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- “ガールズパワー”が花を咲かせた! 吉田優利が共感・協力する「ガールズゴルフ」のハッとさせられる理念とは?
3月14日に千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)で開催された「吉田優利×SMBC Girls Golf Championship~日本予選会」。ガールズゴルフの活動が大きな実を結んだ瞬間です。育成のポリシーとして掲げる「5E」とは?
「やっとここまできました」
「お疲れ様、ではなく“お楽しみ様”でした」。こんな造語で始まった主催者側のあいさつから、趣旨が強く伝わってくるイベントが行われました。
3月14日に千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)で開催された「吉田優利×SMBC Girls Golf Championship~日本予選会」。「ゴルフを通してライフスキルを学ぶ」――USLPGAとUSGA監修のもと、6歳から17歳までの女子(参加女子のきょうだいや紹介で男子も参加可)のアカデミープログラムの広がりを象徴するイベントは、誰もが笑顔で幕となりました。
12~18歳を対象にストロークプレーのトーナメント部門とダブルペリア方式のチャレンジ部門が行われ、それぞれの優勝者が7月に米国で行われる「ガールズゴルフチャンピオンシップ」の本戦出場権を得られるビッグイベント。昨年に続いての開催ですが、今年は米ツアーで活躍している吉田がアンバサダーとなったことで“ガールズゴルフ”そのものにも強いスポットライトが当たったのです。

「やっとここまできました」と感慨深げに語るのは、ガールズゴルフジャパン日本代表で、今大会の事務局長も務めたヨッシー小山さん。冒頭の言葉も彼女のものです。
小山さんは、2008年にUSLPGAティーチングプロの資格を取得し、10年にはA級に昇格。23年から25年までUSLPGA国際部門プレジデントを務めていた人物でもあります。
ガールズゴルフの普及は、彼女のライフワークの一つ。米国で1989年に始まったプログラムを、2022年から日本にも導入。小山さんは最初からこれに携わり、コツコツと活動を続けてきました。
これまで練習場やコースなど、ゴルフ関連施設だけでなく、市民体育館やサッカーグラウンドなど様々な場所でイベントを展開。「ゴルファーとしてのスキルだけでなく、女性として国際人として学ぶことができる内容の濃いプログラム」(ガールズゴルフジャパンウェブサイトより)の内容は、ゴルフだけでなく、様々なスポーツにチャレンジしたり、ものづくりをしたり、という楽しいものになっています。

様々な種類のスポーツに触れ、ものづくりも、料理や工作(自由にゴルフ場をデザインして作る、ハニワづくりなど)など、その日の担当スタッフや土地に関わるものなどバラエティーに富んだもの。どれも子供たちが夢中になるものです。
これらは「5E」と言われるガールズゴルフの5つの柱に基づいたもの。この日も競技だけでなく、このすべてが用意されていました。
「Empower(自信・自己肯定)」では、桜の木をかたどったボードに、花びらをかたどったカードに自分の思いや目標などを書き込んで貼っていく。「Enrich(学び・価値観)」では、世界に一つのマーカーづくり。「Engage(つながり、思いやり)」は、吉田優利選手とのトークセッション。「Energize(前向き、前進)」では、USLPGAプロによるショートゲームレッスンやゲームレッスン会です。「Exercise(運動・健康)」は、アスリートマイスターによる食べてパワーアップを促すものとして準備されていました。
アンバサダーの吉田もこれらを体験しました。ジュニアたちとともに夢中になってキラキラのマーカーを作っておしゃべり。「心配事も悩み事も、笑顔でいれば全部うまくいくよ」「ゴルフ上手くなりたすぎる~」のメッセージを花びらに書き、桜ボードに貼ってサインもしました。
パッティンググリーンでは、お風呂用アヒルのおもちゃでアプローチを楽しんだりしながら、ずっとジュニアたちと気さくに話す姿も見られ、自然に「5E」を体感しました。
「現役のうちに私の名前で出来ることをしたいと思うように」
通常の試合では厳しい表情のジュニアたちも、この日ばかりは笑顔が弾けました。「楽しかった」「ゴルフ以外のことも楽しめた」という感想があふれていました。
これこそが「ただのスコアとかスイングじゃなくて、ゴルフで成長しましょうよ、というのが5E。広くて低い入口で、ゴルフをやっていない子にも体験してほしい」と小山さんが言うガールズゴルフの神髄です。活動を続けるうちに「競技志向の子にも」と対象が広がり、米国で始まったChampionnshipの日本予選開催につながりました。2回目となる今年は、吉田がこれをサポートしたのです。

