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タイガー・ウッズが胸中を激白!「もう一度、トライしてもいいか?」に家族も「イエス」【舩越園子の砂場Talk】
自身がホストを務める「ヒーロー・ワールドチャレンジ」で事故後初めて会見に臨んだタイガー・ウッズ。今後の参戦プランや家族への思いを語った。
フルタイムの復帰参戦は「決してない」と言い切ったウッズ
今年2月の交通事故で右足に重傷を負ったタイガー・ウッズが、自身のホスト大会であるヒーロー・ワールドチャレンジ(バハマ、アルバニーGC)の会場で、事故後、初めて会見に臨み胸中を赤裸々に語った。
ツアーへのフルタイムの復帰参戦は「決してない」と言い切ったウッズ。だが、年間数試合を「選んで出ることはできる」。
世界のトッププレーヤーたちを相手に再び戦うことに関しては、家族会議を開いて子どもたちや恋人の意見を聞き、「合議した結果、みんなからイエスの答えをもらった」。
しかし、ウッズ自身には、いまなお迷いがあるという。
「実を言えば、僕自身はまだ(イエスと言い切れるところへ)達していない。まだまだ、ほど遠い」
今、ウッズのプライオリティは、ツアーへの復帰より、まず家族。良き父親である自分を取り戻すことだ。
思い出されるのは、2017年4月に4度目の腰の手術を受け、辛いリハビリ生活を経て、その年のヒーロー・ワールドチャレンジで試合に復帰してからのウッズが明かしたこんな話だ。
「(長女の)サムと(長男の)チャーリーは、物心ついてからというもの、僕が試合で戦っているところや優勝トロフィーを掲げる姿を見たことがない。だから僕のことをレジェンドか、ユーチューバーだと思っている。それを知ったときは、ショックだった」
ヒザや腰の手術を繰り返し、試合には出ず、痛みに顔をしかめながら自宅でリハビリに取り組む父親は、子どもたちにとっては、「ずっと昔、活躍して、今はレジェンドと化している元ツアープロ」、あるいは「ユーチューブだけに登場する有名人」に見えていたのだそうだ。
その事実に衝撃を受け、心底、反省したウッズは、2018年の全英オープンに初めて子どもたちを同伴させ、果敢に優勝争いする姿を見せ、「ようやく父親の職業を理解してもらえた」と涙を流して喜んだ。
2019年マスターズで大復活優勝を果たしたときも、子どもたちと固く抱き合う姿に世界がもらい泣きした。
それからというもの、チャーリーくんは本格的にゴルフに取り組み始め、ウッズも真剣な表情でチャーリーくんを指導してきた。
2020年のPNCチャンピオンシップでは、父子がそっくりなスイング、そっくりな仕草で仲良く戦い、7位に入賞。ウッズが見せた笑顔は、ツアーで見せてきた笑顔とは異なる「パパの笑顔」だった。
奇跡的な回復であっても勝てるチャンスがなければ試合には出ない
しかし、今年2月の交通事故後、ウッズは再び苦痛に顔をゆがめながら自宅でリハビリに専念する生活に突入してしまった。
だからこそウッズは今、復帰を考える際に、家族の気持ちや想いをたずねる家族会議を開き、「良き父親」と「トッププレーヤー」という2つの立場のバランスを、どうやって取るべきかを家族みんなで合議したのだと思う。
「家族全員で座って話し合った。右足が回復して、ツアーで戦えるようになったら、もう一度、僕は試合に出て、挑戦してもいいかとたずねた。コンセンサスはイエスだった」
だが、ウッズの胸の中には、迷いも不安もあるという。
「僕の中では、まだそこには到達できていない。戦えることを、まだ僕が僕に示すことができていない。こうして試合の場に登場したり、大会ホストを務めることはできる。パー3コースをプレーすることもできるし、球を打つこと、チップ&パットをすることもできる。だけど、難コースで世界のベストプレーヤーたちを相手に難コンディションの中で戦うことを考えると、僕はまだまだ、ほど遠い」
昔から、たとえケガをしていたときでも、たとえどんなときでも、「戦える」「勝てる」と思えない限りは試合には出ないという姿勢を取り続けてきたウッズは、交通事故で重傷を負った状況からの奇跡の復帰であっても、勝てるチャンスがあると思えなければ、試合には出ない。それが、ウッズだ。
だから今は、心身のさらなる回復に努め、自分のかつてのゴルフを徐々に取り戻しつつ、良き父親になることを最優先したいという。
「今後の目標とモチベーションは、今は、長期的ではなく短期的に定めている。ツアー復帰に気持ちを向ける前に、まずこの右足の回復に努めたい」
そうやって頑張る姿を、何よりも誰よりも、子どもたちに見せたいから――。笑顔の奥のウッズの真剣な眼差しは、そう言っているかのようだった。
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