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- 岩井明愛が史上4人目の2週連続完全V 「千怜に先に行かれて焦りはあった」
「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で双子の“岩井姉妹”の姉・明愛(あきえ)が初日から最終日まで首位を守る完全優勝を果たした。前週に続いての2週連続での完全優勝はイ・ボミ、申ジエ、鈴木愛に次いで史上4人目となった。
優勝が祖母への誕生日プレゼントに
◆国内女子ゴルフ<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 9月22~24日 利府ゴルフ倶楽部(宮城県) 6569ヤード・パー72>
“岩井ツインズ”の姉・岩井明愛が偉業を成し遂げた。ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンの初日から首位を守って迎えた最終日。前半は6番パー4をバーディー、7番パー3ではボギーとスコアを伸ばせないなか、8番パー5は思い切って2オン狙い。ピンまで残り227ヤードを3番ウッドで約14メートルに寄せた。
「グリーンのラインは奥からのぼって下るライン。8ヤードを打つイメージでした」
ボールはキレイにカップに吸い込まれてイーグル。一気に後続を突き放すと、後半は2バーディー、1ボギーと危なげないプレーで勝利をたぐり寄せた。
通算13アンダーで今季3勝目。先週に続く2週連続の完全優勝はイ・ボミ、申ジエ、鈴木愛に続いて史上4人目の快挙となった。
「今日は来てくれた人たちに『あんまり期待しないで』っていって出ていったのですが、優勝できて最高にうれしいです。今週がおばあちゃんの誕生日で、いいプレゼントになりました」
この日は子どものころから応援してくれていた祖母の千重子(ちえこ)さんが22日に71歳の誕生日を迎えたばかりで、最終日に観戦しに来てくれていた。明愛にとっては喜びも2倍だった。
妹・千怜「うれしいけれど悔しさも込み上げると思う」
今大会を終えて平均ストロークは60台となり、パーオン率も1位。確かな技術力で今季3勝目を手に入れたわけだが、心境の変化も彼女を大きく成長させた。
「昨年、千怜が2週連続優勝してすごいなって思っていましたが、自分もいつかやってみたいと思っていた。先に行かれたなって焦りもあったのですが、今年の初優勝を機に少しずつ(千怜に)追いついてきて、ホッとしたという感じもありました」
「焦りを消す優勝でしたし、そこから2勝目、3勝目につながったと思います。行けるところまで行きたいという気持ちです」
双子の姉妹ということでゴルフ界では注目を集めるが、妹のことを意識はしていないとはいっても、ツアーではスコアを争うライバルでもあるため常に結果は気になるもの。そうした焦りを打ち消すための努力と結果が、今につながった。
父・雄士さんは「2週連続での完全優勝はできすぎ」と苦笑いするが、2人の娘の活躍は誇らしいだろう。妹・千怜も「本当にすごい。私もうれしいけれど、たぶん後で悔しさが込み上げてくると思います。でも今はうれしさのほうが大きい」と笑顔を見せる。
明愛は「4勝、5勝を目指して、自分のやるべきことをやっていきたい」とこれからも勝ちにこだわり続ける。
岩井 明愛(いわい・あきえ)
2002年7月5日生まれ、埼玉県出身。双子の妹・千怜(ちさと)とともに、高校ゴルフの名門・埼玉栄高のダブルエースとして活躍。同校を8年ぶりの全国高等学校ゴルフ選手権・団体戦優勝に導いた。21年にプロテスト合格。JLPGAツアーに本格参戦した22年はメルセデス・ランキング40位でシード獲得。23年「KKT杯バンテリンレディスオープン」で待望の初優勝を果たした。「RKB×三井松島レディス」では、山下美夢有と妹・千怜の3人による「ツアー史上初の双子でのプレーオフ」を実現した。Honda所属。
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