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「遠くても行きたい」と人気だったゴルフ場がメガソーラー転売の衝撃 「北関東のコースが厳しい」の真相 【ゴルフ現場主義!】
栃木県の矢板カントリークラブが3月、会員宛てにゴルフ場閉鎖を通知する書面を送付。波紋が広がるとともに、地方のゴルフ場経営を取り巻く環境の厳しさが浮き彫りとなっています。
北関東は「どうしても人が入らないし、入っても客単価が安い」
「矢板よ、お前もか」。そんな嘆きの声が、ゴルファーから上がっています。
1973年開場で、かつては人気のゴルフ場だった矢板カントリークラブ(栃木県)が来年いっぱいで営業を終了し、太陽光業者へと転売されることが明らかになりました。
矢板カントリークラブ株式会社が2026年3月吉日付けで会員宛てに発送した「ゴルフ場閉鎖及び年会費返金に関するご連絡」と題された文書によって判明したものです。この書面によると、閉鎖後は「太陽光発電業者に譲渡される予定」で「現在、同事業者において各種調査及び設計の検討が進められて」いるそうです。
同クラブには約1400人の正会員がいるとのことですが、同文書では、営業終了となる場合の会員資格の取り扱いについて案内があり、年会費の取り扱い(2026年度既納分の返還等)についても記載されています。

矢板カントリークラブは日本プロゴルフ協会の第3代理事長である山本増二郎氏の設計。1973年にオープンすると、那須連峰を望む大パノラマが広がる27ホールの大型ゴルフ場してゴルファーから絶大な人気を博しただけに、当時を知る関係者からは驚きのコメントととともに、閉場を惜しむ声が上がっています。
とはいえ、21世紀に入ってからは苦難の道のりが続きました。オープン時から経営していたミヤ興業時代には、多くの研修生を抱えており、所属プロもいました。その後、ユニマットのグループ会社(2006年)へ。さらに2010年にはアルファクラブのグループ会社(2010年)へと経営が移った時には、シニアツアーの大会が行われたこともありました。最後は須山液化ガスのグループ会社(2022年)へと経営が交代していました。
度々、経営が変わった原因となっていたのが、1980年代には「遠くても行きたい」と評価されていた人気に陰りが見えていたことです。代理人の松尾慎祐弁護士を通じて出てきた同コースの須山裕史理事長によるコメントは「苦渋の決断」というもの。
この言葉を受けて、松尾弁護士は「やっぱりあの辺(矢板周辺)っていうのは、どうしても人が入らないし、入っても客単価が安いという状況で、非常に厳しい情勢だったのかなと思います」と付け加えました。ここのところゴルフ界でささやかれていた「北関東のゴルフ場が厳しい状況に立たされている」ことを、図らずも証明した格好です。
中東情勢の悪化で再び注目が集まる“太陽光”
ゴルフ場事情に詳しい日本ゴルフ場経営者協会の大石順一専務理事は「昭和50年代からバブル景気のあたりまで、矢板(CC)は一世を風靡したゴルフ場ですよね。首都圏から(車で)3時間近くかかるにしても、それでもみんな行ったんです」と、当時の“矢板人気”の凄まじさを振り返ってから、こう続けました。
「でも今は、そこまで足を伸ばす人がいなくなっちゃったっていうところは本当の話だと思います。栃木の(首都圏から)遠い方のゴルフ場は、なかなか高い(プレー)値段も設定できない。今はかなり厳しいと思いますよ」
売電価格の下落により、ここのところ下火になりつつあった太陽光発電所への転換ではありますが、状況がまた変化しているのはご存じのとおりです。イランとイスラエルの衝突激化により、主要なエネルギーインフラが攻撃を受け、原油供給が急減しています。イランによるホルムズ海峡の事実上封鎖で中東産原油が世界的に不足し、原油価格高騰とエネルギー安全保障上の深刻な危機を招いている今、太陽光を含めた再生エネルギーに再び注目が集まっているのは事実です。
ゴルフ場自体も光熱費の高騰にあえいでいます。DX(デジタル・トランスフォーメーション)などの企業努力がどこまで効果をもたらすのか。ゴルフ場経営者の多くが、ありとあらゆる手を尽くしながら踏ん張っていることは確かですが、厳しい日々はまだまだ続きそうです。
矢板CCの終焉は、時代が変わったことをあらためて示唆しています。日本のゴルフ場は、この先どこまで踏ん張れるのでしょうか。
取材・文/小川朗
日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
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