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山下美夢有「自分らしいプレーができていなかった」 申ジエとの2日間が自信を取り戻す半年間の総仕上げに
女子ツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」最終日、2打差単独首位で臨んだ山下美夢有(やました・みゆう)は、ボギーが先行したものの中盤から盛り返し、猛追する高橋彩華を突き放して10アンダーで優勝。公式戦である大会連覇を飾るとともに、2年連続での年間女王を決めた。
「海外に出て、帰ってきてから自信がなかったんです」
◆国内女子プロゴルフ<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 11月23~26日 宮崎カントリークラブ(宮崎県) 6497ヤード・パー72>
山下美夢有が2年連続の最終戦優勝を飾り、女王タイトルも守る貫録を見せた。
女子ツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」最終日、2打差単独首位で臨んだ山下は、ボギー2つが先行し、猛追する高橋彩華と激戦の様相になったが、8番、9番の連続バーディーで流れを引き戻す。バックナインも2バーディーで、高橋に3打差をつける通算10アンダーで勝利した。
昨年に続く最終戦優勝は、同時に女王タイトルを最後まで争った申ジエ、岩井明愛に引導を渡すことにもなった。メルセデスランキング1位の山下が勝てば、逆転の余地がないのは言うまでもない。その分、重圧も大きかった。
「プレッシャーというか、緊張は去年よりあったんですが、久しぶりに上位で戦えたことと(予選ラウンド)2日間、ジエさんと回らせて頂いたことで、自信を持って挑もうと思いました」と胸を張る。
ランキング順の初日と成績順の2日目に、申ジエと一緒にプレーしたことについて、今週、山下は何度も口にしている。申の技、プレースタイルを間近に見ることで、得るものがとてつもなく大きかったことがよく分かる。
シーズン5勝を挙げ、平均ストローク、平均パット数、パーセーブ率、フェアウェイキープ率、平均バーディー数と多くのスタッツでツアーNo.1。この数字を見れば、メルセデス・ランキングも獲得賞金額もトップなのは納得がいくのだが、苦しみもあったシーズンだった。
富士フイルム・スタジオアリスで1勝した後、ブリヂストンレディス、リゾートトラストレディス、ニチレイレディスと勝ち星を重ねたが、6月半ば以降はばったりと勝利から遠ざかる。
全米女子オープン、アムンディ・エビアン選手権、AIG(全英)女子オープンと3つのメジャーに出場し、このタイミングでさまざまな取り組みをしていたからだ。結果的に「逆球が出ちゃったりして」とスッパリ切り替えて、本来のプレースタイルに戻した。これが10月半ばのことだった。
「海外に出て、帰ってきてから自分らしいプレーができていなかった。自信がなかったんです。3~4試合前から自信を持ってできるようになりました」
その集大成が最終戦だ。山下自身が気にし続けてきたのは、パーセーブ率。ショートゲームでしっかりとパーを取ることを心がけ続けていたため、それ以外のスタッツはあまり気にしていなかった。特に、優勝インタビューで本人が驚いたのはフェアウェイキープ率だ。79.0841%でトップなのだが「え!? 1位ですか? 曲がってる感じがしてたんですけど。私の中では納得いかないので、変わらず精度を上げて行こうと思います」と、周囲が驚くほど安定を求めている。
平均ストロークは、昨年の69.9714%には及ばないが、69.4322%で2年連続60台。強さを裏付けている。
2024年の目標は「メジャーで優勝争いできるように頑張りたいと思います」という今年のリベンジと、パリ五輪出場権を手にすることだ。五輪については「すごい出たいなと思います。日本代表として出られる大会は特別」と、強い思いを示している。
代表になるには前回の東京五輪と同じく、世界ランキングを基準にしたオリンピックランキングで6月24日時点の上位に入る必要がある。11月20日現在、世界ランキング22位と日本勢で畑岡奈紗に次ぐ2番手につける山下は日本代表圏内だが、日本ツアーに先駆けて1月から開幕する米ツアーで活躍する日本勢がいれば、抜かれる可能性もある。最終戦連覇と連続女王でシーズンは終わったが、来季は開幕から気の抜けない戦いとなる。
山下 美夢有(やました・みゆう)
2001年生まれ、大阪府出身。2019年のプロテストに合格。21年の「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初勝利。22年シーズンは5勝を挙げ、史上最年少21歳103日での年間女王を達成。続く23年も公式戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」連覇を含む5勝を挙げ、2年連続賞金女王の偉業を達成。ツアー通算11勝。加賀電子所属。
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