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- 燃油サーチャージ高騰でも韓国ゴルファーの“日本シフト”が止まらない! 安さだけではない“日本が選ばれる理由”
燃油サーチャージの上昇で海外旅行費は本来高騰するはずだが、日本は例外だった。円安と航空券価格の下落、さらに効率的なパッケージが体感コストを押し下げ、韓国ゴルファーの需要が済州から日本へと大きくシフトしている。
燃油サーチャージは上がっても航空券価格と為替が一部相殺
韓国のゴルフ市場に大きな地殻変動が起きている。燃料サーチャージの値上がりという海外旅行への逆風を“円安”と“効率性”という追い風が軽々と上回っているという。
韓国の「済州放送(JIBS)」は4月23日付のニュースで、「座席価格は上がったのに日本はもっと安くなった?…ゴルフ需要、済州ではなく日本へ集中」との見出しで、驚きの逆転現象を報じていた。
日本だけでなく韓国でも、5月から国際線の燃料サーチャージが大幅に引き上げられ、本来であれば旅行費用は高くなるはず。しかし、同放送局は「日本は例外として括られる。航空券価格は下がり、円安まで重なって滞在費の負担も一緒に減った」と分析した。

韓国のゴルフ統合プラットフォーム「ショーゴルフ」の関係者は、同局の取材に対し、次のように語っている。
「燃油サーチャージは上がったが、航空券価格と為替がそれを一部相殺しており、日本旅行が相対的に安く感じられる状況だ。ゴルフ旅行の需要もこの流れに沿って動いているようだ」
対照的に、かつての“ゴルファーの聖地”済州島の落ち込みは深刻だという。済州放送が引用したデータによると、昨年の島内ゴルフ場利用者数は約219万8000人で、2022年から4年連続の減少となった。
現地の業界関係者は、同局の取材にこう漏らしている。
「コロナ期間に国内へ集まっていた需要が、国際線の正常化後に海外へ分散している。最近は航空運賃と宿泊費の負担まで重なり、済州島での滞在費用が相対的に高く認識されている側面がある」
また、別の関係者も「今は価格よりも移動時間と日程の効率をより重視する雰囲気。同じ費用ならアクセスの良い地域へと需要が移動する傾向が明確になっている」と、消費者の意識変化を指摘している。
日本が選ばれる理由は単なる安さ以上に“パッケージの完成度”
済州放送の分析によれば、日本のゴルフ場が選ばれる決定的な理由は、単なる安さ以上に“パッケージの完成度”にあるという。
「日本は航空、移動、宿泊、ラウンド、休息を一つの日程としてまとめ上げている一方、済州を含む国内ゴルフは個別価格中心の競争に留まっている場合が多い」
旅行業界の専門家は同局の取材に対し、「済州のように航空、宿泊、ゴルフを別々に計算しなければならない構造では、体感コストがより大きく感じられる。移動負担を減らし、滞在の満足度を引き上げなければ、需要の流出を止めるのは容易ではない」と警鐘を鳴らしている。
つまり日本のゴルフ旅行パッケージには値段のわりに満足度が高い“圧倒的なコスパ”の良さがあるというわけだ。
こうした現地の分析を裏付けるように、茨城県でも韓国人ゴルファーの急増が確認されている。
「平日に5000円台という圧倒的なコスパ」に加え、仁川-茨城路線の定期便就航により、ソウル首都圏からのアクセスが劇的に改善された。SNS上では「韓国で1回行く予算があれば、茨城なら往復航空券を含めても2回プレーできる」「芝の管理が行き届いている」といった、日本のゴルフ場の質と価格を絶賛する声も多い。
こうした動きは日本のゴルフ場にとっては大きなチャンス。燃料代の高騰という壁すら「移動負担の少なさ」と「円安による割安感」で乗り越えてやってくる韓国ゴルファー。彼らを「安くて近いから行く」という一時的な客から、「日本でなければならない」というリピーターに変えられれば、この流れは、さらに大きなビジネスチャンスへとふくらみそうだ。
文・金明昱
1977年生まれ、大阪府出身の在日コリアン3世。新聞記者として社会・スポーツ取材など幅広い分野を担当。その後、編集プロダクションを経てフリーに転身。2010年、サッカー北朝鮮代表の南アフリカW杯出場決定後、日本メディアとして初めて平壌で代表チームを取材し、『Number』に寄稿。2011年から女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子プロとも親交を深める。現在は女子ゴルフとサッカー、アスリートインタビューなどを中心に雑誌やWEB媒体に寄稿。著書に「イ・ボミ 愛される力」(光文社)。
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