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- GTPA特別賞のイ・ボミ「準備してきたのに全然しゃべれなかった」と照れ笑い 思い出す日本語を懸命に勉強していた姿
2023年10月のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースで13シーズンに及ぶ日本ツアーでのプレーにピリオドを打ったイ・ボミが、日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)の特別賞を受賞しました。
「外国人にもかかわらず多くの人が応援してくださって、幸せな時間でした」
イ・ボミのチャーミングさは35歳になって第一線を退いた今もまったく失われていませんでした。
2023年10月のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースで13シーズンに及ぶ日本ツアーでのプレーにピリオドを打ったイ・ボミが、日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)の特別賞を受賞。多くのトーナメント関係者の前で柔らかさを増した笑顔を見せてくれた時のことです。
表彰式で「特別賞を(審査員)満場一致で頂いたのでとても驚きました。外国人にもかかわらず多くの人が応援してくださって、幸せな時間でした」とゆっくり話したときには、緊張が伝わってきました。
これが、囲み取材の場になると一転。「今まで一生懸命頑張った自分自身と、サポートしてくれた家族をほ・こ・ら・し・い(誇らしい)です」と言葉を切って口にしたのです。すぐに「こういう言葉を初めて覚えました」と自然体になりました。さらに「助けてくれた多くの方々とファンのみなさんとこの受賞を一緒に喜びたいです。こういう挨拶を準備してきたのに全然しゃべれなかった」と、照れ笑いまで浮かべました。イ・ボミならではの素直なかわいさ全開です。
“スマイル・キャンディ”のニックネームで、韓国で絶大な人気を誇ったイ・ボミが、日本ツアーにやってきたのは2011年のことでした。12年開幕から間もないヨコハマタイヤPRGRレディスで初優勝した時にも、まだほとんど日本語は話せませんでした。その後、ファンやツアー仲間たちと一生懸命に日本語でコミュニケーションをとっていた姿を見た人はたくさんいます。
その努力と素直でかわいらしい性格もあって、ツアー仲間にはかわいがられ、ファンも爆発的に増えました。15、16年に続けて賞金女王タイトルを手にした頃には、イ・ボミの応援団はツアー人気を支える大きな柱になっていたほどです。
これに伴い、メディアの扱いもとても大きくなりました。同じ活躍をしていても、日本の選手に比べると、どうしても外国人選手を取り上げる機会が少ないのには、言葉の問題があるのは間違いありません。完璧でなくても、ツアーが行われている国の言葉で話そうとしている選手の話は当然伝わりやすいし、ファンも増えます。強さと人としての魅力が伝わってくるイ・ボミの人気が高まったのは当然のことでした。
最後の試合はそれを表していました。イメージカラーのピンクを身につけたファンに見守られながらプレーしたシーン。さらに50人近い選手仲間がサプライズのセレモニーに参加したのです。
所属先主催の試合だったから、というのももちろんありますが、それでも仲間に好かれていなければ、こんなに多くの選手が試合中に遅くまで残ってはくれません。愛され度満点のイ・ボミの真骨頂と言っていいでしょう。
今後についてはまだはっきり決まっていないようですが、日本での仕事も考えているようです。「今まではファンの人とは大会で会っただけでしたけど、感謝伝えるためにはたくさん会いたいです」と言っていただけに、会える機会はまだまだありそうです。
イ・ボミ
1988年8月21日生まれ、韓国出身。2010年に韓国女子ツアー賞金女王となり、11年から日本ツアーに参戦。15年に7勝、16年は5勝して2年連続で賞金女王となる。ツアー通算21勝。19年12月に俳優イ・ワン氏と結婚。23年シーズンをもって日本ツアーからの引退を発表した。愛称は“スマイル・キャンディ”。延田グループ所属。
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