでしょうか。
使い捨てカミソリの提供を廃止するゴルフ場が増加
ゴルフ場の風呂場に行くと、銭湯や温浴施設よりも備品が充実していることがあります。浴室の入口にタオルとバスタオルが大量に積まれているのが基本スタイルで、体を洗うナイロンタオルが置いてある施設もあります。
洗面台にはドライヤー、クシ、ヘアブラシ、整髪料、使い捨てカミソリ、アフターシェーブローション、使い捨て歯ブラシ、マウスウォッシュ、綿棒などが置かれています。ただし、これらの備品の中にはほとんど使われていないように見える物もあります。なぜこれほど多くの備品があるのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。

「風呂場の備品は基本的にメンバーさんから置いてほしいと要望があった物を取りそろえる形でアイテム数が増えています。ただ、ご指摘のように今はほとんど使われていないアイテムもあります」
「ゴルフ場業界は数年前からSDGs(持続可能な開発目標)に向けた取り組みを行なっています。具体的にはプラスチックごみ削減を全面的に打ち出しています。多くのゴルフ場が脱衣所のビニール袋の提供を廃止しましたが、うちのゴルフ場は同じタイミングで使い捨てカミソリの提供を廃止しました」
「使い捨てカミソリを廃止した理由は三つです。一つ目はプラスチックごみを削減するため。二つ目は利用者が少なかったこと。使い捨てカミソリの利用者は平均すると1日1人程度で、ニーズが明らかに減っていました。三つ目が安全面の配慮。値段の安い使い捨てカミソリだとケガをするリスクがありますから、置かなくてもいいんじゃないかということになりました」
「ゴルフ場はヒゲを剃りに来る場所ではありませんし、近年はゴルフ場でお風呂に入らず、自宅に帰ってからお風呂に入る人も増えています。ゴルファーの行動様式の変化によってゴルフ場の備品も替わります」
使い捨てカミソリだけでなく、使い捨て歯ブラシを廃止したゴルフ場も増えた気がします。ゴルフ場は造成時に森林を伐採したり、農薬を大量に散布したり、環境破壊の象徴としてバッシングを受けた歴史があります。そういったイメージを払拭するため、環境保護活動に力を入れています。
スキンケア用品と整髪料を持参するゴルファーは多くなった
コロナ禍でゴルフを始めたゴルファーを見ていると、従来とは行動様式が変わってきたと感じます。車ではなく電車とクラブバスを乗り継いでゴルフ場に来る人が明らかに増えていますし、車で来る人も自家用車ではなくカーシェアリングの車両を利用しています。
1人が持ってきたゴルフクラブを数人でシェアしようとするゴルファーが増えているという話も聞きます。ゴルフクラブのシェアはスロープレーの原因になるのでレンタルクラブの使用をお願いしているそうですが、そのニーズに見合ったレンタルクラブの数量をゴルフ場が用意できていないのが実情です。
「キャディーバッグを持っていない(クラブケースしか持っていない)ので、キャディーバッグを貸してほしい」というニーズも増えています。
一方で、風呂上がりに使用する整髪料やスキンケア用品は、自分で持参したアイテムを使っているゴルファーが多くなりました。最初のうちは「車やゴルフクラブをシェアするのは抵抗がないのに、風呂上がりに使うアイテムをシェアするのは抵抗があるんだな」と思いながら眺めていました。ですが、どうやらそういうことではなく、ゴルフ場に置いてあるアイテムに満足していないので、自分のお気に入りを持参しているようです。
昭和時代にゴルフを始めた人と、令和になってから始めた人は行動様式が大きく異なります。ゴルフ場はゴルファーのニーズの変化を敏感に感じ取り、臨機応変に対応しなければならないのかもしれません。
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