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- 日本の女子ゴルフ 溢れ返る「華のオーラ」
◆国内女子プロゴルフ<ニッポンハムレディスクラシック 7月8日~11日 北海道・桂ゴルフ俱楽部 6763ヤード・パー72>
国内女子ツアーにあふれる世界一の華やかさ
今週の国内女子ツアー「ニッポンハムレディスクラシック」の会場に足を踏み入れて、いきなり驚かされたのは、日本の女子選手たちが醸し出す独特の鮮やかさだった。
1993年に渡米した私は、それから25年以上もの間、欧米ゴルフ界で男女両方の大会や選手たちを多々眺めてきたが、今大会の舞台、桂ゴルフ倶楽部には、開幕前からたくさんの色鮮やかな花が咲いていて、思わず足を止めて見入ってしまった。
練習場の打席には、選手たちがずらりと並んで球を打っていた。長身でスラリとした原英莉花がダイナミックにスイングする傍らで、小柄な古江彩佳や西村優菜が黙々とクラブを振る対比に、「日本の今」を感じさせられた。
彼女たちのウェアの着こなしはとても個性的で、そして華がある。スポーティなパンツ姿からキュートなスカート姿まで、シックな色合いから明るい原色まで、思い思いの出で立ちを楽しんでいるかに見える。
そのバリエーションの豊富さと華やかさは、おそらく世界一なのではないだろうか。それが、四半世紀ぶりに日本の女子ゴルフの大会に赴いた私が、まず抱いた第一印象だった。
日米ツアーで異なる「キャディ事情」
試合に関する資料に視線を向けると、今度は日本の女子選手たちのキャディー事情に少々驚かされた。
アメリカツアーでは男子も女子も、出場選手の大半が専属キャディーを伴って試合に臨むものだし、そもそもハウスキャディーが多数常駐しているコースが決して多くはない。だが、今大会では132名の出場選手のうち25名が桂ゴルフ倶楽部所属のハウスキャディーにバッグを担いでもらうという。
「25名」という数字は、北海道という土地柄、「交通費などがかさむため、専属キャディーの経費を節約せざるを得ない」といった事情が押し上げているという見方もある。
つい先月、最終プロテストに合格したばかりの新人なら、経費的にも時間的にも専属キャディーを見つける余裕はまだないだろうから、ハウスキャディーを頼むのは、ある意味、自然の流れなのだろう。
しかし、25名もの大勢の選手がハウスキャディーを伴っているシーンをアメリカで目にした記憶は私にはなく、だからとても興味を覚え、桂ゴルフ倶楽部のキャディーマスター、森井敦さんに話を聞いた。
「我が倶楽部のハウスキャディーは42名。そのうちの25名が今週、女子プロのバッグを担ぎます。ハウスキャディーとしてのキャリアは3年から10年以上と幅がありますが、どのキャディーをどの選手に付けるかという選定や忖度は行なわず、ただ順番に機械的に『このキャディーはこの選手』という具合に順番に割り当てていくのみです」
それを聞いて、私はさらに驚かされた。キャディーの一言が選手の集中力を乱し、ゴルフそのものを阻害してしまう“事件”は、実を言えば、あちらこちらで、しばしば起こる。だからこそ、選手とキャディーは相性が大切であり、キャディーが選手にもたらす影響は多大だ。
それなのに「ただ順番に機械的に割り当てる」のは、なぜなのだろうか。
「言うまでもなく、ハウスキャディーはコースに関する知識が豊富ですし、トーナメントでキャディーを務めるための研修もしっかり受けているので、どのキャディーも遜色はない。どの選手にも自信を持って付けることができるので、順番に機械的に付けても問題はないと思っています。選手が楽しくスムーズに回れるよう、余計なことは決して言わず、出しゃばることなく付いていく。それが、ハウスキャディーならではの良さです」(森井さん)
もちろん、選手から尋ねられれば答えるが、ハウスキャディーは最初から最後まで「縁の下の力持ち」を貫く存在。だからこそ「ハウスキャディーのほうが好き」という選手もいる。
大会関係者によれば、「最近は専属キャディーを付けるとしても、毎試合、異なるキャディーを付けて、マンネリ感が出ないようにしている若い選手も増えつつある」そうだ。
欧米の選手の大半が、毎週、専属のプロキャディーを帯同して試合に臨み、長年の相棒と決別したら、それがビッグニュースにもなる一方で、日本の女子選手たちはキャディーの付け方にも、ウエアの着こなしにも、自分ならではの流儀を取り入れ、自由で鮮やかでバリエーションも豊富だ。
そんな日本の女子ゴルフの華やぎは、今や世界一だと私は思う。ファンを楽しませたいという気持ちを抱いているからこそ、日本の女子選手たちは自ずと「華のオーラ」を放っている。
明日からの本戦4日間は、それぞれの装いとそれぞれのキャディーとともに、ゴルフのパフォーマンスで「華のオーラ」を放ってほしい。
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