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- ツアー4勝のPGA選手が激ムズなバンカーから直接カップイン! ピン近でも寄せられる「高弾道ショット」のコツとは?
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は「コラレスプンタカナ選手権」でチャーリー・ホフマン選手が放った“スーパーバンカーショット”に注目しました。
球を上げることでランを最小限にする
「RBCヘリテージ」の裏で開催された「コラレスプンタカナ選手権」は、ドミニカ共和国のプンタカナリゾート&クラブ コラレスGCというシーサイドコースで行われました。全長約7600ヤードと距離が長いうえ、海風が吹くと難易度がさらに上がるコースです。
名物ホールは16~18番の3ホール。オーガスタナショナルGCの「アーメンコーナー」(11番、12番、13番)やPGAナショナルの「ベア・トラップ」(15番、16番、17番)のように、上がり3ホールは「デビルズ・エルボー(悪魔のヒジ)」という別名があり、プレーヤーから警戒されています。

そんな「デビルズ・エルボー」の一つでスーパーショットが生まれました。チャーリー・ホフマン選手は、2日目17番(パー3)のティーショットを右のバンカーに入れてしまいます。
ニアサイドにピンが切ってあり、フラッグが大きく揺れるほど強い風が吹いているシチュエーション。さらに、キャリーポイントが順目の下り傾斜という点もこのバンカーショットの難易度を上げていました。
バンカーとピンの間に着弾させなければいけないのはもちろんですが、ピンの少し手前に落としたくらいでは不十分。カップを通り過ぎて逆サイドに10メートル以上転がっていく可能性もありました。
この状況でホフマン選手は、超高弾道のバンカーショットを選択。球を上げることでランディングアングルを確保し、極力ランを減らそうとしたわけです。
フルスイングに近い振り幅で真上に打ち出したホフマン選手のボールは、ピンよりもかなり手前に落下。それでも順目と下り傾斜の影響で勢いはあまり弱まりませんでしたが、ボールはカップに吸い込まれていきました。
ヘッドが走ったバンカーショットなら高さを出せる
このスーパーショットから学びたいのは、バンカーショットで球を高く上げるコツです。ホフマン選手のようにピンの手前にキャリーさせたい時に使えるテクニックですが、目の前に高いアゴがある時にも有効です。
バンカーショットは「オープンスタンスで構えて、ヘッドを上からドンと落とす」というイメージを持っている人は多いはず。しかし、オープンスタンスや「上からドン」は入射角が鋭角になってボールが上がらなくなります。
この打ち方は、砂が硬い時などバウンスを使って打てない時の脱出方法だと考えた方がいいでしょう。
球を上げたい時は、フェースをしっかり開き、ヘッドを加速させて打つことがポイント。ヘッドスピードを上げるには、今回のホフマン選手のように大きなフォローを出すイメージで振らなければいけません。
バンカーショットでヘッドを走らせるイメージが持てない人は、グリップエンドの向きを意識してみてください。ダウンスイングでは目標方向、インパクト付近では自分、フォローでは目標と反対方向にグリップエンドを向けてスイングしましょう。
すると、ヘッドの運動量が大きくなり、結果的にヘッドを走らせてスイングできるようになります。この方法なら、自分の背丈よりも高いアゴのバンカーでも脱出できるようになるはずです。
チャーリー・ホフマン
1976年生まれ、米国カリフォルニア州出身。ネバダ大学ラスベガス高を卒業後、2000年にプロ転向。2007年の「ボブホープ・クライスラークラシック」で米ツアー初勝利。2010年の「ドイツバンク選手権」では首位と4打差の4位タイで最終日を迎え、ベストスコア「62」をマーク。2位に5打差をつけて逆転優勝を飾った。2014年「OHLクラシックatマヤコバ」で3勝目、2016年「バレロテキサスオープン」で4勝目を挙げている。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。世界のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターから世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。毎年数回、米国、欧州へ渡り、ゴルフに関する心技体の最新理論の情報収集と研究活動を行っている。欧米の一流インストラクター約100名に直接学び、世界中のスイング理論を研究している。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。
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