2週連続Vを逃した高橋彩華 苦手克服で国内メジャー制覇に弾み!? | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

2週連続Vを逃した高橋彩華 苦手克服で国内メジャー制覇に弾み!?

「パナソニックオープンレディース」最終日、史上3人目の初優勝からの2週連続優勝を期待された高橋彩華は、13番までにスコアを3つ伸ばして一時首位タイに並ぶ。しかし、17番パー3でのボギーが響き、優勝争いから脱落。最終的にこの日は70で回り、通算7アンダーの3位タイに終わった。

苦手コースを克服して7アンダー3位でフィニッシュ

◆国内女子プロゴルフ<パナソニックオープンレディース 4月29日~5月1日 浜野ゴルフクラブ(千葉県) 6660ヤード・パー72>

 15番パー4を終えた段階ではテレサ・ルーと並んでトップタイにいた高橋彩華。ところが、グリーンを空けてからわずか数分後に、西郷真央が第2打をカップインさせる奇跡のイーグルを奪う。

 一瞬にして1打リードする立場から今度は1打ビハインドの立場になったのだ。勝つためには残り3ホールでスコアを伸ばさなければならない。

初優勝からの連勝はならなかったが、好調を維持したままメジャーを迎える高橋彩華 写真:Getty Images

 ところが、迎えた17番パー3では無情にも約1メートルのパーパットを外してしまう。スライスラインだったが、ボールがカップの左をすり抜けていったのだ。

「カラーから約12メートルのパットをイメージどおりに打ったんですが、思ったより転がらず、変な距離を残してしまいました」と振り返る。

 最終18番パー5でもバーディーを奪えず、西郷との差を縮めることができなかった高橋。「もう少し伸ばせたかなという気持ちがある一方で、この風の中でいいゴルフをできたという気持ちもあります」と複雑な表情を浮かべていた。

 悔しい気持ちは当然あるが、過去3度出場しながら1度も予選通過がないという苦手コースだったにもかかわらず、通算7アンダーをマークしての3位タイに満足感があったことも事実。どちらに感情を移していいのか微妙だったのだろう。

 今季は全9試合に出場している高橋だが、今回の3位タイでトップテン入りの回数が5回を数え、メルセデス・ランキングでも3位につける。

 好調の理由を聞いてみると、「ドライバーショットですね。昨年まではここぞというときに必ず曲げていましたが、今年はその回数が減り、フェアウェイにボールを置けるようになったのが大きいですね」と分析する。

 今シーズンのフェアウェイキープ率を見ると、66・32%(57位)とそれほど高くないが、勝負どころではフェアウェイをとらえているという。

 さらに、ここ数試合はパッティングの調子が上がってきているとのこと。今大会でもイメージどおりのパッティングができているため、以前のようにカップを外しても焦ることなく、「そのうち入るだろう」という精神的な余裕があったという。

 できれば、その感覚を「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」まで維持したい気持ちも強い。なぜなら、昨年の同大会最終日を3打差つけての首位タイで迎えながら、逆転負けを喫したからだ。

「今年こそという気持ちはありますが、一つだけ不安があります。今年は茨城GCの東コースではなく西コースで開催するんですよね。東コースは好きなんですが、西コースは不得意で……」

 予想外の本音を漏らしたが、昨年までの自分と今年の自分とは違うんだという自信もある。「その自信がどこまで通用するのか試してみたいですね」と、不敵な笑みを浮かべていた。

高橋 彩華(たかはし・さやか)

1998年7月24日生まれ、新潟県出身。昨季は前半戦から幾度となく優勝争いに絡んだが、あと一歩届かない惜しい試合が続いた。最強世代と呼ばれる「1998年度生まれ」としてプレッシャーがかかる中、フジサンケイレディスで悲願の初優勝を遂げた。東芝所属。

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1位 西郷真央 8136万円(パナソニックオープンレディース終了時点) 写真:Getty Images
2位 堀琴音 3984万2125円(パナソニックオープンレディース終了時点) 写真:Getty Images
3位 高橋彩華 3479万1166円(パナソニックオープンレディース終了時点) 写真:Getty Images
4位 植竹希望 3115万7125円(パナソニックオープンレディース終了時点) 写真:Getty Images
5位 西村優菜 2975万3961円(パナソニックオープンレディース終了時点) 写真:Getty Images
初優勝からの連勝はならなかったが、好調を維持したままメジャーを迎える高橋彩華 写真:Getty Images

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