「見ての通り、情けない内容でした」
渋野日向子が、追い上げ及ばず予選落ちした。
渋野は、住友生命Vitalityレディス 東海クラシックで4位タイに入って以来、8位タイ、5位タイ、優勝、最終日中止でプレーオフを逃しての3位と、トップ10入りを6試合続けていた。しかし、今週のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースの初日は、パットに苦しみ1バーディー、5ボギー、1ダブルボギーの6アンダー78と大乱調。出場108人中99位タイと大きく出遅れた。
大まくりを期して臨んだ22日の2日目は、前半、4つのバーディーを奪う。2つスコアを伸ばして予選通過が垣間見えたものの、後半失速。予選通過を懸けて攻めていった最終18番も左バンカーから寄せ切れずボギーとして通算4オーバー。65位タイで予選通過に2打及ばず、2日間で姿を消した。
「見ての通り、情けない内容でした」と、2日間を振り返って肩を落とす。シーズンは残り5試合となったが、渋野にはその後に大事な戦いが待っている。来季の米ツアー出場権を争うQシリーズ(12月2~12月5日、12月9~12日、いずれもアラバマ州)がそれだ。
4日間を2度プレーする144ホールで、45位以内に入れれば、USLPGAのメンバーになれる。そのうちレギュラーツアーでの出場権を手にできるのは20位まで。残りは下部のシメトラツアーを中心に戦わなければならないが、それも覚悟の上だという。
「スピンコントロールがまったくできていない」
それでも、できれば20位以内に入りたい思いがあるのは言うまでもない。
「焦りがないと言ったらおかしいと思うので、そりゃありますけど、こうやって流れが良かった中で予選落ちをしてしまうのは、まだまだ足りないところがたくさんあるんだなと思い知らされたというかって感じです」と、正直な心境を口にした。
2日目はパッティングこそ何とか調整したものの、アイアンの距離感に苦労した。
「スピンコントロールがまったくできていないので、そういうのもこれからちゃんと練習していかないと」と、課題を挙げた。
スタンレーレディスで2シーズンぶりの優勝をしたときには、本戦、プレーオフ2回と、同じ18番で3回続けてピンにつけてみせたが、まだまだそれが安定するところまでは行っていないことを露呈してしまった。
上位に入り続け、優勝もしたことでよみがえりつつある自信。これをもっと裏付けるには、さらなる結果を出すしかない。予選落ちでそのことを再度自覚し、シーズン終盤、そしてその先にある米ツアーへの登竜門に挑むことになる。