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- 今季初の予選通過を目指すイ・ボミが41位タイ 「ミスの原因がわかっているのに…」
アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI初日、今季を最後に日本ツアーからの引退を発表しているイ・ボミが予選通過を狙える位置でプレーを終えた。開幕戦以来の出場となる今大会で、今季初の予選通過を目指す。
「ミスの原因がわかっているのに直せない」
◆国内女子プロゴルフ<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 3月24~26日 UMKカントリークラブ(宮崎県) 6565ヤード・パー72>
多くのファンに愛されたイ・ボミが、1打1打、別れを惜しむようにプレーを続けている。
開幕戦直前に今季が日本でのラストイヤーとなることを宣言したイ・ボミ。SNSにひらがなで一生懸命感謝の気持ちをつづったの印象的だったが、ダイキンオーキッドレディスは残念ながら予選落ち。2日間しかファンの前でプレーすることができなかった。
2戦目となったのが、24日からのアクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI。初日は1バーディー、1ボギーで首位とは5打差ながら41位タイと、悪くないスタートを切った。
「ショットがよくなくて……。数えたら9回しかパーオンしてない。ボギー1個で終わったからよかったけど」と、口をとがらせた。「練習場ではいい球を打てるのに、コースに出るとミスが出ます。ミスの原因がわかっているのに直せない。もっとクラブの重みを感じたいのに」と、思うようにいかないもどかしさと、不安を抱えてのプレーだったことを打ち明けた。
それでも、ラウンド中にはうれしい出来事があった。5番パー4でファンが大きな横断幕を掲げていてくれたのだ。「今まで素敵な笑顔をありがとう」と日本語の文字にハングルが添えられたそのメッセージを見たイ・ボミは、一気に笑顔になり8番パー5でバーディーを奪った。
実は、ダイキンオーキッドレディスが行われた沖縄では、ゴルフ場以外の場所に横断幕が掲げられていたことを後から知った。
「上田桃子さんが見つけて写真を送ってくれたんです。『イ・ボミさん、ありがとうございました』って書いてありました。本当にうれしいですね」
そう話す笑顔が彼女の魅力で、これを惜しむファンは日本中にいる。日本ツアー通算21勝。2015、16年には2年連続賞金女王となったが、その後、スイングに悩み、17年CATレディスを最後に優勝から遠ざかっている。コロナ禍で出入国がうまくいかない時期を乗り越えたが、今年を最後に日本ツアーから離れることを決めた。
開幕前に平仮名のメッセージでそれを伝えたのは「全国のファンに頑張っている気持ちを伝えたいから」。そんなイ・ボミならではの気持ちに、ファンも応えるというコミュニケーションが続いている。
シード権を失い、QTも受けていないため、主催者推薦でぽつりぽつりと出場しながら、ファンに別れを告げる2023年。その時間を少しでも長くするには、予選を通過して最後までプレーするしかない。
「練習して最後までプレーできるようにします」
スマイルキャンディは、そう言ってまた笑った。
イ・ボミ
1988年8月21日生まれ、韓国出身。2010年に韓国女子ツアー賞金女王となり、11年から日本ツアーに参戦。15年に7勝、16年は5勝して2年連続で賞金女王となる。ツアー通算21勝。19年12月に俳優イ・ワン氏と結婚。23年シーズンをもって日本ツアーからの引退を発表した。愛称は“スマイル・キャンディ”。延田グループ所属。
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