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- 不調だった藤田寛之をシニア初優勝に導いた! 師匠・芹澤信雄のアドバイスとメンタルケアとは?
2012年にレギュラーツアーで賞金王を獲得した藤田寛之が、今季シニアツアー初参戦。「スターツシニアゴルフトーナメント」で見事シニア初優勝を飾った。ここ数年は思うようなゴルフをできなかった藤田だが、大会前に師匠である芹澤信雄が立ち直るきっかけを与えていたという。
インパクトでフェースが開かなくなった
国内シニアツアー第4戦となった「スターツシニアゴルフトーナメント」。今季シニアツアー初参戦となった藤田寛之が通算18アンダーをマークし、同ツアー初優勝を飾った。
「自分が68以下で回って、通算18アンダーまで伸ばすことができれば、70~80%の確率で勝てると思います」と、2日目終了後に語っていた藤田。その時点では2位以下に3打差をつけていただけに、自分が4打伸ばすと相手は7打以上伸ばさなければいけない。
初日、2日目を戦い、さすがにそのスコアをマークするのは難しいだろうという判断からの目標スコアだった。
最終日、前半の5、6番ホールで連続バーディを奪うと、あとは自分のペースで回るだけだった。レギュラーツアーで18勝を挙げ、12年には賞金王にも輝いている藤田。舞台がシニアツアーに変わろうとも、勝ち方は十分過ぎるほど理解している。逃げる藤田に追いつける選手も現れず、気がつけば2位以下とは5打差も離れていた。
そんな藤田だが、ここ数年は思うようなショットを打てずに苦しんでいた。「何をやってもうまくいかないんです……」と、主戦場とするレギュラーツアーの会場では暗い表情を浮かべていた。
実際、昨年は23シーズン守ってきた賞金シードも手放している。その原因は、自分のスイングを見失っていたことだ。ああでもない、こうでもないと試行錯誤するうちに、自分にとってベストな打ち方が分からなくなっていた。そんな藤田に救いの手を差し伸べてくれたのが、師匠の芹澤信雄だった。
「大会前の2日間、芹澤さんにスイングチェックをしてもらい、自分の調子がよかったころの感覚を思い出すことができました」と藤田。インパクトでクラブフェースが開かなくなったことで、イメージどおりのボールを打てるようになったという。
大会前日の16日は藤田にとって53回目の誕生日だったが、夕食の際にサプライズでお祝いしてもらっていた。技術面だけでなく、メンタル面でのケアが今回の優勝につながったのは間違いない。
9月にはシニアツアーで宮本勝昌との同門対決も!?
どんなに技術があっても、50台半ば近くになった選手がレギュラーツアーで活躍するのは容易ではない。しかも、現在のレギュラーツアーは20代前半の若い選手がどんどん出てこようとしている。ツアー自体が過度期に入っているだけに、ベテランが上位に入るのは難しいだろう。
今回の優勝で藤田は賞金1400万円を獲得。賞金ランキングでも一気にトップに立った。本人してみれば、まだまだレギュラーツアーに対して未練はあるだろうが、そろそろシニアツアーに重点を置いてもいいかもしれない。優勝カップを手にすることは、シニアツアーだろうと気分がいいと感じたはずだ。
さらに、9月8~10日に行われる「コマツオープン」には、同じ芹澤ファミリーの門下生でもある宮本勝昌がシニアデビューを飾るという。レギュラーツアーでしのぎを削った盟友の参戦ともなれば気合も入るだろう。それがシニアツアーの発展にもつながるのではないか。
今季は14試合が予定されているシニアツアーだが、新型コロナ前の19年は18試合開催され、後援競技も7試合あった。レギュラーツアーで活躍した選手がシニアになって、どのようなゴルフを見せてくれるのか楽しみにしているファンも少なくない。
シニアツアーが元気なところを見せるためにも、エキサイティングな試合展開が増えたほうがいい。賞金王を獲得した経験を持つ藤田には、その盛り上げ役をぜひ担ってほしいところだ。
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