プロのほとんどが開幕直前まで不安!? ツアー7勝・飯島茜が明かす「ダイキン」に間に合うために必須の感覚とは? | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

プロのほとんどが開幕直前まで不安!? ツアー7勝・飯島茜が明かす「ダイキン」に間に合うために必須の感覚とは?

ダイキンオーキッドレディスで2023年の国内女子ツアーが開幕しました。出場するツアープロはオフの間に積み上げたトレーニング、課題の克服、スイングやショットの調整といった成果をしっかり発揮できるか。3カ月ぶりのトーナメントでどのくらい“試合勘”が戻ってくるか。始まる直前まで強い不安に襲われる選手がほとんどだと聞きます。中でも最も重視するポイントとは?

ラウンドを通して“当て勘”を思い出すことに主眼

 先週行われたダイキンオーキッドレディスで2023年の国内女子ツアーが開幕しました。ゴルフファンの皆さんは、オフの間ずっとシーズンインを心待ちにしてきたことと思います。

先週のダイキンオーキッドレディスで待望の開幕を迎えた国内女子ツアー 写真:Getty Images
先週のダイキンオーキッドレディスで待望の開幕を迎えた国内女子ツアー 写真:Getty Images

 一方、出場するツアープロはオフの間に積み上げたトレーニング、課題の克服、スイングやショットの調整といった成果をしっかり発揮できるか。3カ月ぶりのトーナメントでどのくらい“試合勘”が戻ってくるか。始まる直前まで強い不安に襲われる選手がほとんどだと聞きます。

 そこで、ツアー開幕戦に臨む選手の心境や“試合勘”について、通算7勝を挙げ女子ツアーの第一線で活躍した飯島茜に聞きました。ツアーを離れた飯島は、YouTubeの「飯島茜のゴルフちゃんねる」をはじめとしたレッスンやツアー解説が好評です。

「選手たちは、オフの間それぞれの課題や練習に取り組んできたことをシーズンインに合わせて“仕上げて“きています。とはいえ、前年の成績や調子がリセットされてゼロからのスタートになりますから、開幕戦に間に合うだろうか、そこで成果を出せるだろうかといった不安を直前まで感じるのは当然です。約3カ月のオフで“試合勘”が薄れているのも不安材料になりますね」。そう飯島は言います。

 不安を振り払うために、選手たちはシーズン直前どのように“仕上げ”たり“試合勘”を思い出したりしているのでしょうか。

「私の場合は、開催地の沖縄県に近い宮崎で2~3週間ほど合宿をするのが恒例でした。スイングの課題や調整を引き続き行ない、ラウンドで実戦練習を増やすのが目的です。朝コースを回ってから午後は球打ち練習をするか、午前中しっかり打ち込みをしてから午後ラウンドをするか。球打ちによって、スイングで生じる違和感に慣れ、ラウンドを通して“当て勘”を思い出すことに主眼を置いていました」

インパクトの音、クラブが戻ってくる時のシャフトのしなり、タイミング…

2005年から10年以上にわたりツアーの第一線で活躍した通算7勝の飯島茜
2005年から10年以上にわたりツアーの第一線で活躍した通算7勝の飯島茜

 飯島によると、ほとんどのプロには“当て勘”があるといいます。聞き慣れない言葉ですが、どのようなものなのでしょうか。

「強いて言うと、ボールがいい感じに当たる感覚でしょうか。例えば、インパクトの音、ダウンスイングでクラブが戻ってくる時のシャフトのしなり、タイミングなど。人によって違うのですが、“いい感覚”や“いい手応え”がつかめると、それを得るためにはどういうふうに体を動かすか、クラブを使うかが分かってきます。“当て勘”が戻ってくると、ボールがしっかりつかまり、試合でのスコアメイクも上向いていきます。ここまでくると“試合勘”が、かなり戻ってきたといえるのではないでしょうか」

 ツアーの第一線で戦うプロは、弾道測定器やスイング解析器を用いて科学的にスイングを分析し、効率的に課題を克服しています。そこで終わりではなく、分析結果や克服したことを自分のものにしてトーナメントで実践するには、繊細な感覚と膨大な練習が不可欠なのでしょう。

 そうやってものにした“当て勘”は人によって感じるポイントが違うということですが、現役のころ正確無比なショットに定評のあった飯島は、どのような感覚を大事にしているのでしょうか。

「先ほども言いましたが、インパクトの音、シャフトのしなり感、タイミング。これらの他に大事にしていたのはアドレスの感覚です。私の場合、“いい時”ではなく、どちらかというと“悪い時”、グリップに気持ちの悪さを感じることがありました。連戦が続くと“試合勘”はだんだん戻ってきますが、シーズンインしたばかりの頃は、メンタルと手先どちらも違和感のないよう、スムーズに構えるようにしていましたね」

 違和感を感じ取ることも、感じないようにすることも、ツアープロには大事な“仕上げ”の一つなのですね。そういう目をもって週末のトーナメントを見ると、奥深い発見がありそうです。

飯島 茜(いいじま・あかね)

1983年生まれ、千葉県出身。2005年にプロ入会し、翌06年の「近未來通信クイーンズ」で早くも初優勝。07年には国内メジャー「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」も制するなど、ツアー通算7勝。現在はYouTubeチャンネル「飯島茜のゴルフちゃんねる」でのレッスン動画や女子ツアー解説が好評。サーフビバレッジ所属。

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原英莉花 写真:山上忠
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山下美夢有 写真:山上忠
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西村優菜 写真:山上忠
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菅沼菜々 写真:山上忠
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稲見萌寧 写真:山上忠
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勝みなみ(左)と小祝さくら(右) 写真:山上忠
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堀琴音 写真:山上忠
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大里桃子 写真:山上忠
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新海美優(左)と堀琴音(右) 写真:山上忠
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岩井千怜(左)、川崎春花(中央)、上田桃子(右) 写真:山上忠
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西郷真央 写真:山上忠
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青木瀬令奈 写真:山上忠
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藤田さいき 写真:山上忠
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菊地絵理香 写真:山上忠
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尾関彩美悠 写真:山上忠
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高橋彩華 写真:山上忠
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