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“ゴルフのまち連合”実現で何が起きる? 33コース市原市と25コース三木市がタッグを組んで見据える未来
全国最多のゴルフ場を誇る市原市が新組織を設置し、三木市との連携を強化。両市で58コースに達する“ツートップ”が主導する形で、ゴルフを軸にした地域振興や健康増進、ジュニア育成までを見据えた新たな取り組みが動き出した。
4月1日より「ゴルフの街推進室」を新設
全国で最もゴルフ場が多い(33コース)千葉県市原市に、4月1日より「ゴルフの街推進室」が新設されたことが明らかになりました。これにより全国で2番目、西日本では最多の25コースがある兵庫県三木市との連携が強化されます。
6月には三木市の関係者が市原市を訪れ「ゴルフの聖地」を目指す活動などの現状を視察、情報交換を行うことも決定。今後は「ゴルフのまち」を目指す自治体が一堂に会する「ゴルフのまちサミット」の開催や、R&Aが支援しJGAが主催する「コミュニティ・ゴルフ」の普及など、多くの可能性に夢が広がってきました。
市原市は3月30日、市内の南総カントリークラブで「ゴルフの聖地」を目指す活動の一環である「第4回市原ジュニアオープン」を主催。小中高の男女121人が参加して、日ごろ磨いた技を競い合いました。
この大会に出場してくる子どもたちのレベルは相当なもの。小学校低学年、中学年、高学年、中学、高校の男女10部門の上位にはアンダーパーが目白押し。中でも小学校中学年男子の高草木葵さんは7アンダー65をマーク。中学生男子の丸山丈瑠さんも6アンダーの66、5アンダーの優勝も2部門に渡ります。優勝者のスコアは最低でもイーブンパーというレベルの高さでした。

表彰式であいさつした市原市の小出譲治市長は参加した子どもたちに「市原市はご存じの通り、圧倒的多数で日本一のゴルフ場があるという町。ですから、市原市とすると、ゴルフの街ということで街づくりをしていこうと、あらゆる取り組みをしているところです」と呼びかけた後、こう続けました。
「市原市はこれからもゴルフの街、そしてゴルフの聖地となるべくいろいろな取り組みを進めていきたいと思っています。野球で甲子園を目指すように、サッカーで国立競技場を目指すように、ゴルフでプロを目指す、上位を目指す人たちにとって、市原市が真にゴルフの聖地になるよう、これからもしっかりと取り組みを進めてまいります。来年も再来年もずっとずっとこの大会を継続してまいりますので、ぜひ皆さんもよりご努力をいただいて、来年も参加していただくことを心から期待しております」
これまで小出市長が何度も口にしてきた「市原をゴルフの聖地にする」。その体制を整えるべく、「ゴルフの街推進室」が誕生したわけです。
2020年に日本初の「ゴルフのまち推進課」を誕生させ、様々な取り組みを行っている三木市の25コースと市原の33コースを合わせると、58コースに達します。このツートップが連携するとなれば、第3位の24コースがある甲賀市(滋賀県)、12コースでJGAと「コミュニティ・ゴルフ」の取り組みを進めている鹿沼市(栃木県)や、スナッグゴルフが盛んな笠間市(茨城県)などと一緒に「ゴルフのまちサミット」の開催などの夢が広がってきます。
JGA(日本ゴルフ協会)の山中博史専務執行役もこう話しています。
「自治体同士で協定とか結んでいただくと一番いいと思うんです。コミュニティ・ゴルフ(地域に根付いた共同体のゴルフ)なんで、地元の自治体は絶対入ってもらった方がいいとR&Aも言ってるので、会議などで(鹿沼市の)松井(正一)市長が笠間市長だとか市原市長だとか、(ゴルフの盛んな)三木市(兵庫)、北広島(北海道)、瑞浪(岐阜)とかの市長が会うみたいなんですね。そういったところ(全国市長会など)で働きかけしていただいて、市町村、それから(都道府)県の自治体もうまく巻き込んでほしい。それでスポーツ省とか文科省に(話が)行って、将来は総合学習の中に、という流れになってくれると一番いいかなと思ってるんですけどね」
「2025年問題」の対策である「地域包括ケアシステム」への貢献
コミュニティ・ゴルフはJGAがR&Aの支援を受け、推進しているゴルフの普及を目的とする事業です。栃木県内で3コースを運営する鹿沼グループがR&Aの公認を受け実施。これを鹿沼市が支援し、地域内における新規ゴルファーの創出(ジュニア普及) や 地域内でゴルフの認知度を向上させ、ゴルフへの参加率をアップさせるパイロット版事業が、すでに昨年11月からスタートしています。

具体的には参加した小学生などが基本的なスキルを「コミュニティ・ゴルフ・インストラクター(CGI)」から楽しく学び、コース内外で役立つライフスキルを学ぶイベントをJGAが主催。鹿沼市協力のもと、同市を拠点にゴルフ場を経営する鹿沼グループが運営していく形ですでに活動を重ねています。
11月にはインストラクターによる体験会を開き、2月には小学生向けのオリジナル・ピッツァコンテストとコミュティ・ゴルフを同時開催。さらに3月29日の日曜日には市内の南押原小学校で行われた「イソマチマルシェ」とジョイント。同校の体育館で行われたコミュニティ・ゴルフには未就学児から85歳までと幅広い年齢層の約60人が参加しました。
今後も5月30日に鹿沼72カントリークラブで開催される花火大会との同時開催など、JGAと鹿沼市、鹿沼グループがスクラムを組んだ活動は、大きな広がりを見せつつあります。
このパイロット版が定着した後、JGAの次なる目標は、全国レベルへの事業拡大であることは、前出の山中専務執行役が語っている通り。そのために実現したいのが、ゴルフに力を入れる自治体が連携する「ゴルフのまちサミット会議」の実現です。
この点について、小出市長も「もちろんウエルカム」としたうえで、「4月からゴルフの街推進室もできて、理想の形にどんどん近づいています。6月には三木市の方々がこちらに見えることになっていますし」と、まず市原市と三木市の連携実現をその第一歩に掲げました。
全国に広がる、「ゴルフのまち」の輪。そこで期待されるのが、少子高齢社会に起きている「2025年問題」の対策である「地域包括ケアシステム」への貢献です。地域包括ケアシステムとは、重度の要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けられるよう、「医療・介護・予防・住まい・生活支援」が一体的に提供される仕組みのこと。
ゴルフによって高齢者のひきこもりに起因するフレイル・サイクルを未然に防ぎ、健康寿命を伸ばし医療や介護に頼りすぎない「元気な高齢者が支え手に回る地域づくり」を作っていく。自治体が「スポーツを通じた街づくり」としてバックアップする体制は、地域包括ケアシステムを構築する行政のミッションと重なります。
鹿沼でのコミュニティ・ゴルフはジュニア層を中心とした導入期にありますが、すでに「イソマチマルシェ」のように全世代がゴルフに親しんでいく取り組みも進行中。自治体が協力することにより、ゴルフが地域に大きなプラス効果をもたらすことが可能なのです。
まずは6月8日に実現する国内ツートップの市原市と三木市による、事務レベルの協議に注目が集まりそうです。
取材・文/小川朗
日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
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