チャレンジ部門参加者の多くは事前に「5E」を題材にした作文を任意で提出し、これを大会事務局と吉田がすべて読んで審査。「東大出身のプロになりたいとか、アメリカでやりたいとか、ゴルフをやるにあたっての家庭環境とかいろいろ書いてくれた子が多かった」(吉田)と、内容は様々です。この作文の点数も、スコアに反映するというユニークなものになっています。
米国と日本のツアーを行き来する多忙な中でアンバサダーの大役を引き受けた吉田も、ジュニアたちの中での時間を満喫。
「みんなが盛り上がって楽しんでくれたので、幸せな気持ちになりました。以前から社会貢献をしたいという気持ちで名前を出さずに寄付などをしてきたのですが、現役のうちに私の名前で出来ることをしたいと思うようになったんです。事務所の社長と話していたら、このお話を頂いて。ヨッシーさんとリモートで話したりして5Eの内容について理解を深めるなど、1年半準備してアンバサダーになってよかったです。私もゴルフをやってなかったら、こんなに人前で話すこともできなかったと思うし、ゴルフで何から何まで学びました」と、抱いていた思いが縁あって形になったことを打ち明けます。
「将来ここに出た子と同じ舞台でプレーすること? あると思います。『(この大会に)出てました』って言ってくれる子がいれば、という新しい夢もできましたね」と笑った。
吉田と会場となった千葉夷隅GCとの縁も実は長くて深いものでした。「ジュニアはまだゴルフ場になじみがなく、断られることも多かった頃から練習させていただきました。社員寮に泊まって合宿をしたり、あらゆる角度から応援していただいた。何かやるときはここでやろうと思っていた」というほどです。クラブハウスの一角には、妹の鈴と2人のコーナーも設けられており、関係の深さが伝わってきました。
ピンクを基調に、黄色、オレンジなどもまじえたカラフルな”ガールズゴルフ色”も健在で、桜ボードだけでなく、バルーンの飾りつけなどでゴルフ場の雰囲気もガラリと変わった1日。競技だけでなく、ゴルフを通じて子供たちを成長させるプログラムを笑顔で続けるための演出も万全です。
今後の支援継続も期待できそうです。今回、特別協賛のSMBCは「協賛させていただいてよかったです。次世代の中高生が色々な挑戦をしている姿を目の当たりにできてよかった、前を向いてチャレンジする人たちの力になれてよかった。吉田姉妹(優利、鈴)のロゴスポンサーがきっかけですが、SMBCは次世代を支えていきます。そのいい機会となりました。次があったらぜひ」と、同社広報部広報企画グループ長の長谷川瑛氏。夢のある広がりはまだまだ続きそうです。
最後も小山さんが「ご活躍さまでした」と造語で締めくくった笑顔のイベント。ゴルフがうまい子供を増やすことが目的ではないガールズゴルフのプログラムは、楽しんで活躍するという人間力の育成に大きな力となるに違いありません。
取材・文/小川淳子
ゴルフジャーナリスト。1988年東京スポーツ入社。10年間ゴルフ担当記者として日米欧のトーナメントを取材する。1999年4月よりフリーランスとしてゴルフ雑誌やネットメディアなどに幅広く寄稿。
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