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- 強い選手でも断ることがある!? プロキャディーに聞いたバッグを「担ぎたい」選手と「担ぎたくない」選手
長年ずっとコンビを組み続ける選手とキャディーもいれば、毎週のように変わるケースもある。選手とキャディーの組み合わせはどのように誕生しているのだろうか。
強い選手はキャディーとの信頼関係も強力
試合中はひっそりと選手のプレーをサポートするなど、黒子役に徹している帯同キャディー。トーナメントを戦ううえで、選手にとっては欠かせない存在ですが、ラウンド中に唯一頼れる存在だけに、誰でもいいというわけではありません。
キャディーとしての仕事はもちろん、気分を変えたいときやリラックスしたいときなど、話し相手としての役割も求めたいからです。好成績を出すには選手自身の技量が大きく左右しますが、相性のいいキャディーを見つけることも大切な要因であるのは間違いありません。
男子プロの場合、高校や大学時代の友人や後輩を専属キャディーにするパターンをよく見かけます。風向きの判断や残り距離の計測など基本的な仕事は任せるものの、クラブ選択やラインの読みなどは自身で行うからでしょう。
どちらかといえば、キャディーには精神的な安心感を求める傾向が強いようです。ただ、レベルの高い仕事をキャディーに求めたい選手はプロキャディーとタッグを組むことが多いです。
女子プロの場合は家族や自分が教わっているコーチに担いでもらったりもしますが、大半はプロキャディーに依頼する流れがあります。
その場合、専属か試合ごとに異なるキャディーにお願いするパターンに分かれます。どちらかといえば、いつも同じ人に担いでもらった方が気心も知れているし、仕事の要領も得ているだけに、専属に近い契約を結んでいる選手は少なくありません。
一方、プロキャディーはどのようにして選手を選ぶのでしょうか。一般的なのは、自分がバッグを担ぎたい選手と直接交渉するパターンです。
ストレートに「キャディーをやらせてもらえる試合はないか」と打診します。ただ、本来担ぐ予定だった選手が急きょ欠場するようなときは、キャディーを探している選手を優先します。
面白いのは、担ぎたい選手の選び方。必ずしも強い選手にお願いするとは限らないそうです。
「もちろん、強い選手の方から声を掛けられたら引き受けますが、自分からお願いするときは、過去に『担いでほしい』といってくれた選手からスケジュールを聞くようにしています」と、ベテランキャディの梅原敦氏は語ります。
自分に対して興味を持ってくれている選手と組んだほうが、スムーズに仕事ができるのも理由の一つです。
男女両ツアーでキャディーを務める梅原氏ですが、できれば担ぎたくない選手も少なからずいるといいます。
「他のプロキャディーと組んでいる姿を見ると、大体どういう人か分かりますからね。特に、キャディーに対する口調などは判断基準になります」
たとえキャディーが原因のミスでも、わざわざ他の選手などに聞こえるように文句をいう選手は遠慮したくなるといいます。
雇う側と雇われる側とに分かれるとはいえ、お互いを思いやる信頼関係がなければどちらにとってもプラスにはなりません。逆に、信頼関係が強いと、選手がポテンシャル以上の力を発揮できる可能性は大きいです。
選手にとってキャディーとのコンビネーションは何よりも大切で、そう考える選手が上位に来るのではないでしょうか。
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