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- “頑張らずに飛ばす”菅楓華の脱力スイング 元世界ランク1位ネリー・コルダとも通ずるショットの秘密を探ってみた
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は、昨季の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」でツアー初優勝を飾った菅楓華(すが・ふうか)選手のスイングに注目しました。
開幕から覚醒 初優勝へ一直線だった2025年シーズン
2025年シーズンの国内女子ツアーは、4勝を挙げて年間女王に輝いた佐久間朱莉選手をはじめ、12人もの初優勝者が誕生。この記録は同ツアー史上最多の人数となりました。
その中で注目したいのは、宮崎県出身の菅楓華選手です。23年シーズンのステップ・アップ・ツアー「フンドーキンレディース」で3位に入るなど、アマチュア時代からプロの舞台で活躍し、同年のプロテストに合格。24年シーズンは4回のトップ10フィニッシュを飾る活躍などで、メルセデス・ランキング63位に入りました。

そして、大きな飛躍を遂げたのが25年シーズンです。
開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」で2位タイに入ると、2戦目「Vポイント×SMBCレディス」を単独2位、地元・宮崎開催の3戦目「アクサレディス」で6位タイ、4戦目「ヤマハレディースオープン葛城」を5位タイと、開幕から4戦連続でトップ10フィニッシュを飾って注目を集めました。
その後もコンスタントにトップ10入りを果たし、9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で念願のツアー初勝利を達成。同シーズンのトップ10入りは16回。年間を通して安定した結果を残し、メルセデス・ランキング4位に入っています。
また、菅選手は年末恒例の3団体対抗戦「Hitachi 3Tours Championship 2025」にも出場。JLPGAチームの通算9回目の優勝と大会史上初の3連覇に貢献し、初出場ながらMVPを獲得しました。
脱力と運動連鎖が生む再現性
菅選手の一番の武器は、昨シーズンのパーオン率5位に象徴されるショット力です。
身長168センチで手足が長い菅選手のスイングは、いい意味で脱力感があり、滑らかに動くのが大きな特徴。ここにショット力の高さの秘密があります。同じような雰囲気でスイングするプレーヤーとしては、米女子ツアーのネリー・コルダ選手がいます。
“頑張って振っていない”ように見えるのは、重心移動がスムーズで効率的な運動連鎖を行っているから。筋肉を使ってスイングしているというよりも、重心の上げ下げで体を動かし、クラブを動かしているのです。
特徴的なのは切り返し。バックスイングでクラブが上がっている途中に骨盤や股関節の動きで重心を移動させ、手元やクラブがトップに収まる手前の段階で切り返しを始めているのです。
一方、“頑張って振っている”ように見えるのは、しっかりとトップの形をつくってから切り返しを行うスイング。このタイプは腕や肩に力が入りやすく、スムーズな運動連鎖が行えなくなります。
菅選手のような脱力したスイングを覚えるには、左手でフリスビーを投げてみるといいでしょう。フリスビーを遠くに投げようとすると、左手を後ろに引いている最中に、左足や重心を投げる方向に移動させるはず。フリスビーを投げることで無意識に切り返しや踏み込み動作をしやすくなります。
切り返しの感覚がつかめたら、今度はクラブを持ってステップ打ちをしてみましょう。バックスイングでクラブを上げている最中に左足を目標方向に出し、重心を動かして切り返し。この練習をしていると、「トップをつくってから切り返す」という概念がなくなり、トップが単なる通過点になっていくでしょう。
リキみがちな人、ショットが安定しない人はぜひ試してみてください。
菅 楓華(すが・ふうか)
2005年5月17日生まれ、宮崎県出身。23年のプロテストで一発合格。同年のファイナルQTでスコア誤記により失格となったため、同ランク104位でルーキーイヤーをスタート。プロデビュー戦の24年「Vポイント×ENEOS」で7位タイに入った。25年9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で悲願のツアー初優勝を飾った。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。デビッド・レッドベターら世界中のコーチの教えを直接学んだゴルフスイングコンサルタント。現在は主にPGAツアーの解説者なども務め、ゴルフ最前線の情報収集を行っている。
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