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- 初の“双子プレーオフ”で敗北の岩井明愛 直ドラでギャラリーを沸かせるも「8割悔しくて2割うれしい」
国内女子ツアーのRKB×三井松島レディスの最終日、岩井明愛が通算11アンダーで並んだ妹・千怜、山下美夢有とのプレーオフに挑み、2ホール目をパーとして、バーディーを奪った千怜に敗れ、悔しさをにじませた。
「“直ドラ”は想定していた」
◆国内女子プロゴルフ<RKB×三井松島レディス 5月12~14日 福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県) 6299ヤード・パー72>
国内女子ツアーのRKB×三井松島レディスの最終日。先にホールアウトした妹・岩井千怜が通算11アンダー。姉・明愛は18番パー5を1打差で追っていた。バーディーを取ればプレーオフの状況で、2打目に選択したのはドライバーだった。
「想定はしていなかったけれど、チャンスはあるなら狙いたいと思っていました。練習ラウンドでもたまに“直ドラ”はやるのですが、今週も想定して準備はしていました」
思い切り振った“直ドラ”はグリーン手前のラフに落ちたが「うまくいけば届く距離。いい攻めだったと思います」と振り返る。その甲斐あってか最後はバーディーで締め、通算11アンダーとし、同じスコアで並んだ妹・千怜、山下美夢有とプレーオフへ。
18番で行われたプレーオフは1ホール目を3人ともにパー。2ホール目の2打目で明愛はまたもドライバーを選択するも、正規の18番と同じくグリーン手前のラフへ。3打目のアプローチを2メートルに寄せたが、バーディーパットを外してパー。山下もパーとし、姉の“直ドラ”を見て、2打目を同じクラブ選択をした妹・千怜がバーディーチャンスを決めきって通算3勝目を手にした。
父・雄士さん「明愛に早く声をかけてあげたかった」
妹の優勝を目の前で見届け「おめでとう」と言葉をかけたが、笑顔の裏では悔しさがにじむ。
「プレーオフは不思議な感じで楽しかったけれど、悔しい。8割悔しくて、2割うれしいって感じです」
それでも今季は初優勝も果たし、今大会でも価値ある2位タイフィニッシュ。父・雄士さんは「こんなのは初めての経験だからね。千怜がウィニングパットを入れたときは明愛に『よくやった』と早く声をかけてあげたかった。それにしても2人して“直ドラ”なんてあれは面白かったよね。褒めてあげなきゃ。いつも2人は(ギャラリーを)楽しませなきゃっていっているから」と親心をのぞかせる。
史上初の双子でのプレーオフは女子ゴルフ界に残る名勝負となった。明愛は今大会の経験を糧にさらなる成長を遂げるはずだ。
岩井 明愛(いわい・あきえ)
2002年7月5日生まれ、埼玉県出身。双子の妹・千怜(ちさと)とともに、高校ゴルフの名門・埼玉栄高のダブルエースとして活躍。同校を8年ぶりの全国高等学校ゴルフ選手権・団体戦優勝に導くなどした。21年にプロテスト合格。JLPGAツアーに本格参戦した22年はメルセデス・ランキング40位でシード獲得。23年「KKT杯バンテリンレディスオープン」で待望の初優勝を果たした。Honda所属。
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