ZOZO出場権を獲得して米ツアーへの足掛かりに
鮮やかな逆転劇で、スコット・ビンセント(ジンバブエ)が日本ツアー2勝目を飾った。
ANAオープン最終日、首位の大槻智春に3打差3位タイで臨んだビンセントは、2番、3番連続バーディーの順調な滑り出し。4番はボギーにしたものの、5番、6番でまた連続バーディーを奪って首位をとらえた。迎えた9番パー5は左から強い風が吹きつける難しいコンディションだったが、うまくプレーした。6メートルに2オンさせると、これを沈めてイーグル奪取。通算17アンダーで2位に3打差の単独首位に立つ。
スコアを崩す選手が少なくない中、バックナインも2バーディー、1ボギーで回って通算18アンダー。前日首位の大槻智春を3打差で突き放した。
完全優勝だったSansan KBCオーガスタからわずか3週後の2勝目。8月19~22日の長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップから1か月で獲得賞金は4500万円弱に達し、賞金ランキングは8位に浮上した。つい先日、日本開催が発表された米ツアー、ZOZOチャンピオンシップ(10月21~24日、千葉県・アコーディアゴルフ習志野カントリークラブ)出場権を争うランキングも2位となった。
キャディーとしてサポートしてくれる元サッカー選手のケルシー夫人は米国人。ZOZOに出場できれば、ケルシーさんの故郷、米国でのツアーに出場することを目標にしているビンセントにとって、大きなチャンス。
「出場権を得たい。世界ランキングも上げたい」と夢は広がるばかりだ。
ビンセントの活躍が、ツアー終盤戦の台風の目になる気配が濃厚になってきた。