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- タイガーらトップ選手との「最終日単独首位スタートでの戦績」を比較! 松山英樹の「5戦5勝」はとんでもなくスゴかった
2025年米ツアー開幕戦「ザ・セントリー」は、1打差首位で最終日を迎えた松山英樹がツアー新記録の35アンダーまでスコアを伸ばして通算11勝目。松山は単独首位で最終日を迎えた大会では5戦5勝となった。
1打差首位スタートでも2戦2勝の松山
2025年米ツアー開幕戦「ザ・セントリー」最終日、1打差首位で迎えた松山英樹がツアー新記録の35アンダーまでスコアを伸ばして通算11勝目を飾った。松山は単独首位で最終日を迎えた大会では5戦5勝の勝率100%。これはタイガー・ウッズ(米国)をもしのぐ驚異的な勝率である。
世界ランキング4位のコリン・モリカワ(米国)を1打リードして迎えた最終日、松山は1、2番パーのあと3番パー4の2打目を放り込むイーグルで差を広げると、そのまま一度も並ばれることなく3打差で逃げ切った。最終日だけで8アンダーの65をマーク。強敵相手に見事な横綱相撲だった。
![見事な横綱相撲でツアー通算11勝目を飾った松山英樹 写真:Getty Images](/wp-content/uploads/2025/01/matsuyamahidaki_2025sentry_GettyImages-2192020089-2.jpg)
松山が米ツアーにおいて単独首位で最終日に入るのは今回で5大会目だった。最初は2016年の「WGC-HSBCチャンピオンズ」。3打差首位で迎えた最終日に6バーディー、ボギーなしという内容で7打差にまで広げての圧勝だった。
2回目は日本男子初のメジャー制覇となった2021年「マスターズ」。4打差首位で最終日に入り、終盤苦戦してW・ザラトリス(米国)に1打差にまで迫られたが逃げ切って歴史的快挙を達成した。
同年の日本開催「ZOZOチャンピオンシップ」では1打差首位の最終日に一時は逆転されたがインで4アンダーの32を叩き出して再逆転。結果的には5打差で勝利をつかんだ。
4回目は昨年のプレーオフシリーズ第1戦「フェデックス・セントジュード選手権」だ。2位に5打差をつけて迎えた最終日はインで崩れて首位から陥落したが17、18番の連続バーディーで勝ち切った。
そして今回の逃げ切りで単独首位からは5戦5勝。首位タイの場合は3回あって優勝はないが、単独首位となると勝率100%なのだ。
松山の結果だけ見ると単独首位に立てば勝つ確率が非常に高いように感じるかもしれないが、実際はそんなことはない。松山が米ツアーに参戦した2013-14シーズンから昨年終了時までの期間でツアー全体の勝率は46.7%。半分以下なのだ。
今回の松山のように1打差のケースになると勝率は32.9%にまで下がる。松山は1打差に絞っても2戦2勝である。
単独首位発進でのタイガーは46戦44勝を誇る
では他のビッグネームはどうなのか。現在、世界ランキング1位を独走しているスコッティ・シェフラー(米国)は単独首位で最終日を迎えたケースが10回あって勝ったのは7回。かなり高い勝率だが、最初の4戦に限れば1勝3敗と苦戦していた。中には6打のリードから逆転されたケースもある。
世界ランキング2位のザンダー・シャウフェレ(米国)は2勝4敗で勝率は33.3%でしかない。同3位のロリー・マキロイ(英国)は2013-14シーズン以降のデータでは6勝3敗の勝率66.7%である。シェフラーやマキロイは平均よりは高い勝率だが、それでも何度も逆転負けを喫しているのだ。
単独首位に立つと圧倒的な強さを誇った選手で思い浮かぶのはタイガー・ウッズだ。米ツアーで通算46戦44勝の勝率95.7%である。松山の10倍近い回数でこれだけの勝率はもう言葉がないくらいのレベルである。
ただし、ウッズは初めて単独首位で最終日を迎えた1996年「クオッドシティクラシック」では逆転負けを喫している。その後は36連勝という異次元の快進撃を続けるのだが、5戦までの成績で比較すればウッズは4勝1敗だから5戦5勝の松山に軍配が上がる。回数ではウッズにはるかに及ばないが、単独首位から確実に勝ち切る松山の勝負強さはウッズ級といってもいいのではないだろうか。
最高の形で滑り出した2025年。優勝歴がある今週の「ソニーオープン・イン・ハワイ」でも存在感を見せつけてほしい。
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