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- PGAツアーで生まれた“良い意味での”因果応報 ルール違反を自己申告した2選手に起きたこととは?
ローカルルール変更に気づき自ら棄権したサム・ライダーと、1罰打を申告したマット・ウォレス。いずれも不利な選択を受け入れながら、その後に待っていたのは思わぬ好結果でした。“グッドカルマ”は本当に存在するのかと米国で話題になっています。
マンデー予選通過を目前に自らの誤りを認め途中棄権
年初にも取り上げましたが、降雨などでコースコンディションが不良のときにPGAツアーがローカルルールで採用するプリファードライ(Preferred Lies/リフト、クリーン&プレース)。その救済エリアが大幅に縮小。ボールがあった箇所を基点に、昨年までの1クラブレングスがスコアカードの全長(約11インチ≒約28センチ)となりました。
PGAツアーのシーズンが始まって2カ月余。処置を間違えたプレーヤーは既にいたのかも知れませんが、先週、思わぬところで自らの誤りを告白する選手が現れました。
昨年、フェデックスカップランキング100位入りを逃し、シード権を失ったサム・ライダー。先週の「バルスパー選手権」は補欠でエントリー(その時点では補欠の6番手)したうえで、予選競技のマンデートーナメントにも出場。本戦出場を目指して奮闘しました。
そのマンデートーナメントは序盤から好調で、前半の9ホールを終えて3アンダー。上位2名に与えられる本戦進出の可能性が十分に見えてきました。

ところが、そこで彼は前述の変更されたプリファードライのローカルルールに気が付きます。
そのときのことをライダーはポッドキャスト番組で次のように語っています。
「故意ではないけど、違反をしたのは事実なので棄権することにした」「リフト、クリーン&プレースの新しいローカルルールはその日が初めてで、スコアカードの長さ内にはプレースしてなかった。だからといって特にメリットがあったわけではないけど、何度か違反をしたのは確かだったから」
ところで、この件について米ゴルフダイジェストは「ライダーは棄権したおかげで“グッドカルマ(Good karma)”、つまり良き因果応報を得たのかもしれない」と紹介しています。
というのも、当初6番手だったバルスパー選手権の補欠順位がその後出場を回避する選手が続々と現れた結果、ライダーはぎりぎりで出場権を獲得。さらに、今週の「ヒューストンオープン」のマンデートーナメントでは12アンダー(60ストローク)という圧倒的スコアでトップ通過し、本戦出場を果たしたからです。
自らの誤りを認めて途中棄権をしたことで、ライダーには“グッドカルマ”が降りてきたのでしょうか。
1ペナを自己申告後に快進撃で予選を通過
“グッドカルマ”はPGAツアーのリポート記事でときどき目にすることがあります。実は前述のバルスパー選手権で、もう一人別の選手が「グッドカルマが返ってきたのかも」と自身のプレーを振り返っています。
マット・ウォレスは第2ラウンドの10番ホールを終えたところで2オーバー。36ホールカットに1打及ばないスコアでプレーを進めていました。
迎えたチャンスホールの11番パー5。ウォレスはティーショットをフェアウェイ右の松林の中に入れてしまいます。ボールは地面を覆う松葉の上にありました。
そこで彼は慎重にスタンスを決め、静かにスイングを始めたのですが、松葉の間から突き出ていた小枝に触れると、ボールが動いてしまったのです。
彼のキャディー以外は誰も見ていません。でも、ウォレスはルールオフィシャルを呼び、事情を説明。結果、1罰打でリプレースとなりました。
それでも、そのホールはなんとかパーをセーブしたのですが、カット通過には痛い1ペナでした。
しかし、ウォレスは「もし何か問題があったことを知りながら、黙っていることで予選通過するくらいなら、1ペナを払ってから残りホールに全力を尽くしたうえでの予選落ちを選ぶ」ときっぱり。
そして、「だから、あのときの判断には満足している。正しい行動だった」と振り返ります。
ウォレスは自身の判断が正しかったことを終盤で証明してみせます。14番からの残り5ホールで3つのバーディーをマークする快進撃。終わってみれば通算1アンダーで第2ラウンドを終え、36ホールカットを無事通過したのでした。
「自分がカットを通過し、ここにこうして立っていられるとは思ってもいなかった。もしかしたら、ペナルティーを自己申告したことでちょっとしたグッドカルマが自分に返ってきたのかもしれない」
“グッドカルマ”逆に言えば「自分にルール違反があったのかも」と、もやもやした気持ちでプレーを続けたら良い結果は得られないということでしょう。われわれ一般ゴルファーも“グッドカルマ”があることを信じてプレーしましょう!
文・小関洋一
出版社、編集プロダクションを経て83年からフリーランスライターに。テレビ誌・トレンド誌などで主にスポーツに関する記事を執筆。テレビ、ラジオのスポーツ番組の構成も手掛ける。その後はゴルフ誌やネットメディアで内外の最新情報やゴルフ場レポート、ルール解説を執筆。JGAやKGA競技のオフィシャルライターも務める。東京ゴルフ倶楽部や日本ゴルフ協会の年史制作に携わっており、ゴルフ史に関する執筆機会も多い。
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