- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ゴルフライフ
- 「そんなに前なの? ズルいなあ」 レディースティーへの不用意発言はブーメランとなって男性に突き刺さる!?
レディースティーで回る女性に対して「えっ、こんなに前なの? ズルいなあ」「これは短いね。簡単すぎるんじゃない?」といった発言をする男性が少なくなく、女性ゴルファーをイラッとさせることがあるようです。
女性の飛距離はプロで男性の85%、アマで75%程度か
ゴルフコースでは、プレーヤーの技量や体力に応じてバックティー、レギュラーティー、レディースティー、ゴルファーの高齢化に対応したシルバーティーなど、さまざまなティーイングエリアが設けられているのが一般的です。

ところが、レディースティーで回る女性に対して「えっ、こんなに前なの? ズルいなあ」「これは短いね。簡単すぎるんじゃない?」といった発言をする男性が少なくなく、女性ゴルファーをイラッとさせることがあるようです。
「複数のティーイングエリアがあるのは、すべてのゴルファーが公平かつ快適にプレーできるようにするための適正な対応です。非力な女性がレディースティーからプレーするのはごく自然なこと。それに対して男性は配慮のない言葉をかけるべきではありません」
こう指摘するのは、人材教育会社(株)EMMYの代表・渡辺満枝さんです。渡辺さんは接遇マナー、コミュニケーション力、クレーム対応などさまざまな企業に向けて行なう社員研修の講師も務めています。
女性がどのくらい非力なのかは、男女の平均飛距離を比べると分かります。プロとアマチュアでは飛距離の絶対値が異なりますが、まずは正確な数値がとれるツアーでのデータを見ていきます。数年前のものですが、米ツアー男女それぞれの平均飛距離トップ同士と50位同士、日本ツアー男女それぞれの平均飛距離トップ同士と50位同士を比べたデータがありました。
それによると、各比較において女子の平均飛距離は男子の85%前後であるという結果が出ています。参考までに、女子の最も飛ぶ選手の平均飛距離は、男子の最も飛ばない選手と同等程度なのだそうです。
これを考慮して単純計算をすれば、全長7000ヤードの男子トーナメントのコースは、全長5950ヤードの女子トーナメントのコースに置き換える(全長差1050ヤード)のが適正ということになります。
いっぽうアマチュア男女のドライバーショットの平均飛距離差は約50ヤードといわれ、パー3以外の14ホールで50ヤードずつ差が広がっていくとしたら、全長差は1050ヤードではなく、14×50=700ヤードで十分だと考える人がいるかもしれません。しかし、飛距離差はドライバーからピッチングまで全てのクラブのフルショットで生じることを考慮せねばなりません。
たとえば、7番アイアンの平均飛距離はアマチュア男性が約150~170ヤード、同女性は110~130ヤードといわれ、女性の平均飛距離は男性の75%前後となります。もし160ヤードのパー3で男性プレーヤーが7番アイアンを使うとしたら、女性プレーヤーも7番アイアンを使えるよう、0.75を掛けた120ヤードにレディースティーを設定してはじめて両者は同じ条件になるのです。
ところが実際のパー3では、レギュラーティーとレディースティーが同じティーボックス内に置かれていることも少なくありません。渡辺さんは次のように警鐘を鳴らします。
「レディースティーについて男性の同伴者が『ズルいなあ』『短すぎるよ』『ラクだね』……など、ネガティブな発言をするのはスポーツマンらしくありませんね。そればかりか、親しい人との言葉あそびのつもりでも、無意識であっても、女性に対してイヤミや不満、また、あたかも男性が女性にハンデをあげているような上から目線の言い方にとられてしまうこともあります。特に一生懸命に練習し、スコアを追求してゴルフに取り組んでいる女性には、そうした発言は無理解や無神経に感じてイラッとするかもしれませんから注意しましょう」
女性にとって160ヤードのパー3は男性にとっての210ヤード
レディースティーからのショットに対しては、距離に触れるようなことはあえて事前にコメントしないのがベターといえそうです。
「そのかわり、静かにしっかりショットを見守りましょう。よいショットには『ナイスショット!』や『グッドショット!』などの声掛けを忘れずにすることが大切です。一方、ミスショットの場合も『ドンマイ』などの励ましの言葉をかけると、相手に対する思いやりとともに、みんなで一緒に頑張りましょうという気持ちが伝わります」
「また、良いプレーがあったときは、そのホールを終えた後にもう一度、『ナイスプレーでしたね』『素晴らしかったですね』などの声掛けが望ましいと思います。言われた方は、覚えていてくれたことはもちろん、男女の別なく皆でプレーを楽しんでいる実感が持てるのではないでしょうか」
もし事前に同伴者も顔負けしそうな上手な女性に言うとしたら、レディースティーの距離には触れず、『このホールはパーもとれそうですね』『ニアピンを狙ってください』など応援するような言い方だったらOKでしょうか。
「これは難しいところですが、プレー中の過度な声掛けはプレッシャーとなることもあります。そのためショット前は必要以上に話しかけず、ショット後に短く温かい言葉をかけるのが紳士的なマナーといえるでしょう」
「例えば、カートでの移動中など落ち着いたところで素晴らしいショットを振り返り、『すごくいい弾道でしたが、ドライバーのロフトは何度をお使いなんですか?』などと質問をします。相手が答えてくれたら、さらに『そうですか、すごい飛距離ですね。僕、アウトドライブされそうです(笑)』といった言葉を短く重ねるのです。レディースティーについてコメントするのではなく、こういった短い会話なら自然で気持ちのよいコミュニケーションになります」
ところで、先ほど例に挙げた160ヤードのパー3を逆側から考えたらどうでしょう?
女性ゴルファーの7番アイアンの平均飛距離は男性の75%ほどしかありませんが、分母と分子を入れ換えて計算すると、男性ゴルファーは女性より33%も多く飛ぶわけです。女性にとっての160ヤードは、男性には212ヤードのパー3と同じ感覚になります。
もし男女とも160ヤードのティーから打つとしたら……。冒頭の「ズルいなあ」は、そのまま男性へお返ししてよいかもしれません。
最新の記事
pick up
ranking








