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- 赤杭・黄杭・表示杭は抜いていいって知ってた? ゴルフ場の「動かせる障害物」って具体的に何?
意外と勘違いしている人が多いですが、ゴルフ場にある人工物のうち、赤杭や黄杭、距離表示杭は「動かせる障害物」。無罰で取り除いてストロークすることができます。
ゴルフ場にある人工物は「障害物」「不可分な物」「境界物」に分かれる
例えば100ヤードの表示杭にボールが寄りかかって打てないとき、どんな処置を取るのが正しいか分かりますか? プライベートなラウンドでは「動かせない障害物」と考えて無罰でボールを動かしてしまうという人も多いかもしれませんが、距離表示杭は原則「動かせる障害物」が正解です。
この処置は「動かせない障害物」(カート道路、スプリンクラーヘッド、排水桝)からの救済ほどお世話になるものではありません。でも、コース上には赤杭や黄杭といった標示杭をはじめ、バンカーレーキ、そして旧ルールでは「携帯品」と呼ばれたプレーヤーの持ち物などがあり、それらがプレーの邪魔になる可能性は確実にあります。「動かせる障害物」について、その基本的な知識と障害からの救済方法は覚えておいたほうが良いでしょう。
まず、ルール上の「動かせる障害物」とは、どのような「障害物」なのでしょうか?
ルールブックの「定義」には、「障害物」とは「不可分な物と境界物を除くすべての人工物」とあります。
逆に言えば、ゴルフ場にある人工物はすべて「障害物」か、この「不可分な物」もしくは「境界物」に該当するわけです。
で、この「不可分な物」ですが、イメージしやすいものとしては、枕木バンカーの枕木が該当します。ゴルフ場のローカルルールによりますが、通常は「コースと不可分な人工物」とされ、プレーの障害になっても無罰の救済は認められません(1罰打でアンプレヤブルとすることはできます)。
もう一つの人工物である「境界物」は、「OB」の境界線を示す人工物。日本では、一般に「白杭」のことで、やはりプレーの障害になっても無罰の救済は受けられません。また、動かすことも禁止です(動かした白杭は、ストローク前に元の状態に戻せば無罰。動かしたままストロークを行えば2罰打)。
「動かせる障害物」には具体的にどんなものが?
次に「障害物」ですが、これには「動かせない障害物」と「動かせる障害物」があり、今回取り上げている後者は「合理的な努力でその障害物やコースを損傷させずに動かすことができる障害物」と定義されています。
そしてそれは、どこにあるものでもプレーヤーは取り除くことができます。
「動かせない障害物からの救済」は、実際にストロークの障害にならなければ無罰の救済は認められませんが、「動かせる障害物」は、「ミスしたら当たるかもしれないから」とか、「目障りだから」といった理由でもプレーヤーは動かすことができます。
一般ゴルファーが遭遇する「動かせる障害物」は――プレーヤーや同じ組でプレーするプレーヤーの持ち物(クラブも含む)、カート類を除けば――赤杭、黄杭、青杭(修理地)、ヤード杭、そしてバンカーレーキが主なものでしょう。
乗用カートのフェアウェイ乗り入れが可能なゴルフ場では、グリーン手前に「カート→」などと書かれた表示板を目にします。この種の設置物も、通常は簡単に動かせる「動かせる障害物」です。
他にも、ティーイングエリア外からプレーする際のティーマーカー。ホールから外され、地面に置かれた旗竿(ピン)も「動かせる障害物」になります。
ただし、簡単に動かせる障害物でも、ゴルフ場はローカルルールで「動かせない障害物」に指定することができます。
実際に最近は、赤杭や黄杭を「動かせない障害物」とするゴルフ場が増えているそうです。というのも、抜いた杭を元に戻さない“マナー違反”が増えたためです。
しかし、その場合、プレーの線上の先にある「動かせない障害物」は救済の対象ではありませんから、打球が当たる可能性があってもそのままプレーしなければなりません(アンプレヤブルの処置で、1罰打で移動することも可能)。
ローカルルールはスタート前に念入りにチェックしてください。
取り除く過程でボールが動いたら?
最後に、「動かせる障害物」を取り除く過程で、止まっていたボールが動いた場合のルールですが、無罰でボールはリプレースしなければなりません。
しかし、ライが傾斜地でボールが元の位置に止まらないときは、再度リプレースを試し、それでも止まらなければ、ボールが止まる、元の地点から最も近い、かつホールに近づかない箇所を探し、そこにそのボールを置かなければなりません。ただし、元の箇所がジェネラルエリアであれば、ジェネラルエリア上に。元の箇所がバンカーやペナルティーエリアであれば、同じバンカー内や同じペナルティーエリア内に置かなければなりません。
「動かせる障害物」ほどではなくても、確実に遭遇する場面がある「動かせる障害物」の処置、覚えておいて損はありません。
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