パットの不調で全米女子オープンは予選落ち
米ツアー遠征中の渋野日向子。今年の全米女子オープンの結果はとても苦いものとなった。
去年12月の前回大会では、最終日まで優勝争いを演じた渋野。今年も活躍が期待されたが、初日は4バーディー、6ボギーの2オーバーで41位と出入りの激しいゴルフとなった。
ホールアウト後には「情けない発進」と肩を落としていたが、過去5度も男子の全米オープンが開催されているコースの難易度を考えれば、結果オーライと言っていいかもしれない。

ただ、渋野自身は納得していなかった。
「ラフに入れてのボギーは仕方がない。でも、ラフに入れなくてボギーが多かったのは悔しい」
ショットは悪いわけではなかった。2日目もフェアウェイキープ率は全体の2位と安定しているのだが、チャンスにつけた短いパットをことごとく外している。結果は1バーディー、6ボギーの76。通算7オーバーで予選落ちとなった。
「どれか1個入ってくれたらなというのを思っていたんですけど、なかなかパターが入ってくれなかったですね。ショットがいいぶん、もっと悔しいというか、本当にどうにもできなかったのがすごく悔しいです」
2日目は18ホールで35パットという数字からも、パットに課題を残した大会となった。
渋野はこの先、2週空いたあとメジャーのKPMG全米女子プロゴルフ選手権(6月24~27日 米ジョージア州 アトランタ・アスレチッククラブ)に出場する。その後、日本に帰国予定だという。
次戦が東京五輪出場のラストチャンスに

1つ気になるのは東京五輪のゴルフ競技で、日本代表になれるのかどうかだ。
試合後に五輪について聞かれ、「ぜんぜん考えてなかったですね。まあ…」と言葉を濁していた。世界ランキングを見ると、日本勢では畑岡奈紗(13位)、稲見萌寧(24位)、古江彩佳(27位)に次いで、渋野は30位の4番手。現状では東京五輪出場がほぼ当確の畑岡に加え、残り1つの座を争う形になっている。(東京五輪ゴルフ競技には男女各60名が出場。世界ランキングを基に上位15位まで1カ国最大4名。16位以下は1カ国最大2名が出場可能)
ちょうどKPMG全米女子プロゴルフ選手権の終了後に五輪出場者が決まるため、仮に渋野が優勝すれば逆転での代表入りの可能性も残されている。最後の望みをつなぐことはできるだろうか。