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6月大会の延期発表は“破局”の予兆!? サウジ資本に見限られたリブゴルフ “天文学的”大赤字の現実
サウジアラビアの政府系ファンドがリブゴルフへの投資を打ち切るという衝撃的な報道から2週間がたつが、まだ公式なステートメントは出されていない。果たしてリブゴルフは今後どうなっていくのだろうか。
湯水のごとく“PIFのお金”を使ってきた
“リブゴルフの危機”報道が世界中を駆け巡って以来、2週間がたとうとしている。
サウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)」がリブゴルフへの支援を打ち切ったことが報じられ、「リブゴルフ消滅か?」といった見出しが世界各国のメディアで躍った直後、スコット・オニールCEOは内部スタッフ向けにメモを回し、「今季のための投資はフルに行われている。今季は予定通りだ」と伝えた。
しかし、その言葉は一気に広がった噂や報道に対するとりあえずの火消しにすぎず、リブゴルフからの公式発表や声明は、その後ただの一度も出されてはいない。その事実が逆にリブゴルフの危機的状況を物語っていると言っていい。
オニールCEOの言葉通り、メキシコ大会は予定通りに開催されたが、その直後、6月のルイジアナ大会が延期され、小規模なエキシビション大会が秋に行なわれることが報じられた。
ルイジアナ大会後にはまだ4試合が予定されているが、それらは開催できるのか。2027年以降のリブゴルフはどうなってしまうのか。状況は極めて危機的と見られている。

PIFからの支援がゼロになったとしても、別の支援者を得ることができれば、リブゴルフには生き残る道は開けるだろう。PIFと同レベルの支援が得られなかったとしても、規模を縮小して生き残る道も、あると言えば、あるだろう。
しかし、派手で大規模で超リッチがウリだったリブゴルフが、地味で小規模なリブゴルフになったら、そこにはどんな魅力があるのか。誰がそこで戦いたいと思うのか。
いや、それより何より、リブゴルフに投資価値を見い出す企業や団体が、果たして現れるのかどうかが最大の問題である。
これは少々意外かもしれないが、そもそもPIFにとって、リブゴルフを支援することは、数字の上では、あまり重い負担にはなっていなかったと見られている。
米スポーツ・イラストレイテッドによると、PIFの総資産は少なく見積もっても1兆ドル(約160兆円)とのこと。そして、PIFがこれまでリブゴルフに費やした金額は約53億ドル(約8500億円)と言われている。
こうした数字は、全然ピンと来ないほどの巨額だが、PIFにしてみれば、リブゴルフに投入した53億ドルは、総資産の0.5%程度だ。
だが、それでもリブゴルフへの支援を打ち切った背景には、それなりの理由があるはずである。
PIFのヤセル・ルマイヤン会長は、サウジアラビアの「アム・アラビア・イングリッシュ」のインタビューに答えた際、中東情勢の影響を受けていることを示唆していたとのことで、たとえ潤沢な資産を有するPIFであっても、非常事態の下で、お金の使い方にシビアになっていることは不思議ではない。PIFが支援しているLET(欧州女子ツアー)のアラムコシリーズは、今季、すでに予算が大幅カットされているという情報もある。
それに加えて、PIFがリブゴルフの姿勢や体質に不満を抱き、とうとう我慢の限界を超えたという説も聞こえてくる。
21年に創設され、22年から試合を開催してきたリブゴルフは、あたかもPIFからの支援はエンドレスだと思っているかのごとく、毎試合、派手な音楽やアトラクションなどの演出を行ってきた。選手、家族、関係者、ファンに対しては、やりすぎではないかと思えるほどのホスピタリティーを提供してきた。
各大会の賞金総額も、かつての2000万ドルを3000万ドルへ引き上げ、シーズンエンドのチームチャンピオンシップは5000万ドルという破格に設定。
そうやって湯水のごとく“PIFのお金”を使ってきた。
それでも採算が取れていたのであれば、PIFとしてもそれで良かったに違いない。PIFがリブゴルフに投資していた理由は、単なる親切心やボランティアではなく、あくまでもビジネスで、それ相応の見返りを期待していたからに他ならない。
しかし、リブゴルフの赤字は拡大の一途となり、そこに中東情勢の悪化という要素がプラスされ、PIFがリブゴルフを見限ったと米欧メディアは見ている。
「ノー・モア・デシャンボーなら、ノー・モア・リブゴルフだ」
リブゴルフの赤字がどんどんかさんでいる理由は、大会の開催や運営に関する構造やシステムの中にも見て取れる。
たとえば、PGAツアーでは各大会の運営は開催地の地元組織に任されており、各大会の開催費用は各大会のタイトルスポンサーが負担している。
一方リブゴルフでは、各大会の運営も開催費用もすべてがリブゴルフ自体の負担になっており、大会を開けば開くほどリブゴルフの持ち出しが増えるという構造である。
リブゴルフ1試合の運営費用は4000万ドルと言われており、前述の通り、各大会の賞金総額は3000万ドルに引き上げられている。近年はHSBCやロレックス、アンダーアーマーといったスポンサーも付き始めてはいるが、そうした巨額をすべてカバーするほどの契約ではないと推測されている。
そして、PGAツアーの最大の収入源はTV放映権料と言われており、その金額は年間7億ドルと推定されている。この収入があるからこそ、年間の賞金総額を5億5000万ドルに設定していても、楽にカバーできる計算になる。
しかし、リブゴルフの方はTV放映権収入はないに等しい。それなのに、賞金総額は4億4000万ドル超となっており、リブゴルフが動けば動くほど赤字は拡大。“PIFのお金”は出ていく一方である。
しかし、それでもリブゴルフを支援したいという“誰か”が現れる可能性はゼロではない。スポーツ・イラストレイテッドは、新たな支援者が現れるかどうかのカギになるのは、ブライソン・デシャンボーがリブゴルフに残るかどうか次第だと見ており、「ノー・モア・デシャンボーなら、ノー・モア・リブゴルフだ」と記している。
ブルックス・ケプカやパトリック・リードらが脱退した今、リブゴルフに残っているアメリカ人のスター選手は「ほぼデシャンボーだけ」と言っていい。デシャンボーが去れば、「残るアメリカ人スター選手は、シニア年齢のフィル・ミケルソンや地味なダスティン・ジョンソンだけ。そんなリブゴルフに投資価値を見い出す者はいないだろう」と同誌は書いている。
そしてもう一つ、リブゴルフが創設される少し前に、リブゴルフとそっくりの競技フォーマットで新たなツアーを創設しようとする動きを見せていた「プレミアゴルフリーグ」にも、同誌は言及していた。
5年前、プレミアゴルフリーグは、PIFの後ろ盾を得たリブゴルフに財力で破れた格好で新ツアー創設から手を引いたと当時は言われていた。だが、ここへ来て新たなアクションを起こす可能性は、やはりゼロではない。しかし、たとえそうなったとしても、リブゴルフの規模縮小は免れないのではないだろうか。
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