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西郷真央が今季3人目の「アルバトロス」達成! 米女子ツアーでは頻繁に達成されるが日本女子ツアーでは10年間未達成の不思議

2025.06.10 宮井善一
ショップライトLPGAクラシック 米国女子ツアー 西郷真央

西郷真央が「ショップライトLPGAクラシック」で自身初のアルバトロスを達成、米女子ツアーでは早くも今季3人目の快挙となった。米女子ツアーでは毎年のように達成されるアルバトロスだが、日本女子ツアーでは10年間未達成。その理由を探ってみた。

米女子ツアーでは10年間で17回のアルバトロス

 西郷真央が「ショップライトLPGAクラシック」で自身初のアルバトロスを達成した。米女子ツアーでは早くも今季3回目の快挙だ。一方で日本女子ツアーでは約10年間なし。アルバトロスに関しては、あまりにも大きな“日米格差”が存在する。

 アルバトロスとはパーよりも3打少ないスコアをマークすることだ。西郷は第2ラウンドの3番パー5(493ヤード)で残り214ヤードの2打目を7番ウッドでカップインさせた。

493ヤードのパー5、残り214ヤードの2打目を7番ウッドでカップインさせた西郷真央 写真:Getty Images
493ヤードのパー5、残り214ヤードの2打目を7番ウッドでカップインさせた西郷真央 写真:Getty Images

 日本ではアホウドリの意味があるアルバトロスと言うことが一般的だが、米国ではダブルイーグルと表現することが多い。実際、米女子ツアーの記録集ではダブルイーグルと表記されている。

 さて、アルバトロスは米女子ツアーでどのくらい達成されているのだろうか。米女子ツアー記録集によると最も古い例が1971年の「レディ・カーリングオープン」でマリリン・スミス(米国)が決めたもの。ここを起点にして西郷が54回目だ。2回決めた選手が2人おり、人数としては52人目となる。日本選手としては日本開催の2007年「ミズノクラシック」で決めた上田桃子、2023年「LPGAドライブオン選手権」での笹生優花に続く3人目だ。

 日本女子ツアーでは既出の上田を含めて12回。有村智恵が2回達成しており、人数では11人となる。

 今でこそ日本のほうが年間試合数は多いが、ツアーの歴史は米国のほうがはるかに長い。それを考えれば米国のアルバトロスが多いのは分かるが、54回と12回だから結構な格差がある。

 この格差は近年に限ればさらに広がる。今のところ、日本女子ツアーでの最後のアルバトロスは2015年「NEC軽井沢72トーナメント」で渡邉彩香が記録したもの。それ以来約10年間、試合数にすれば344試合もアルバトロスが出ていないのだ。

 渡邉が日本女子ツアー12回目のアルバトロスを決めた時、米女子ツアーは通算37回。現在ほどの差はなかった。ところが日本でアルバトロスが出ていない間に米女子ツアーでは17回も快挙が加えられているのである。

 特にここ3年に絞れば2023年と2024年が2回、今年が3回と量産態勢に入っている。この期間では実に約11試合に1回の割合でアルバトロスが出ている計算になる。344試合もアルバトロスがない日本とは埋めようがないほど格差が広がっている。

米女子ツアーの大胆な距離設定もアルバトロス達成にはプラス

 アルバトロスは狙ってできるものではないはず。いくら素晴らしいショットをしても入るかどうかは運次第だろう。

 運の要素が大きいアルバトロスでこれだけの差がある要因は何か。一つ考えられるのは米女子ツアーでは大胆な距離設定をすることが多いということがある。

 日によってティーイングエリアを大きく動かして、たとえばパー4でもワンオン可能な状況をつくることがしばしばある。実際、2016年にはパー4でのアルバトロス、つまりティーショットが入ったことが2回もあった。

「ショップライトLPGAクラシック」でも基準の距離が121ヤードの17番パー3を最終日には76ヤードという日本では考えられないような距離に設定するなど、やることが本当に大胆だ。このホール、西郷のアルバトロスと同じ2日目に吉田優利がホールインワンを決めたが、76ヤードになった最終日にもキム・セヨン(韓国)が一発で仕留めて優勝争いを盛り上げた。

 もう一つ、アルバトロスが非常に出やすいホールが存在するということも多発の理由に挙げられる。西郷が決めた3番パー5はその典型的な例だ。

 1986年に始まった「ショップライトLPGAクラシック」は1998年から現在と同じシービュー・ベイコースを会場にしている。3番パー5で初めてアルバトロスが出たのは2014年のこと。ここから、2016年、2019年、2023年と立て続けに快挙が生まれ、西郷がこのホールで実に5回目のアルバトロスだったのだ。

 同一ホールで5回目はかつて開催されていた「LPGAコーニングクラシック」2番パー5の4回を抜いて単独最多となった。この「LPGAコーニングクラシック」の2番もアルバトロス多発ホールだったわけだ。

「ショップライトLPGAクラシック」では9番パー5でも3回アルバトロスが達成されており、大会としては計8回。「全英女子オープン」の5回を抑えての大会別最多である。

 日本では「スタンレーレディス」の2回が唯一の同一大会複数記録。これは同じホールで出ている。

 日本で13回目のアルバトロスを決め、長い空白期間に終止符を打つのは誰か。早くそのシーンを見てみたい。

【動画】古江、西郷、山下、渋野、馬場ら日本勢の「ショップライトLPGAクラシック」最終日ハイライト&インタビュー
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