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昨年のこの時期はQTで頭がいっぱいだった! 今季大躍進の蛭田みな美がベストスコアで優勝戦線浮上
1イーグル5バーディー1ボギーの「66」、この日のベストスコアをマークした蛭田みな美(ひるた・みなみ)が3位タイに急浮上。自身初の公式戦優勝に向け、好位置で最終日を迎える。
「結果は後からついて来ると思います」
◆国内女子プロゴルフ<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 11月23~26日 宮崎カントリークラブ(宮崎県) 6497ヤード・パー72>
蛭田みな美の笑顔が弾けた。
女子ツアー最終戦JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ3日目は、通算8アンダーで山下美夢有が単独首位に立った。そして、この日のベストスコア「66」を叩き出した蛭田が通算5アンダー3位タイに浮上、逆転優勝を狙える位置まで浮上した。
「100点満点。ほぼ狙いどおり」というショットが飛び出したのは、4バーディーの後で迎えた15番パー4の第2打だ。
残り142ヤードを8番アイアンで打ち、そのままカップイン。「ビックリです」と本人も目を丸くするイーグルで通算5アンダーまでスコアを伸ばす。
続く16番パー3はグリーンオーバーしてボギーにしたが、すぐに17番パー4で4メートルを沈めてバウンスバック、一気に優勝戦線に浮上した。
初日は2アンダー7位タイとまずまずのスタートを切ったが、最大瞬間風速12.8メートルだった2日目は「風に翻弄されちゃって」と3つスコアを落として14位タイに後退。風が収まったこの日は「イメージどおりの球が打てた」と快進撃につなげた。
シーズンの優勝者やメルセデス・ランキング上位の者など、限られた選手しか出場できない今大会だが、実は2020年に蛭田は一度出場している。
この年は新型コロナウイルス感染拡大のため、試合数が激減する特殊な事情があった。試合が少ないからシーズンの優勝者の数も少なく、出場資格が通常とは違った。
「大会直前のメルセデスランキング40位以内の者」の資格で初出場したのだ。結果は6位タイ。これで賞金ランキング28位、メルセデスランキング21位となったが、試合数が少なすぎて翌2021年と合わせたロングシーズンとなり、結局シード獲得には至らなかった。
CATレディスで初優勝した23年、蛭田は初シードを獲得。つまり、異例の状況だった20年以外は、毎年この時期は翌年の出場権をかけたQT(クオリファイングトーナメント)で頭がいっぱいだった。
ファーストステージからプレーする必要があった昨年は、この週は最初のサバイバルレースの真っただ中。
「(今大会でプレーしている選手たちを)いいなぁ、と思っていました」と振り返る。
それが今年は一転。シーズン最後の公式戦で優勝争いをするほどに成長した。「ケガなくここに来られたのがうれしいです。今日は本当に合格点。メジャー初優勝? 結果は後からついて来ると思います」。そう謙虚に話すが、表情は自信に満ちていた。
蛭田 みな美(ひるた・みなみ)
1997年7月15日生まれ、福島県出身。2016年プロテスト合格。学法石川高校時代の14年に女子アマチュアゴルフ最高のタイトルである日本女子アマ選手権を制覇。プロでも活躍が期待されたが、22年までシード権には手が届かず。肉体とパッティングの改造をして臨んだ23年シーズン、CAT Ladiesで初優勝を果たす。ユアサ商事所属。
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