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- スコアの生命線“100ヤード以内”がなぜ安定しないのか? “テニスコート”をイメージすると距離感が合う理由
アベレージゴルファーにとってウェッジは距離によって使い分ける方がいい結果につながるのか、それともクラブを固定して打ち分ける方がゴルフは上達するのか。この疑問に35年で数千人の生徒さんをみてきたティーチングプロの永井延宏氏が答えます。
アマチュアはインパクト時のロフトが安定しない
グリーンまで100ヤードを切るショットはしっかりグリーンに乗せたい。それ以上に、グリーンを外してしまった短いアプローチは1パット圏内に寄せたい。カギを握るのはウェッジのショットですが、人によってクラブセッティングも異なれば得手不得手もあり、ウェッジの使い方に正解はありません。
アベレージゴルファーにとってウェッジは距離によって使い分ける方がいい結果につながるのか、それともクラブを固定して打ち分ける方がゴルフは上達するのか。教えてくれたのは、関東、関西を中心に35年で数千人の生徒さんをみてきたティーチングプロの永井延宏氏です。
「結論から言わせていただくと、アベレージの方は距離によってクラブを使い分けるほうがいい結果につながると私は思います。1本のウェッジで距離や球筋を打ち分けるには、バックスイングの大きさをスリークォーター、ハーフ、クォーターと変えたり、ヘッドの入れ方で打ち分けたりする必要が出てきます」
「しかし、それはそれなりの練習量と技術が求められます。例えばアマチュアの方はフェースが後ろに倒れてボールに当たってしまう傾向があり、それだとロフトが増えて球が上がってしまって飛ばない。52度のウェッジを使っているのにボールが高く上がってショートすることが多く、球足を生かしてのピッチ&ランで寄せることも苦手なのではないでしょうか」

「それよりは距離に応じてウェッジを使い分ける方がシンプルです。スイングは同じで、ウェッジだけ変えることによってロフトで距離を打ち分ける。できるだけフルショットで打つほうが再現性は高く、失敗が少ないからです。ゴルフコースでは、自分のコアとなる技術とアレンジした技術が求められます」
「コアの技術は練習場で打つのと同じ意識で臨めるフルショットで、傾斜地などスイング中のバランスや軸を意識しなければならないショットやテークバックの大きさを変える打ち方はアレンジの技術です。アベレージの方は両者の組み立てやアレンジのバリエーション化がまだうまくいかないわけですから、コアとなる部分を大事にしてできるだけワンパターンで対処する方が単純です」
フルショットでどこまで対応するかは、どのように決めるのでしょうか。
「ウェッジのセッティングは人それぞれですが、PW(45~46度)、52度(AW)、56度もしくは58度(SW)、60度以上(LW)という組み合わせで入れている人が多いと思います。そのセッティングにおいてそれぞれのクラブのフルショットで何ヤード飛ぶのかを確認して使い分けるといいでしょう」。永井氏はこう教えてくれました。
ネットまで転がす、ネットを越えるの2種類のアプローチを覚える
では、40ヤード以下はどうしたらいいのでしょうか。
「皆さん悩んでいると思いますが、そこをどう調整していくかがゴルファー永遠の課題、技術の要素になってくるわけです。そもそもアプローチの状況は、ボールからカップまでの距離や傾斜、ボールのライ、芝の種類、グリーンの形状やコンディション、風向きなど1ショットごとに違います。それに対して使用クラブも違えば、スイングの大きさ、ヘッドやソールの入れ方、クラブを振るスピードなど打ち方も毎回違って当たり前で、このあたりのイマジネーションと経験値が上級者やプロゴルファーは段違いのレベルなのです」
フルショットで対応できない短いアプローチは、練習で距離感や技術を磨くしかないのでしょうか。
「コースデビューを控えた生徒さんにアプローチの距離感を教えるときの説明ですが、アベレージの方にも参考になると思うのでご紹介します。テニスコートのサーブを打つところ(サービスライン)から打つアプローチをイメージしてください。プレーヤーはコートの外に立っていますが、ゴルフに置き換えるとコート内がグリーンですのでグリーン外のエッジに立っているということになります。まず目の前にボールを落として、ネットのところまで転がすようなボールを打ってみましょう。もう一つはある程度高さを出してネットを越え、相手のコートの奥深くまで打っていくようなボールを打つ」
「この2つを練習すると2種類のショットが覚えられ、使い分けることができるんです。目の前にボールを落としてネット付近でボールを止めるのが10ヤード以内のショートチップの練習。ショートアプローチのミスは精神的にダメージが大きいだけでなくスコアに直結しますから、この練習はスコアをまとめるのに有効でしょう。ネットを越えて相手のコートに打ち込むショットは20~30ヤードのアプローチの練習になり、グリーンに近づいてからのショットでこれが決まればボギーオン。うまくいけば寄せワンのパーが取れて、このパターンが定着すると100切りが見えてきます」
「初めてコースに出る方に距離感と言ってもほぼ理解不能でしょうから、テニスコートをイメージしたスケール感でこの2つのショットを打ち分けてもらうように指導します。コースデザインでいうと、グリーンの奥行きは概ね30ヤードくらいが多いので、グリーンエッジ近辺で小さく打って転がし寄せる10ヤード以内からネット越えイメージでの30ヤード前後のショットが打てると、ビギナーでもグリーン周りはかなり対応できるようになりますよ。アベレージの方には、スコアのロスを防ぐ効果があると思います」
ウェッジのフルショットとグリーン周りのアプローチ。ボール代がもったいないとつい思ってしまうせいか、練習場では敬遠しがちですが、この練習でクラブの使い分けも2種類のショットの打ち分けもできるようになりそうです。
【解説】永井延宏
ゴルフコーチ歴30年、ゴルフ歴45年。2006年、ゴルフ専門誌によるレッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞。知識と経験を生かした分かりやすいレッスンが好評を博している。東京、埼玉、奈良、大阪、兵庫で定期レッスンを開講中。
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