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- 藤田寛之など実力者が多数圏外! カシオワールドオープンで男子シード権争いが決着
残り2戦となった国内男子ツアー。今週開催のカシオワールドオープンで来季のシード権が決定するとあって、ボーダーライン上の選手はもちろん、それに満たない選手も目の色を変えて上位を狙いにくる。果たしてどのような選手が瀬戸際に立たされているのだろうか。
2012年賞金王・藤田寛之はシード権を維持できるのか
国内男子ツアーは最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップが今季の優勝者と賞金ランキング上位選手での争いになるため、今週開催されるカシオワールドオープンが賞金シードを決定する試合となる。したがって、試合終了時に賞金ランキング65位以内に入っていれば、来季の出場権を得られるわけだ。
賞金総額がこれまでの2億円から1億5000万円に減額されたとはいえ、優勝賞金が3000万円の大会だけに、単独2位でも1500万円、単独3位でも1000万円を超える賞金をゲットできる。
ボーダーラインは65位だが、優勝争いに絡めば3ケタ順位からの大逆転劇も十分にある。当然のように現在66位以下にいる選手は、どんどん思い切った攻め方をしてくるだろう。
その中で注目したいのが、賞金シードにこだわる選手たちだ。まずは70位にいる藤田寛之。12年に賞金王となり、昨シーズンまで23シーズン連続で賞金シードを獲得している。当然のように24シーズン連続を狙っているため、何としてでも上位に食い込みたいところではある。
また、今シーズンの特徴として、66位以下で目立つのが外国選手勢だ。新型コロナの影響で来日できず、試合数が少なかったことが影響しているのだろう。ざっと見渡しても66位のディラン・ペリー、67位のアンソニー・クウェイル、68位のガン・チャルングン、74位のアンジェロ・キュー、80位のチョ・、ミンギュ、85位のラヒル・ガンジー、86位のジェイブ・クルーガー、87位のジャズ・ジェーンワタナノンドとシード落ちしそうな選手が例年以上に多い。
ジャズのように他のツアーを主戦場としている選手は別として、ほかの選手はせっかくつかんだシード権を手放したくないだけに、最後の意地を見せてくるだろう。
シード落ちの危機に直面している日本選手では、93位の正岡竜二、96位の塩見好輝がいる。意外なのは、これまで複数回優勝を達成し、賞金シードを長年保持してきた選手が100位以下にいることだ。ツアー7勝の武藤俊憲はスイング改造もあり、上位に顔を出すことが少なかったことで112位に。ツアー2勝の藤本佳則も思うようなゴルフをできず賞金を獲得できなかった。
初シードを賭けた一発逆転狙い派と順位死守派が激突
65位以内を目指しているのは、シード落ちを阻止したい選手だけではない。念願の初シードを狙う選手も虎視眈々とカシオワールドオープンでの上位を狙っている。66位以下から見ていこう。69位の亀代順哉は飛距離を武器とする26歳で、今年のバンテリン東海クラシックで行われたドラコンでは優勝したチャン・キムに2ヤード及ばない331ヤードを記録している。
72位の伊藤有志はドライバーの方向性で勝負するタイプ。ブリヂストンオープンでは10位タイに入っている。73位の安本大祐は34歳のベテランだが、細身の体に似合わずビッグドライブを武器にする。
75位の小野田享也は今年の日本プロで4位タイに食い込んだ。77位の西山大広は今季ブレイクした木下稜介と同じ香川西高出身で、ダンロップ・スリクソン福島オープンでは8位タイに。
78位の今野大喜はツアー7勝の実績を持つ今野康晴の甥であり、Sansan KBCオーガスタでは10位タイに入った。79位の鍋谷太一は出場わずか4試合ながらトップテン入りが2回あるためにこの位置につけている。今年の出場権がないものの、カシオワールドオープンには主催者推薦での出場となる。
同じく主催者推薦での出場となるのが、81位の大西魁斗だ。南カリフォルニア大学出身の23歳で6試合の出場でこの位置まで上がってきた。丸山茂樹を師匠に持つだけあって、アプローチには目を引くものがある。
現時点では65位以内にいるからといって安心できないのが、60位以下の選手だろう。その中で初シードを狙えるのは、62位の阿部裕樹だ。今季は日本ゴルフツアー選手権で8位タイに入っているが、ここ3試合ほどトーナメントに出場していないのは気になるところ。
さらにドキドキで試合を迎えるのが64位の池上憲士郎だ。高校時代は香川西高では木下の1学年下で、東北福祉大では松山英樹の1学年下で過ごした経歴を持つ。トップテン入りの回数はわずかに1度だが、フジサンケイクラシックでの2位タイが光る。
ボーダーライン上の選手にとって、まずは予選通過が必須になる。そこからどれだけ順位を上げていけるか、緊張の4日間がもうすぐ始まる。
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