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- 「“円デミック”で日本のゴルフ場買収ブームが起こる」!? 鹿児島のコースを取得した韓国企業代表が明かした計画とは?
韓国企業が鹿児島県にある「さつまゴルフリゾート」の全株式を取得した。これを機に2025年まで日本のゴルフリゾートの5カ所以上を買収する方針も発表。韓国メディアに代表が語った今後の計画とは?
韓国でゴルフ練習場やゴルフ場予約サイトなどを運営する企業
今月7日、韓国でゴルフ練習場やゴルフ場予約サイトなどを運営する「ショーゴルフ(SHOWGOLF)」が、鹿児島県にある「さつまゴルフリゾート」を大和証券グループから買収したと発表した。韓国メディアがこのことを一斉に報じていたが、その理由は同ゴルフリゾートの規模の大きさからだろう。

韓国メディア「NEWSIS」は「韓国企業が買収した日本のゴルフリゾートの中では最大規模で、サッカー場が約195個も入る広さの125万平方メートルあり、客室70のホテルやテニス場、屋内プールなど各種付帯施設がある大規模複合リゾートだ」と紹介。また、同ゴルフ場が過去にJLPGAレジェンズツアー「京セラレディースオープン in さつま」が開催された名門コースで「国際標準規格に沿った18ホールのチャンピオンシップコース」とも紹介していた。
そもそもショーゴルフは2003年から韓国でゴルフ練習場を運営していた企業。今年7月には韓国最大手のゴルフ場予約サイト「XGOLF」を買収。ゴルフ関連の統合プラットフォーム企業を目指しており、そこで新たに日本のゴルフ場に目を付けたというわけだ。
ゴルフ場でK-POPコンサート開催!?
気になるのは、なぜ韓国企業の「ショーゴルフ」が日本のゴルフ場の買収に乗り出したのかだが、韓国経済紙「ソウル経済」が、10日付けでショーゴルフのチョ・ソンジュン代表にインタビューした記事を掲載。そこで語られている内容が興味深い。
「今回、買収した鹿児島のさつまゴルフリゾートはフェアウェイにカートを乗り入れることが可能なゴルフ場です。韓国企業が買収したゴルフ場で、『K-POPコンサートを開催すればどうか』『日本の地域住民も参加できるイベントとして意味のあるものができるのではないか』と、そんなことも考えています」
大規模なゴルフリゾートを手にしたからには、今後の事業やイベント計画にも夢が膨らんでいるようだった。チョ代表によれば、「韓国ゴルフ界では、“エン(円)デミック”とともに日本のゴルフ場買収ブームが起こると思います」とのこと。やはりこれは「海外ゴルフ旅行の需要が回復し、“歴代級”の円安が後押ししている」だからだそうだ。
記事ではこんなことも語っている。
「国内の高いグリーンフィーに対する消費者の抵抗は明らかにあります。何よりも1960~70年代生まれの人たちが退職に入る時期に注目しました。東南アジアは多少負担が大きく、距離的な部分や価格などを比較すると、やはり楽な日本が好まれる。日韓関係も回復するだろうと見込んでいましたが、運よくすべてがうまく噛み合いました。家族で来て、おじいちゃん、おばあちゃんは温泉、子どもはプール、夫婦はゴルフ、屋外ではヨガも開催したいと思っています」
その先の計画についても、「日本にあるゴルフ場を5つは買収することが第1目標です。そうすることで、初期の会員に対するサービスや恩恵を増やして多様化したい。既存の練習場やゴルフ場予約事業にもいい影響を及ぼすと期待しています」と語っている。
それにしても、5つもゴルフ場を買収する計画とは、韓国企業の勢いを感じずにはいられない。人口減少が著しい地域のゴルフ場は経営難にあるとはよく聞くが、やはり外国人の誘致は一つのカギとなるだろう。今後も韓国企業の日本のゴルフ場買収は加速しそうだが、経営においてはシナジー効果が生まれるのを期待したいところだ。
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