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- 石川遼が3年ぶりのツアー優勝も涙はナシ!「強い自分の完成へ一歩近づいた手応えは感じる」
国内男子ツアーの三井住友VISA太平洋マスターズ最終日、首位と3打差の2位タイでスタートした石川遼が5バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの69で回り、通算8アンダーで星野陸也とのプレーオフに突入。2ホール目に石川がバーディーを奪い、決着。3年ぶりのツアー通算18勝目を飾った。
最後まで貫き通した3オン狙いのマネジメント
プレーオフの舞台は18番パー5。50回を数える今大会だが、これまでいくつものドラマを生み出してきた名物ホールだ。1ホール目をパーで分けて迎えた2ホール目、ティーショットがフェアウェイをとらえた星野に対し、石川は右の林へ打ち込む。
なんとかセカンドを左ラフまで出したが、ピンまではまだ130ヤード残っていた。対する星野は2打目をグリーン左のバンカーまで運んでいた。この時点ではまだ星野が有利と思われたが、石川は48度のウェッジを振り抜き、ピンと同じ段に乗せる。

「空気が重く、上の段まで届かないかなと思ったんですが、なんとか残ってくれたのはラッキーでした」と振り返る。バンカーから寄せ切れず、パーに終わった星野に対し、4メートルのバーディーパットを沈めた石川が、今大会最多タイとなる3度目の優勝を飾った。3年ぶりのツアー通算18勝目に涙はなかった。
「自分が将来強くなるためにやるべきことをやり続けてきましたが、それを今日もやり抜くことができました」と語った石川。3年目を迎えるスイング改造はもちろん、自分がベストと思うコースマネジメントも貫いた。
この日18番を3度プレーしたが、ティーショットで一度もドライバーを持つことはなかった。2オンよりも3オンのほうがバーディーを奪う確率が高いという思いがあったからだ。
もちろん、今回の優勝はあくまでも通過点であり、石川が目指すところはもっと高いところにある。ただ、30代での初優勝はこれまでの道のりが間違っていなかったことを証明したと同時に、今後のゴルフ人生に向けて大きな勇気を与えてくれたことは確かだ。
また、敗れたとはいえ、2位の獲得賞金2000万円を上乗せした星野は賞金ランキング2位に浮上し、1位との差を約4000万円にまで詰めた。残り3戦での逆転賞金王に向けて希望をつないだ。蝉川も「この悔しさを次につなげたいです」と、アマ、プロ同一年優勝の達成をあきらめていなかった。
石川 遼(いしかわ・りょう)
1991年9月17日生まれ、埼玉県出身。高校生で初出場した「マンシングウェアオープンKSBカップ」で史上最年少の15歳8カ月で優勝を飾る。2008年にプロ転向、翌年は年間4勝を挙げ最年少賞金王に輝く。ツアー通算18勝。CASIO所属。
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