「日本選手最多予選通過数」「過去最多トップ10フィニッシュ」など全米女子OPで更新された様々な記録とは?

笹生優花の2度目の優勝で幕を閉じた全米女子オープン。単独2位には見事な復活を遂げた渋野日向子が入るなど、例年以上の盛り上がりを見せた。そんな日本選手が大活躍だった今年の全米女子オープンでは、様々な記録も更新されたという。

3年ぶりとなる日本選手の海外メジャーワンツーフィニッシュ

 笹生優花の優勝で幕を閉じた「全米女子オープン」。躍動したのは笹生だけではない。日本勢が層の厚さを見せつけ、トップ10に5人を送り込むなどかつてないレベルの記録的な大会となった。

 今年の「全米女子オープン」は初日から日本に勢いがあった。2アンダー、68で回った笹生が単独首位に立ち、吉田優利と岩井千怜が2打差の5位タイ。躍進を予感させるスタートだった。

自身5度目となる「海外メジャートップ5フィニッシュ」を果たした渋野日向子 写真:Getty Images
自身5度目となる「海外メジャートップ5フィニッシュ」を果たした渋野日向子 写真:Getty Images

 2日目には出場した21人の日本勢のうち14人もの選手が決勝ラウンド進出。昨年の「全米女子オープン」で記録した11人を大幅に更新するメジャーでの日本人選手最多予選通過数となった。

 3日目には不振が続いていた渋野日向子がこの日ベストスコアタイの66を叩き出して2打差の4位に急浮上。笹生が5位、小祝さくらが6位タイ、竹田麗央が8位タイと上位に日本勢がひしめいた。

 そして迎えた最終日、首位タイで出たメジャー2勝の実績を誇るミンジ・リー(オーストラリア)が78とまさかの失速。混沌とした優勝争いの中で12番からの5ホールで4バーディーを奪った笹生が鮮やかに抜け出して3年ぶりの大会2勝目をつかみとった。

 メジャー2勝は日本勢初の偉業でもある(前回優勝時の笹生は日本とフィリピンの両国籍を有しており大会などへの登録はフィリピンだった)。

 ほかの日本勢も持ち味を発揮した。渋野は崩れそうになりながらも後半踏ん張って単独2位に食い込む。日本勢のメジャー1、2位独占は笹生と畑岡奈紗がプレーオフを戦った2021年「全米女子オープン」以来2回目の快挙だ。

 渋野自身はメジャーで5回目のトップ5となった。これで、4回で並んでいた宮里藍を抑え、岡本綾子(12回)、畑岡(6回)に続くトップ5回数日本勢歴代単独3位に浮上したことになる。大舞台での強さを久しぶりに発揮したわけだ。

 14位タイで最終日を迎えた古江彩佳は身上の粘り強いゴルフで68をマーク。6位タイに順位を上げてフィニッシュした。

メジャーに出場した3人に1人がトップ20フィニッシュ

 メジャー初挑戦の竹田は16番パー4で1オンしてイーグルを奪うなど飛距離を生かして9位タイ。初めてのメジャーでトップ10に入った日本人選手はこれまで藤井かすみ(2001年7位タイ)、佐伯三貴(2007年7位タイ)、比嘉真美子(2013年7位タイ)、渋野(2019年優勝)と4人いたが、すべてが「全英女子オープン」での出来事。米国開催では初の快挙である。

 最終日、笹生と同じ組でプレーした小祝は前半スコアを落としていたが12番からバーディーラッシュをかけた笹生に呼応するかのように後半巻き返して9位タイ。自身初のメジャートップ10入りを果たした。

 笹生の快挙、渋野の復調、古江の粘り、竹田の勢い、そしてマイペースを貫いた小祝。メジャーのトップ10に日本勢が5人も名を連ねるのは、もちろん初めてのことだ。

 これまでの最多記録は2008年「全英女子オープン」での3人(不動裕理3位タイ、宮里藍5位、上田桃子7位タイ)。笹生のメジャー2勝目をはじめ日本勢が数々の記録を打ち立てる歴史的な大会となった。

 トップ10は逃したが山下美夢有が12位タイ、岩井千怜が19位タイに入り、20位以内の日本勢は計7人。これもまた従来の4人(過去4回)を大幅に塗り替える最多記録である。

 まだメジャーは2大会を終えただけだが、他の国と比較しても日本選手の勢いはすごい。初戦の「シェブロン選手権」では勝みなみが9位タイに入っており2大会合計でのトップ10入り6人は米国の5人を上回る最多人数。トップ20では計10人となり、これまた韓国の8人を抑えて1位である。

 2大会の合計出場人数は米国86人、韓国40人に対して日本は31人と少ないことから、率でも米韓を圧倒。トップ10率は19.4%、トップ20率は32.3%にものぼる。日本の女子ゴルフはメジャーで出場した3人に1人が20位以内に入るという、かつてないほどの驚異的なレベルに達しているのだ。

 次のメジャーは6月20日開幕の「KPMG全米女子プロ」。会場のサハリーCCでは2016年以来2回目の開催となる。前回、日本勢は5人が出場して宮里藍の39位タイが最高位と振るわなかったが今の日本勢なら誰かが攻略してくれそう。再び記録的な大会にしてほしい。

【写真】18人の一大勢力に! 最新女子世界ランキング 100位以内の日本人選手(6月3日現在)

画像ギャラリー

6位 笹生優花(4.80) フィリピン出身 写真:Getty Images
19位 畑岡奈紗(3.43) 茨城県出身 写真:Getty Images
22位 古江彩佳(3.26) 兵庫県出身 写真:Getty Images
25位 山下美夢有(3.20) 大阪府出身 写真:Getty Images
40位 竹田麗央(2.23) 熊本県出身 写真:Getty Images
41位 岩井明愛(2.20) 埼玉県出身 写真:Getty Images
45位 岩井千怜(2.12) 埼玉県出身 写真:Getty Images
47位 小祝さくら(2.07) 北海道出身 写真:Getty Images
53位 鈴木愛(1.90) 徳島県出身 写真:Getty Images
54位 西郷真央(1.88) 千葉県出身 写真:Getty Images
61位 渋野日向子(1.77) 岡山県出身 写真:Getty Images
70位 西村優菜(1.51) 大阪府出身 写真:Getty Images
72位 櫻井心那(1.48) 長崎県出身 写真:Getty Images
79位 勝みなみ(1.39) 鹿児島県出身 写真:Getty Images
89位 神谷そら(1.22) 岐阜県出身 写真:Getty Images
97位 桑木志帆(1.13) 岡山県出身 写真:Getty Images
98位 吉田優利(1.13) 千葉県出身 写真:Getty Images
99位 稲見萌寧(1.11) 東京都出身 写真:Getty Images
自身5度目となる「海外メジャートップ5フィニッシュ」を果たした渋野日向子 写真:Getty Images

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