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- 濃霧の影響で7度のスタート遅延 セカンドカットあり9ホールへの短縮あり… 女子ゴルフのドタバタ劇の裏で泣いた人・笑った人
「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」最終日、濃霧による視界不良のため、9ホールの短縮プレーに。途中、セカンドカットが行われたことで、24人の選手が最終日をラウンドできなかった。また、最終日をプレーした選手の中には練習場との往復を数回繰り返し、うまく調整できなかった選手もいた。
準備不足でスタートすることになりそうな選手も
◆国内女子プロゴルフ 第29戦
スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 10月10~12日 東名カントリークラブ(静岡県) 6435ヤード・パー72
「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」最終日。トーナメント会場となった東名カントリークラブは慌ただしい雰囲気に包まれていた。

本来第1組がスタートするはずだった7時30分の時点で、コースの大半が濃霧に覆われ、ティーイングエリアからセカンド地点がほとんど見えない状態になっていたからだ。
大会運営は、視界不良のためスタート時間を8時30分へ遅らせることを決定。ところが、コースの標高が高いこともあり、霧がなかなか晴れない。8時30分から9時→9時30分→10時→10時30分→11時→11時30分と小刻みに時間を変更していった。10時の発表ではこの日のラウンドで「セカンドカット」を採用することを決めた。
セカンドカットとは、プレーした選手全員がホールアウトできるように、ラウンドする人数を減らすことだ。結果、予選を通過したにもかかわらず、24人の選手がコースを後にせざるを得なかった。この場合、2日目までの順位に応じて賞金は分配される。
最終日を中止にしないための判断とはいえ、納得のいかない選手から不満の声が聞こえた。特に、2アンダーのカットラインより1打少ない3アンダーで待機していた選手はその不満をどこにぶつければいいのか戸惑っていた。
「いくら賞金を獲得できても、そういう問題ではないですよね。雨の中、スタート時間に合わせて練習場で準備していたし、最終日にいいスコアで上がれば上位だって狙えましたから」とはある選手だが、セカンドカットにあった選手の多くが同じ気持ちだったし、悔しい気持ちを抑えながら、コースを後にしていた。
セカンドカットをクリアしていた選手は?

一方で、セカンドカットをクリアしていた選手にも多少の不満はあった。スタート時間が30分刻みで変更され、スタートが早い選手は練習やストレッチなど、落ち着いて準備することができなかったという。
また、セカンドカットにより、急きょトップスタートになった選手は、いきなり30分後にスタートすることに。「それでは準備の時間が足りないので、スタート時間を遅らせてもらうように頼みましたが、規則だからといって断られました」と残念そうな表情を浮かべていた選手もいた。
その後、濃霧が理由でさらにスタート時間が遅れたため事なきを得たが、ひとつ間違えれば、準備不足でのスタートになっていた。その他、時間変更の度に練習場とクラブハウスを往復する選手も何人かいて、「3回も練習場に行ったので、スタート前に疲れてしまいました」と苦笑いを浮かべる選手もいた。
逆に、2日目を上位でフィニッシュした選手は意外にも余裕を持てたという。優勝した河本結は「睡眠時間が十分ではなかったので、車の中で寝ることができたし、読書やラウンドのシミュレーションもできました」とマイナス要素にはならないどころか、むしろプラスになったといえる。

河本と同じ最終組でラウンドした福山恵梨も「待ちくたびれましたが、体は元気一杯だったので問題はありませんでした」と語れば、やはり最終組の桑木志帆も「ほとんどいつもと同じようなペースで準備できました」と振り返る。ただ、1、9、10、11、14、15、16、17、18番ホールを使う“変則9ホール”だったため、「2オンを狙える3番と8番(いずれもパー5)を回れなかったのは残念でしたね」と悔やんでいた。
選手にとっては大変な一日だったが、この日は悪天候にもかかわらず、3806人ものギャラリーが来場。朝早くからだれもいない練習場でカサを差しながらじっと待つ姿も多かっただけに、中止にならなかったことは幸いだったといえるだろう。
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